斎藤充功、土井洗介『TRUE CRIME JAPANシリーズ5 迷宮入り事件』
(同朋社出版)


発行:1995.12.1



 海外の主な事件を集めたTRUE CLIMEシリーズ全10巻に引き続く新シリーズ全5巻。1巻毎にテーマを決め、各事件を新聞記事などから再発掘し、あらためて現場と関係者を取材して構成するノンフィクション。
 第5巻である本巻では、迷宮入りした事件をテーマに5件を取り上げている。

 このシリーズ、当時の新聞記事やインタビューなどを読むことが出来るため、事件の資料という面ではかなり貴重。問題はそれを纏める構成であるが、巻によってややばらつきがあるのは仕方のないことか。新聞記事とインタビューをただ並べただけのものから、ノンフィクションとして読むことが出来るものに仕上がっているものまで様々である。

 本巻に収録されている事件は下。

第1章 時代を先取りして走り去った男『東京・府中三億円強奪事件』
第2章 警察とマスコミを手玉にとった「かい人二十一面相」『グリコ・森永事件』
第3章 無差別テロ犯罪の原点"姿なき爆弾魔"『草加次郎事件』
第4章 水曜の夜に女が消える『佐賀連続殺人事件』
第5章 殺人実験を試みた"愉快犯"『青酸コーラ殺人事件』


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