間抜けなピストル強盗


【問 題】
 ある日、私は家の中でくつろいでいた。すると電話が鳴った。受話器を取ると、それは親友の山本からだった。友人が結婚をするという話で盛り上がっていると、いきなり、ドアのベルが鳴った。山本にちょっと待ってくれないかと頼み、ゆっくりとドアを開けた。ドアを開けるとびっくり仰天、いきなりピストルを持ち、覆面を付けた強盗が私の部屋に入ってきたのだ。
「俺は宝石強盗だ。お前は宝石を集めるのが趣味だと聞いて、それを奪いに来たのだ」
「待ってくれ。宝石はここにはないんだ。助けてくれ。命だけは何とか」
「うそを付くのもいいかげんにしろ。黙って宝石を出せ」
 部屋は防音仕様だから、いくら大声を上げても誰も助けに来ない。どうしようかと悩んでいるうちにピストルでぶん殴られ、私は気絶してしまった。
 ここからは聞いた話だが、気絶していた1時間の間に、絵の裏に隠していた隠し金庫を見つけられ、私の宝石はごっそりと盗まれてしまったらしい。ところが不思議なこともあるもので、気が付いたときにはもう犯人が捕まっていたんだ。いったいどうなっているんだ?


【解 答】
 私は電話中にドアを開けた。すなわち、受話器は外したままだったのだ。部屋の中の声は全部山本に聞こえ、山本は慌てて警察に連絡したというわけだったのだ。

【覚 書】

 初心者推理クイズの定番作品。しかし、最初に考えた人は偉いね。似たようなネタは、クロフツかなんかで読んだ記憶があるのですが、はて、誰だったっけ。
 元ネタが判明しました。藤原宰太郎のデビュー短編「千にひとつの偶然」でした。

 ※解答部分は、反転させて見てください。
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