求刑死刑判決無期懲役【2006年】






事件概要
罪 状
判 決
判決理由
備  考
高塩正裕(52)  福島県いわき市の塗装工、T被告は車のローンやパチンコなどの遊興費による借金から強盗を計画。2004年3月18日昼頃、いわき市に住む無職男性(当時87)方にナイフを持って押し入ったが、男性の妻(当時83)に正体を見破られたため、妻と二女(当時55)の胸や首などを刃物で刺し、殺害した。室内を物色し、バッグの中から現金5万円を奪った。T被告は5、6年前に、仕事を通じて女性らと知り合い、女性方に出入りしていた。男性は当時入院中だった。 強盗殺人 2006年3月22日
福島地裁いわき支部
村山浩昭裁判長
無期懲役
 裁判長は「ナイフは強盗の手段として脅すために用意したにすぎず、殺害は冷静さを失った被告がとっさに決意し実行したもの」と被告の計画性を否定。「無残に殺害された2人の無念さは筆舌に尽くし難いが、犯行は場当たり的で、殺害に計画性は認められない」「反省の態度を示し、更生の可能性がないとはいえない」として死刑を回避した。  2008年10月28日執行、55歳没。
2006年12月5日
仙台高裁
田中亮一裁判長
一審破棄・死刑
 裁判長は「変装して強盗に入った際、正体を見破られた場合は殺害もやむなしと考えており、犯罪意思は極めて凶悪」と指摘。「殺害実行に計画性があるとは認めがたい」とした一審判決は事実誤認とした。その上で「被害者が資産家であることに目を付け白昼、落ち度のない女性2人をナイフで惨殺した凶悪、悪質な犯行。改善更生の余地がないとはいえないが、極刑はやむを得ない」と述べた。
弁護人上告するも、本人取り下げ確定。  被告は高裁判決後、「殺害の意図や計画性を高裁が認めたのは事実と違うが、自分が2人を殺してしまったことは事実で、死刑が当然だと思う」と弁護人に話していた。
片岡清(74)  無職片岡清被告は2003年9月28日夜、広島県東城町に住む一人暮らしの女性(当時91)宅の物置部屋の窓を、ドライバーなどでこじ開けて侵入。寝室にいた女性が驚いて逃げようとしたため、首を手で絞めて殺害、室内を物色したが、何も見つからず逃走した。また片岡被告は、岡山県井原市のそば店店主の男性(当時76)方で2004年12月10日深夜、男性の頭部などをバールで殴って殺害し、現金約5万円などを奪った。 強盗殺人、強盗致死、住居侵入他 2006年3月24日
岡山地裁
松野勉裁判長
無期懲役
 裁判長は広島での事件について「被害者を一時的に気絶させるつもりだった」などとして殺意を否定し、強盗致死罪を適用。「金銭目当ての自己中心的な動機で二人の命を奪い、広島、岡山両県の高齢者を不安に陥れるなど社会的影響も大きい」としながらも「責任は極めて重大で死刑の求刑にも相当な根拠があるが、被害者の遺族に謝罪の手紙を送るなど、参酌すべき事情もある。矯正措置が全く不可能とまでは言えない」と理由を述べた。  2016年2月14日、病死。84歳没。
2008年2月27日
広島高裁岡山支部
小川正明裁判長
一審破棄・死刑
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 判決で裁判長は広島の事件について明確な殺意を認め、「強盗致死とした一審判決には事実誤認があった」とした。そして2件の事件は「いずれも経済的窮境を脱するために他人の生命までも踏みにじったもので、動機は理不尽で極めて身勝手かつ自己中心的。同情すべき点はいささかもない」と指弾した。そして「極刑をもって臨むほかない」とし、一審を破棄した。
2011年3月24日
最高裁第一小法廷
桜井龍子裁判長
被告側上告棄却、確定
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 裁判長は「金品目当ての犯行動機に酌量すべき点はなく、人命軽視の態度は強い非難に値する。犯行態様も執拗、残虐で、落ち度のない2人の命を奪った結果は誠に重大だ」と指摘、「高齢で、反省や謝罪の態度を示している点などを考慮しても、死刑はやむを得ない」と述べた。
