ゴールデンルーキー賞

 ゴールデンは、“価値が最高な”という意味。ルーキーは“新人”。ということでゴールデンルーキーは、“最高の新人”という意味になる。
 『お笑いスター誕生!!』では、過去3回開かれている。
 第1回は大晦日に開かれた特番であり少々特殊なので、ここでは主に第2回、第3回に共通する事項について述べる。各回ともルールが多少異なるので、詳細は各回の項を参照のこと。

 グランプリシリーズにおいて、グランプリを受賞していない銀賞以上獲得者の中から選抜して行われた。第2回は15組、第3回は12組である。
 毎週5組が登場してネタを披露し、得点を競い合う。3〜5回の合計点で上位を争うのだが、本賞の特徴は、審査員による得点だけではなく、視聴者1000人のハガキによる点数も加算したことである。もっともこのハガキによる点数については、明確になっていないところが多い(詳細は「ハガキ投票」参照)。
 最終的には5組が選抜され、最後にネタを披露。そして今までの点数等を加味し、審査員によって優勝者=ゴールデンルーキー賞受賞者が決定する。
 ゴールデンルーキー賞にはトロフィーと賞金80万円が贈られた。また、事実上の準優勝に当たる組には特別敢闘賞としてトロフィーが贈られた。3〜5位には敢闘賞が贈られた。
 審査員は5名。1人10点の持ち点で、満点は50点である。審査員席の前には電光掲示板が設置されており、舞台の隅にいたアシスタントがボタンを押すと、指名された審査員の点数が表示されるようになっていた。ただし、第2回ゴールデンルーキー賞の最初は、この電光掲示板が間に合わず、審査員自らが紙をめくって点数を示していた。
 通常笑いグラフが設置してあるところに、反転フラップ式案内表示機(通称パタパタ、「ザ・ベストテン」などで使われていたタイプの表示機)の点数ボードが用意されていた。ボードには名前、出演回数、当日の得点、総合得点の欄があり、総合得点順に上から名前が並んでいるため、現在の状況が一目でわかるようになっていた。
 番組の最後には結果発表が行われる。通常通りカプセルから出場者が登場する。ただし音楽はグランプリシリーズの時と異なり,明るい調子のものになっている。出場者はカプセルから出てくると、点数ボードにある自分の名前の横に,今回の点数が表示されるようになっている。全員の点数結果が発表されると、山田康雄が「さあ、今日の結果で順位はこのように入れ替わります」というと人数分のボードがシャッフルされ、新しい順位が出るようになっていた。
 また、5組の出演が終わった後には、グランプリ受賞者が毎週1組登場し、ネタを披露していた。
 またゴールデンルーキー賞のシリーズが開催される前には前夜祭が開かれ、全出場者が集合(スケジュールの都合で欠席した人もいた)し、それぞれのハイライトシーンが放映された。ただし、出場者によっては落ちたときのシーン(カプセルが開かずに舞台裏へ去って行くところ)も放映された。

 ゴールデンルーキー賞の場合、満点は50点だが、満点を取った人は誰もいなかった。最高得点は48点で、第2回のアゴ&キンゾー(2回目の「演歌の遠藤みのりに弟子入り志願の千まさる」という設定のコント)ととんねるず(5回目の柔道ネタです。ワキガが嫌で柔道をやめる…というオチのコント)、そして第3回のカージナルス(巌流島決闘ネタ)である。

 ゴールデンルーキー賞が誕生した背景を想像すると、そもそもはとんねるずアゴ&キンゾー青芝金太・紋太などの人気者、実力者がどんどん輩出され、お笑いスタ誕人気が急上昇している背景を受け、それらの人気者たちを再び見ることができる場を設けた、というのが本来の目的と思われる。第2回ゴールデンルーキー賞のメンバーを見てもらえばわかるが、後にグランプリを受賞した人たちや、現在もお笑い界で活躍している人たちばかりである。また、グランプリを受賞した人たちを再び見ることができる場を設けたというのもあるだろう。そしてもう一つには、挑戦者不足を補うためという目的があったと思われる。
 第2回ゴールデンルーキー賞の成功に気をよくしたか、1982年にも第3回ゴールデンルーキー賞が開催されている。こちらは第2期グランプリシリーズの中から銀賞以上を受賞した12組が選抜されたが、ややタマ不足という感があったことは否定できない。
 結局このゴールデンルーキー賞は1982年の第3回をもって終了した。1983年に開催するためには、第3期グランプリシリーズの中から銀賞以上を受賞した人たちを選出しなければならなかったが、華があり、かつ長期間のシリーズに耐えられそうな出場者はほとんどいなかったことから、新しくサバイバルシリーズが開催されることになったと推測される。
 ゴールデンルーキー賞の代わりに、1983年度は最優秀新人賞という賞が設けられ、サバイバルシリーズ決勝の日に表彰式が行われた。受賞者は笑ルームである。

第1回 1980年12月31日 優勝ギャグ・シンセサイザー
第2回 1981年7月4日〜1981年1月3日 優勝アゴ&キンゾー
第3回 1982年10月23日〜12月25日 優勝ファニーズ