人は嘘吐き、機械は正直


【問 題】
 ある冬の寒い日のことだった。
 酔っぱらい運転で子供をはねた男が、そのままフルスピードで逃走した。そして40分後に自分の家に戻ると、すぐにガレージに車を隠し、わざとタイヤの一つに釘を打って、パンクさせた。
 さいわい車体にはかすり傷一つなく、塗料もはげていなかったので、子供をはねたという証拠はなかったのだ。
 ところが、ひかれた子供や目撃者が車種やナンバーを覚えていたので、パトカーがすぐに男のところへ来た。
「ごらんの通り、ぼくの車は昨日からパンクしています。今日は一度も乗っていません。目撃者は、ナンバーを見間違えたんじゃないですか?」
 轢き逃げ犯人である男はそうしらばっくれた。
 ところが尋問していた警官は、車のボンネットに猫が寝ているのを見ると、ちょっと手を触れた後、こう言い切った。
「人間は嘘をつくが、機械は正直だ」
 こう言って、この犯人を逮捕したのである。いったい何を証拠に、男の嘘を見破ったのだろう。


【解 答】
 冬の寒い日である。もし今日車に乗っていなかったとしたら、当然車は冷え切っているはずである。そんな車のボンネットに猫が寝ているはずがない。ボンネットが暖かいから、猫が寝ているのだ。そう思った警官は車に手を触れてみた。すると予想通り、エンジンの熱気でまだ冷めていなかった。それで警官は男の嘘を見破ったのだ。

【覚 書】

 これは少年ものの推理クイズ本でよく見かける問題です。多分、ドナルド・ソボルの「少年探偵ブラウン」の中にあるものだと思われます。

 ※解答部分は、反転させて見てください。
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