日本推理作家協会賞受賞作全集 第50巻
『チョコレートゲーム』岡嶋二人
- 初版:2000年11月15日
- 定価:571円+税
- 解説:末國善己
- 底本:『チョコレートゲーム』(講談社)
収録作品
| 作者 |
岡嶋二人(おかじま・ふたり) 井上泉(1950~)と徳山淳一(1943~)の合作名。82年、『焦茶色のパステル』で第28回江戸川乱歩賞を受賞。『99%の誘拐』など話題作多数。89年、惜しまれつつコンビを解消した。 (作者紹介より引用) |
|---|---|
| 作品名 | 『チョコレートゲーム』 |
| 初出 | 1985年3月、講談社ノベルスより書き下ろし刊行。 |
| 粗筋 |
殺されたのは中学三年の貫井直之、息子の同級生だった。作家の近内は、昨晩帰宅しなかった我が子が気になり、学校を訪ねる。そこで知ったのは秘密めいた「チョコレートゲーム」だった。いったい今、学校で何が起こっているのか?その原因がわからぬまま、新たな殺人事件が起こる。 (粗筋紹介より引用) |
| 感想 |
再々読である。作品が発売された当時、いじめ問題が社会的に大きく取り上げられていた。
本作は本格ミステリであると同時に、当時の社会世相を鋭く突いた作品でもある。 今の日本では、子供が“未熟な大人”へと変わっていく年齢がどんどん早まっている。 そのような社会を作り出したのは大人たちであるにもかかわらず、 大人自身はその事実に気付いていない。 そして、自分たちがいかに早く「大人」になろうとしていたかも忘れてしまっている。 学校という管理体制はすでに崩壊している。 子供たちにはもっと権利と責任を持たせるべきだ―― 久しぶりに読み返し、そんなことを強く感じた。 15年以上前の作品であるにもかかわらず、まったく色褪せていない。 これが岡嶋の代表作かと言われると少し迷うが、 忘れがたい作品であることは間違いない。 |
| 備考 | 第39回(1986年)長編部門。 |