熊谷徳久(65)  無職熊谷被告は2004年5月6日、東京駅のキヨスク集金事務所(実際は存在しない)を拳銃で襲撃するつもりだったが、目的の集金所を見つけることができず、腹いせのため午後5時頃、東京駅地下3階の機械室に灯油をまいてライターで放火。廃棄するため置いてあったエアコンやペンキ缶などを焼いた。
 5月27日、熊谷被告は現金を奪おうと横浜市内の警備会社事務所を襲ったが、何も奪うことはできなかった。
 5月29日深夜、熊谷被告は横浜中華街の中華レストラン経営者(当時77)を横浜市中区の自宅前で待ち伏せし、頭を拳銃で撃ち殺害。経営者が持っていた売上金約44万円入りのバックを奪った。
 2004年6月23日朝、熊谷被告は東京メトロ渋谷駅構内で駅員(当時32)の腹を拳銃で撃ち重傷を負わせ、持っていた洗面用具などの入った紙袋を奪って逃走した。
強盗殺人、強盗殺人未遂、強盗未遂、銃刀法違反、現住建造物等放火 2006年4月17日
東京地裁
毛利晴光裁判長
無期懲役
 裁判長は更正の可能性が低く、再犯の可能性が高いと述べながらも、殺害された被害者が一人だったことや、殺人など重大事件の前科がない、自首をした、被害者の家族らに謝罪の手紙を送っていることなどを考慮し、「死刑はいささか躊躇を感じざるを得ない」と判断した。ただ、「仮出獄については、犯行に照らして慎重な運用がなされるべきだ」と付言した。  熊谷被告は1996年1月、横浜市中区で銀行嘱託社員を工具で襲い、小切手を奪った強盗傷害事件で実刑判決を受け、2004年4月に出所したばかりだった。懲役刑を過去に10回受けている。
 2013年9月12日執行、73歳没。
2007年4月25日
東京高裁
高橋省吾裁判長
一審破棄・死刑
 裁判長は「拳銃が使用されて一般市民が標的になり、国民を恐怖に陥れた。他の凶器による犯行以上に危険かつ悪質で社会的な非難は強い」と指摘。「被害者の遺族らの憤激や悲嘆の念は計り知れない。また右ほおに拳銃を押し付けて発射した態様などから、死亡被害者一人だからといって死刑を回避するケースではない。一審は量刑判断を誤っており、破棄を免れない。10回懲役刑に処され、度重なる矯正教育にもかかわらず犯罪性向は深刻化しており、被害者が1人でも死刑をもって臨むほかない」と判決理由を述べた。
2011年3月1日
最高裁第三小法廷
田原睦夫裁判長
被告側上告棄却、確定
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 裁判長は、料理店主殺害と地下鉄渋谷駅での駅員銃撃事件について、「至近距離から発砲するなど、いずれも確定的殺意に基づいており冷酷で残忍」と非難。弁護側の「殺人の被害者は1人で死刑は重過ぎる」という主張については、「撃たれた駅員は右足が完全にまひするなど後遺障害に一生苦しむことになり、結果は重大」と退けた。そして「事業を起こすために大金を得るという身勝手な動機で1人を殺害し、1人に重傷を負わせた人命軽視の態度は強い非難に値し、死刑を是認せざるを得ない」と述べた。
M・H(66)  無職M被告は、2003年11月5日午後11時25分ごろ、東京都荒川区にある居酒屋で飲食代7,000円の支払いを免れようと、調理場にいた店長の男性(当時53)を殺害。現金約7,000円が入っていた手提げ金庫を奪った。M被告は事件直後の11月8日未明、京都市の飲食店で代金を支払わず店を出て、追い掛けた男性従業員2人の腹を刃物で刺して重傷を負わせたとして、殺人未遂の現行犯で京都府警に逮捕された。また2003年10月、名古屋市中区にあるスナックに客を装って入店し、女性経営者(当時42)を包丁で脅して、現金約8万円や預金通帳が入った財布を奪った。M被告は2003年2月頃から、全国各地で無銭飲食を繰り返していた。 強盗殺人、強盗殺人未遂他 2006年5月16日
