狭山事件関連本コメント





 以下は、匿名氏より頂いた狭山事件本についてのコメントになります。掲示板に頂いた情報で、転載の許可も頂いておりましたが、事情により遅くなってしまいました。申し訳ございません。


 亀井トムの本は、東京都立図書館に通い読みしています。狭山事件本に関しては、解同中央本部からのものは解放出版社,解放書店で入手できます。

青木英五郎『「狭山裁判」批判」』(辺境社,1975)
 解放書店で入手。弁護士なので、証拠に対する反駁の展開ばかりで、今や得るものなし。

石川一郎『狭山現地報告』(三一書房,1978)
 解放書店で入手。5分の1くらいが事件に関することで、残りは狭山市の同和についての運動展開が記載。つまらん。

石川一男/狭山事件弁護団、部落解放同盟中央本部編『石川一雄獄中日記』(三一書房,1977)
 現在通販で注文中。仮出獄されているので、あまり期待はしていない。石川一雄さんに関しては、『さらばわが友 続』(現代史出版会/徳間書店)の最終章に詳細がのっています。また、見澤知廉の囚人狂時代(だったか)にも医務舎での出会いについて記載されています。

亀井トム『狭山事件』(辺境社,1972)
亀井トム『狭山事件第2集』(辺境社,1974)

 都立図書館で読んだが、これらは初期ものなので事実関係が整理されていない感じを受ける。でも欲しい。

亀井トム『狭山事件権力犯罪の構造』(三一書房,1975)
 都立図書館。5月1日の張り込み隠蔽などを暴くが、今はそれほど得る内容はない。

亀井トム『狭山事件権力犯人と真犯人』(三一書房,1977)
 亀井トムもので唯一古書店で発見した本。荻原氏の告発に前半の多くがさかれている。中田家を知るうえで、示唆を与えてくれます。

亀井トム『狭山事件への告発状』(三一書房,1978)
 都立図書館。とうとう2人の警察幹部と長兄とを文章で告発。長兄は「共犯」と記載されている。長兄が写真をとっていることを公判で質問されている様子などが記載。次兄が1日の夜に門の前で張り込みしていたことが本人の口から明らかになる。

亀井トム『狭山事件(続)無実の新事実』(JCA出版,1980)
亀井トム・栗崎ゆたか『狭山事件無罪の新事実』(三一新書,1978)
 都立図書館。「告発状」と併せて、これら3冊が亀井トムでは1番か2番とおもう。Y枝が埋められた状態の写真有り。

木山茂劇画『差別が奪った青春 実録・狭山事件』(部落解放研究所,1973/解放出版社,1978)
 解放書店で発見。わかりやすい。長兄に○印が付いた写真があり、これによって、現代殺人事件史(河出書房新社)の写真の葬列で誰が長兄なのかを知ることが出来る。

佐木隆三『狭山事件』(文藝春秋,1977)(『ドキュメント狭山事件』(文春文庫,1979)と改題)
 某古書市で発見。できる限りフェアな視点で記載されているが、推理がない分、迫力に欠ける。

佐藤一『狭山事件・別件取調室の30日間』(解放出版社,1995)
 解放書店にて入手。タイトルどおりあまり興味のわく話がない。

狭山事件弁護団編『石川さんは無実だ 狭山裁判の真相』(解放出版社,1976)
 解放書店にて入手。証拠に対する疑義が詳細に記載。弁護士だから、どうしても検察の論告に対する反駁という形になってしまう。証拠がいい加減なのはわかりきっているので、つまらん。

多田敏行『真実は細部に 狭山事件、「自白」調書の分析』(解放出版社,1986)
 解放書店で入手。次女Tのアップがある。やはり、亀井トムほどのつっこみがない。

殿岡駿星『犯人』(晩聲社,1990)
 古書市で入手。残土の処理を、ビニール袋と麻縄で畑にまき散らしたと推理。邪推もあるが、結構まとまっている。最後は長兄を疑っている。

野間宏『狭山裁判』上下(岩波新書,1976/集英社,1977,1979)
 古書店で上下600円で入手。佐木隆三が公判の表側を追求しているとすれば、野間は裏側を探っている。非常によい。次女TとY枝が腹違いといった事実がのっている。

野間宏『完本狭山裁判』全3巻(藤原書店,1997)
 価格が38000円なので、不要。

雛元昌弘編『冤罪・狭山事件』(現代書館,1977)
 一番簡単に入手できるが、汚い挿し絵が多い。

部落解放同盟中央本部中央狭山闘争本部編『知っていますか?狭山事件一問一答』(解放出版社,1994)
 これも比較的簡単に入手できる。写真が多いが、真犯人でないという今までの事実を再度述べているに近い。


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