ドナルド・J・ソボル『まだまだ2分間ミステリ』


ドナルド・J・ソボル『まだまだ2分間ミステリ』
(早川書房 ハヤカワ・ミステリ文庫)




『まだまだ2分間ミステリ』 『まだまだ2分間ミステリ』

 作者:ドナルド・J・ソボル
 (1924年ニューヨーク生まれ。著書が60冊以上ある児童書作家。オーバーリン大学を卒業後、新聞記者からフリーライターに。1963年から開始した「少年探偵ブラウン」シリーズは、“百科事典”の異名を取る博覧強記な少年が、警察署長の父親に代わって毎回事件を解決するというミステリで、世界じゅうで愛読されている。同シリーズの功績によって、1976年にはアメリカ探偵作家クラブから特別エドガー賞を授与された)

 訳:武藤崇恵

 発行:早川書房 ハヤカワ・ミステリ文庫

 発売:2004年1月15日初版

 定価:514円(初版時 税抜き)





 バーベキューの準備をしていた男を殺した犯人が、うっかりしでかしたヘマとは? 外見がそっくり同じ二杯の飲み物。毒が入っているのはどっちだ!? 推理力、観察力、注意力、常識、雑学など、きみの知識と頭脳をフル回転させて、2分間以内に難事件を解決せよ! はたしてきみは名探偵ハレジアン博士の鼻を明かすことができるか? 名探偵の資質がどれだけ備わっているかが一目でわかる「名探偵レーダー・チャート」付

(裏表紙より)


 原題はStill More Two-Minute Mysteriesで1975年発行。前作『2分間ミステリ』『もっと2分間ミステリ』と同様、二〜三ページの短い推理クイズ六十一問とその答から成っている(一問は日本語の問題として成り立たないため、原書から割愛してある)。答はうっかり目に入らないように、天地逆に刷ってある。正直いうと、これは見にくい。別ページにしてあれば、特に問題はなかったものと思えるのだが。
 主人公は博識ハレジアン博士。他の登場人物に、ガールフレンドのオクタヴィア。ウィンターズ警視とモナハン保安官。ガセネタばかりたれ込んではウィンターズ警視に蹴飛ばされるたれ込み屋のニック。一攫千金を夢見続けては失敗ばかりするイギリス人青年、バーティ・ティルフォード。ハレジアン博士をへこませることに生き甲斐を感じている大富豪、シドニー夫人。失敗ばかりのプレイボーイ、シリル・マーキン。これらの面々も健在である。

 『2分間ミステリ』『もっと2分間ミステリ』と同様、登場人物や容疑者の発言、行動などの矛盾からハレジアン博士が事件を解決したり、間違いを指摘したりするスタイルを取っている。
 登場するキャラクターも楽しいし、いくつかの問題を除けば確かに2分間で解くことの出来るクイズばかりである。頭の体操には最適なシリーズだろう。


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