東京地裁
栗原正史裁判長
無期懲役
 裁判長は「極刑にすべきだという検察官の意見には十分な理由があるが、被告の一連の犯罪で殺害されたのは1人で、刺された他の2人については未遂にとどまっている。計画的とも認められない。死刑選択にはちゅうちょを感じる。無期懲役に処せられれば、再び社会に復帰して凶行に及ぶ恐れはほとんどない」と述べた。  強盗致傷・殺人未遂前科(懲役13年)あり。
2006年12月20日
東京高裁
植村立郎裁判長
検察・被告側控訴棄却
 被告側は殺意を否認し、量刑不当を主張。検察側は死刑判決を求めた。
 裁判長は、殺人を起こすつもりで強盗に入ったとはいえないなどとし、「死刑が真にやむを得ないほど犯情が悪いとはいえない」と指摘。その上で「社会内で自立生活できない極めて危険な犯罪者。無期懲役の中でも最も重い中に位置する」と述べ、一審に続いて未決拘置日数を刑期に参入しなかった。
2007年1月7日
被告側上告取り下げ、確定

U・K(30)  愛媛県西伊予市の無職U被告(当時29)は2005年1月4日午後8時半頃、停車させた乗用車内で妻(当時23)の首を絞めて失神させた。さらに午後8時50分頃、包丁(刃渡り約14センチ)で首を刺し殺害。長男(当時5ヶ月)も首を切りつけて殺害した。U被告は妻にたびたび暴力を振るっていた。 殺人、銃刀法違反 2006年5月16日
松山地裁
前田昌宏裁判長
無期懲役
 裁判長は被告の自首行為について「捜査を容易にした面は明らか」と一定評価。長男の殺害を「身勝手な犯行」と断罪する一方、刺殺する際「顔を見ることができなかった」などとためらった行動を挙げ、確固たる殺意のあった妻への感情とは異なるとした。  
2007年2月13日
高松高裁
湯川哲嗣裁判長
検察側控訴棄却
 裁判長は「結果は極めて重大だが、冷徹に計画した犯行とまでは言えない」とした。
上告せず、確定。
T・Y(26)  静岡大生T被告は、末期ガンだった知人女性が2003年1月に静岡市内のクリニックで死亡したため、クリニックの医師に殺意を抱いた。2005年1月28日午後5時頃、クリニックに行ったが院長夫妻が不在であったため、クリニックの2階にあり、クリニックの医師の妻が経営している健康商品販売店に侵入。顔を見られたと思いこんで従業員の女性2名(当時60、当時57)の首を刃物で切りつけて殺害、売上金約6万6000円を奪った。 公務執行妨害、器物損壊、銃砲刀剣類所持等取締法違反、住居侵入、殺人、強盗殺人 2006年6月12日
静岡地裁
竹花俊徳裁判長
無期懲役
 T被告は強盗目的について否認。裁判長は、1人の女性については殺人罪が、もう1人の女性については強盗殺人が成立するとした。しかし、「現金を奪ったのは物取りの犯行に見せかけるため」とする弁護側主張を認め、物色した跡のある現場に多額の現金が残っていたことから「典型的強盗殺人事件とは趣を異にしている」とした。そして生い立ちに触れて「実父の虐待と愛情欠如の下で成長し、いじめを受け続けたという劣悪な成育環境が人格形成に悪影響を及ぼした」と指摘。前科前歴がない点や遺族への謝罪なども有利な情状に挙げ、「矯正可能性がないとは言えない」とした。参考人聴取の際に暴れ、警察官にけがを負わせたとして起訴された公務執行妨害などの罪については、判決は「行為は違法な警察官の行為に対するもの」とし、正当防衛が成立するとして無罪とした。  
2007年6月14日
東京高裁
大野市太郎裁判長
一審破棄・無期懲役
 裁判長は判決理由で「無抵抗な女性の首を刃物で切り裂いた犯行は残忍で刑事責任は重大で、極刑で臨むことを十分考慮しなければならない事案」と指摘。「しかし計画的とは言い難く、虐待を受けた境遇が偏った価値観の形成に影響を与えた可能性も否定できない。極刑に処することはためらわざるを得ない」と述べ、死刑を回避した。判決では、1件が強盗殺人、1件が殺人であるという一審の事実認定を踏襲。一審で無罪とした取り調べ時の警察官への暴行などの一部については公務執行妨害罪や器物損壊罪が成立するとして、有罪とした。
