山口琢也『推理クイズ』
(若木書房 ヤマタクのクイズシリーズ4)



『推理クイズ』  『推理クイズ』

 著者:山口琢也
(おもに少年雑誌を中心に、ギャグ、クイズ、パズルなどを出題。著書は10冊以上になる)

 発行:若木書房 ヤマタクのクイズシリーズ4

 発売:1972年初版

 定価:350円(ただし、1973年12月5日、第7刷時)




 この巻では、推理するクイズをあつめました。大いに頭をはたらかせて、なぞときに挑戦してください。
 なぜはじめにこんなことを書いたかといいますと、ふつうのクイズにくらべて、推理クイズは、かくされている部分がより多いからです。このかくされている部分、すなわち、なぞは、頭を自由にはたらかせてはじめて、きみのまえに姿をあらわしてくるものだからなのです。
 ですから、はじめのうちは、なかなか思うようになぞが姿をあらわしてくれず頭にきちゃうかもしれません。でも、なれてくると、すこしずつ、なぞの急所をグイッとつかむことがでいるようになり、やがては、一気になぞの息の根をとめることもできるようになるはずです。そうなったら、楽しさは最高ですよ。
 さあ、やってみましょう、名探偵ぶりを発揮して……。このうち、四十二問とければ、名探偵のライセンスは、きみのものです。

(「この本の楽しみ方――まえがきにかえて――」より)



 全部で60問。ヤマタククイズシリーズの探偵ものは、どれをよんでもほぼ似たような内容のクイズが揃っているので、特にどの順序で読んでも差し支えはない。42問で探偵のライセンスOKということは、7割解ければOKということなのだろう。
 ヤマタクのクイズシリーズは推理というよりはひらめきに近い感じのクイズが多いが、本書は本文やイラストに手掛かりが示されているものが多く、じっくり考えれば解けるだろう。トリックというには他愛のないものが多いが、一応オリジナルらしきものも含まれており、推理クイズとして楽しむには十分だろう。ときどきばかばかしいものもあるが。

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