ひき逃げのナンバーは


【問 題】
 渡辺君は毎朝新聞配達をしていました。ところがある日、暴走してきた車にはねとばされてしまいました。渡辺君は空中を一回転して、道路に落ちました。車はそのまま逃げ走ってしまいました。ひどいひき逃げ事件です。
 一緒に新聞配達をしていた藤田君が119番に連絡を入れ、渡辺君の元に駆けつけました。渡辺君の意識はしっかりしていて、「ナンバーは9816」とはっきりした声で藤田君に告げました。ところが、渡辺君はそのまま意識を失ってしまいました。
 卑劣なひき逃げ犯を捕まえようと、警察は9816のナンバーの車を調べました。ところが、9816のナンバーの車は全てアリバイがあることが判明しました。渡辺君はナンバーを見間違えたのでしょうか。
 しかし、一人の刑事があることに気付いて新たに捜査を開始し、卑劣なひき逃げ犯を捕まえることが出来ました。さて、刑事が気付いたあることとは何でしょう?


【解 答】
 渡辺君は空中を一回転してナンバーを読みとっていました。つまり、逆さまになった状態でナンバーを読んでいたのです。ひき逃げ犯の車のナンバーは、実際は9186だったのです。

【覚 書】

 これもよくある初心者推理クイズの一つ。よくできているとは思うけれども、実際には有り得ないでしょうね。

 情報をいただきました。葛山二郎「股から覗く」が元ネタではないかとのことです。この短編では車のナンバーではありませんが、確かに元ネタといっていいでしょう。有難うございました。

 ※解答部分は、反転させて見てください。
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