2008年9月29日
最高裁第三小法廷
那須弘平裁判長
検察・被告側上告棄却、確定
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死刑を求刑した検察側は「凶悪で二審判決は軽すぎる」と上告。被告側は「子供のころに父から受けた虐待が影響している」と有期刑を求めた。小法廷は「理不尽な動機に酌量の余地はなく、死刑選択も十分考慮される」と指摘したが、計画性がなく、不遇な生育歴が価値観に影響を与えた可能性を否定できないとして二審を支持した。
T・Y(34)  ペルー国籍で広島市安芸区に住む無職Y被告は、2005年11月22日、小学1年女児(当時7)を部屋に無理矢理連れ込み、わいせつ行為をした後、午後0時50分〜1時40分頃までの間、首を手で締めるなどをして殺害。段ボール箱に入れてテープで封じ、自転車で近くにある広島市安芸区の空き地に運んで遺棄した。 殺人、強制わいせつ致死他 2006年7月4日
広島地裁
岩倉広修裁判長
無期懲役
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 弁護側は計画性を否定、心神喪失か耗弱の状態にあったと主張し、殺人と強制わいせつ致死については無罪を主張した。
 裁判長は殺意を認め、わいせつ目的の犯行と判断。被告の責任能力を認めた。しかし、1983年の最高裁判決が指摘した死刑選択の基準に触れながら、「被害者は1人にとどまっているほか、犯行が計画的でなく衝動的で、前科も認められない」と指摘し、「矯正不可能な程度までの反社会性、犯罪性があると裏づけられたとまではいえない」と述べて、死刑選択には疑念が残ると結論づけた。
 Y被告は1992、93年の計2回、ペルー国内で幼女暴行事件を起こしているが、1件は起訴猶予、1件は公判前に出国したため時効となっている。
2008年12月9日
広島高裁
楢崎康英裁判長
一審破棄・差し戻し
 裁判長は判決理由で、女児の血液などの付着した毛布を、被告が「屋外に持ち出していない」と供述したと受け取れる調書について「弁護人が公判前整理手続きで任意性を争うとしたのに、一審は争点整理をまったくせず、当事者に任意性の主張すらさせないで証拠請求を却下した」と指摘。「供述が信用できれば、犯行は被告の部屋で行われたと認定でき、犯行態様などが相当明らかになる」とし、犯行場所を「被告のアパートおよびその付近」とした一審判決には事実誤認があるとした。その上で「一審は審理を尽くしておらず、訴訟手続き違反がある」と結論付けた。
2009年10月16日
最高裁第二小法廷
古田佑紀裁判長
二審破棄・差し戻し
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 被告側が上告。裁判長は、検察側が調書の証拠調べ請求の目的を「殺意や責任能力の立証」とし、「現場の立証」としなかった点などを踏まえ、「被告人質問の内容にまで着目し、任意性を立証する機会を与えるなどの措置をとるべき義務はない」と判断し、「二審は訴訟指揮の解釈適用を誤っている」と結論付けた。
2010年7月28日
広島高裁
竹田隆裁判長
検察・被告側控訴棄却
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 裁判長は判決理由でペルーでの性犯罪歴について「日本の前歴と同じ評価はできず、量刑判断の資料とはいえない」と指摘。また弁護側が否認していた殺意とわいせつ目的について裁判長はいずれも認定した。
上告せず確定。
