『きみの推理力』
著者:山口琢也
(おもに少年雑誌を中心に、ギャグ、クイズ、パズルなどを出題。著書は10冊以上になる)
発行:若木書房 ヤマタクのパズルシリーズ5
発売:1974年初版
定価:400円(ただし、1976年4月10日、第6刷時)
推理、という言葉をきくと、私たちは、ほとんどそれを犯人さがし、警察関係の事件につなげて考えるようです。
もちろん、この巻でも、みなさんに、推理で犯人さがしをやってもらうようになっています。
しかし、推理という人間の行為は、じつは案外はばひろく、ほとんどの人が毎日、推理をしながら生きているといってもいいくらいなのです。
魚屋さんは、どんなものを仕入れれば売れるだろうか推理するし、またたとえば誰かに恋をした人は、どうすれば相手が自分に関心をもってくれるか推理するでしょう。
人生すべて推理……なのです。そして、より適確な推理ができることも、楽しい生活が営めるひとつの要素であるともいえるようです。
さあ、きみも、もっともっと人生、推理をしましょう。
この本が、そのために、ほんのすこしでも役にたつきっかけになれば……と願っています。
全部で45問。ヤマタククイズシリーズが好評だったことから、続いて企画されたパズルシリーズ。本巻は犯人当てや凶器さがし、犯行手段をあてたり、証拠から事件を推理するなど、いわゆる推理クイズものが中心。パズルシリーズから発売された過去の巻と異なり、内容もやや高度になっている。
問題によってはかなりの想像力を必要とする問題もあるが、概ね文章や絵の中にヒントが隠されており、推理クイズらしい推理クイズ本といえる。
読者も試してみてはいかがだろうか。難易度は結構高い。また、全ての解答欄に書かれているコラムも、今回は結構難しいテーマを取り扱っている。
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