日本探偵小説全集(創元推理文庫)



【日本探偵小説全集】
 第1回配本(第2巻)から最終回配本(第11巻)まで11年。しかも第11回配本から最終回配本まで7年も間が空き、新聞ネタにまでなるという経緯を辿った全集。しかし、現在でも手軽に購入できる唯一の日本探偵小説全集ということもあり、その価値は非常に高い。また、選ばれた作品はいずれも傑作揃いである。選者は宮本和男、後の北村薫が中心である。

巻 数
巻 名
初 版
収録作品
第1巻
『黒岩涙香 小酒井不木 甲賀三郎集』
1984年12月21日
黒岩涙香「無惨」「血の文字」
小酒井不木「痴人の復讐」「恋愛曲線」「愚人の毒」「闘争」
甲賀三郎「琥珀のパイプ」『支倉事件』「蜘蛛」「黄鳥の嘆き」「青服の男」
第2巻
『江戸川乱歩集』
1984年10月26日
「二銭銅貨」「心理試験」「屋根裏の散歩者」「人間椅子」「鏡地獄」「パノラマ島奇談」「陰獣」「芋虫」「押絵と旅する男」「目羅博士」『化人幻戯』「堀越捜査一課長殿」
第3巻
『大下宇陀児 角田喜久雄集』
1985年7月26日
大下宇陀児「情獄」「凧」「悪女」「悪党元一」『虚像』
角田喜久雄「発狂」「死体昇天」「怪奇を抱く壁」『高木家の惨劇』「沼垂の女」「悪魔のような女」「笛吹けば人が死ぬ」
第4巻
『夢野久作集』
1984年11月30日
「瓶詰の地獄」「氷の涯」『ドグラ・マグラ』
第5巻
『浜尾史郎集』
1985年3月29日
「彼が殺したか」「悪魔の弟子」「死者の権利」「夢の殺人」「殺された天一坊」「彼は誰を殺したか」「途上の犯人」『殺人鬼』
第6巻
『小栗虫太郎集』
1987年11月27日
「完全犯罪」「後光殺人事件」「聖アレキセイ寺院の惨劇」『黒死館殺人事件』「オフェリヤ殺し」
第7巻
『木々高太郎集』
1985年5月24日
「網膜脈視症」「睡り人形」「就眠儀式」「柳桜集」(「緑色の目」「文学少女」「柳桜集跋」ならびに「「文学少女」を読む」江戸川乱歩)『折蘆』「永遠の女囚」「新月」「月蝕」『わが女学生時代の罪』「バラのトゲ」
第8巻
『久生十蘭集』
1986年10月31日
「湖畔」『顎十郎捕物帖』(「捨公方」「紙凧」「稲荷の使」「都鳥」「遠島船」「鎌いたち」「氷献上」「日高川」「御代参の乗物」「三人目」「丹頂の鶴」「ねずみ」「野伏大名」「蕃拉布」「咸臨丸受取」「菊香水」「初春狸合戦」「猫目の男」「永代経」「かごやの客」「両国の大鯨」「金鳳釵」「小はだの鮨」「蠑蜩」)「昆虫図」『平賀源内捕物帖』(「萩寺の女」「山王際の大象」「長崎ものがたり」)「ハムレット」「水草」「骨仏」
第9巻
『横溝正史集』
1986年1月24日
「鬼火」「探偵小説」『本陣殺人事件』「百日紅の下にて」『獄門島』「車井戸はなぜ軋る」
第10巻
『坂口安吾集』
1985年10月25日
「風博士」『不連続殺人事件』「アンゴウ」『明治開化 安吾捕物帖』(「読者への口上」「舞踏会殺人事件」「密室大犯罪」「ああ無情」「時計館の秘密」「覆面屋敷」「冷笑鬼」「狼大明神」「乞食男爵」「トンビ男」)「選挙殺人事件」「心霊殺人事件」
第11巻
『名作集1』
1996年6月21日
岡本綺堂「お文の魂」「かむろ蛇」
羽志主水「監獄部屋」
谷崎潤一郎「途上」「私」
菊池寛「ある抗議書」
山本禾太郎『小笛事件』
芥川龍之介「藪の中」
佐藤春夫「「オカアサン」」
海野十三「振動魔」「俘囚」「人間灰」
牧逸馬「上海された男」「舞馬」
渡辺啓助「偽眼のマドンナ」「決闘記」
渡辺温「父を失う話」「可哀想な姉」「兵隊の死」
水谷準「空で唄う男の話」「お・それ・みお」「胡桃園の青白き番人」
城昌幸「憂愁の人」「スタイリスト」「ママゴト」
地味井平造「魔」
第12巻
『名作集2』
1989年2月3日
葛山二郎「赤いペンキを買った女」
大阪圭吉「とむらい機関車」「三狂人」「寒の夜晴れ」「三の字旅行会」
蒼井雄『船富家の惨劇』「霧しぶく山」
中島河太郎「日本探偵小説史」


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