I・F(58)  無職I被告は2005年12月9日午後11時ごろから翌日午前1時ごろにかけ、高知市のアパート自室で、同市で居酒屋を経営する女性(当時70)にわいせつな行為をした上、首を絞めて殺害した。被害者の女性はI被告を子どものころから知っており、仕事を紹介したり、金に困ったときは数万円を貸すなど親切に接しており、I被告はかねてから女性に好意を抱いていた。 強制わいせつ致死、殺人 2006年9月13日
高知地裁
永淵健一裁判長
無期懲役
 判決で裁判長は「強制わいせつは計画性が認められるが、殺害を意図するだけの動機を見いだし難い。確定的な殺意があったと認定するには合理的な疑いが残る」と述べ、殺意はあったものの未必の故意にとどまるとの判断を示した。さらに、被害者が1人であることや、無期懲役でも再犯防止の効果が期待できることなども死刑回避の理由に挙げた。  I被告は1973年に傷害の現行犯で逮捕された。1978年10月には強姦致傷事件を起こし、服役した。仮出所してわずか1ヶ月後の1981年5月、高知市内で知り合ったホステスの女性(当時40)を自宅に連れ込んで暴行した上、首を絞めて殺害。懲役12年の刑を受けて服役した。出所後の1997年、高知市内で女性を暴行、首を絞めて怪我を負わす事件を起こし懲役6年の実刑判決を受け、2003年5月に出所していた。服役歴は合計で20年になる。
2007年4月17日
高松高裁
柴田秀樹裁判長
検察・被告側控訴棄却
 裁判長は、一審判決判決が「確定的殺意があったと認定するには合理的な疑いが残り、未必の殺意にとどまる」とした点について、「確定的殺意は有していた」と判断したが、「判決に影響を及ぼすとは言えない」と述べた。
2008年4月21日
最高裁第三小法廷
堀籠幸男裁判長
検察・被告側上告棄却、確定
 裁判長は「結果は重大で死刑選択も十分考慮に値する事案だが、被害者への謝罪を表明しており計画性も認めがたい」と述べた。
K・K(55)  暴力団副組長のK被告は元同組幹部の太田賢治(現姓幾島)被告と共謀し、暴力団組長(当時56)が強引な組織運営をすることなどを疎ましく思い、別の元暴力団幹部伊藤稔(現姓藁科)被告、W元被告に殺害を指示したとされた。伊藤被告らは2000年7月13日、富山県高岡市の組長宅で夫婦を射殺した。 殺人、銃刀法違反 2006年11月21日
富山地裁
手崎政人裁判長
無罪
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 K被告は当初から共謀を否定、無罪を主張。検察側は論告で「犯行を計画した首謀者」と指摘。弁護側は最終弁論で「共犯者として関与した証拠はない」と無罪を主張していた。裁判長は、幾島被告が自分の刑事責任の軽減を図る強い動機があったとして、虚偽の供述をした可能性を指摘。「K被告から電話で殺害を指示されたとする共犯者の供述に信用性が認められない」と述べ、起訴事実の証明が不十分と結論付けた。幾島被告が「K被告は組長に恨みがあった」と供述した点も「K被告と組長夫婦は付き合いが長く、関係も良好だった。殺意まで抱いたとは認められない」とした。  指示を出した幾島賢治被告は死刑判決が2009年3月23日、最高裁で確定。実行者の藁科稔被告は死刑判決が2009年1月22日、最高裁で確定。2009年5月2日病死。56歳没。W元被告は2004年3月26日、富山地裁で一審懲役18年(求刑無期懲役)判決がそのまま確定。
2008年4月17日
名古屋高裁金沢支部
青木正良裁判長
検察側控訴棄却(無罪
 第1回控訴審で、検察側が「原判決は、証拠認定の取捨選択について事実誤認があった」と控訴趣意書を提出し、被告人質問などを申請したが、裁判長は「審理は尽くされている」などとして却下、即日結審した。
 裁判長は判決理由で、争点となった幾島被告の供述について「不自然、不合理な点が多々ある」と指摘。検察側の主張を退け、「原判決に事実誤認はない」と結論付けた。
上告せず確定。


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