日本推理作家協会賞受賞作全集 第64巻
『新宿鮫』大沢在昌
- 初版:2005年6月20日
- 定価:800円+税(当時)
- 解説:山前譲
- 底本:『新宿鮫』(光文社文庫)
収録作品
| 作者 |
大沢在昌(おおさわ・ありまさ) 1956年名古屋生まれ。79年、「感傷の街角」で第1回小説推理新人賞を受賞。ハードボイルド界の気鋭として、意欲的な創作活動をつづける。『新宿鮫』で吉川英治文学新人賞、日本推理作家協会賞受賞。93年、『無間人形 新宿鮫4』で直木賞を、2004年には『パンドラ・アイランド』で柴田錬三郎賞も受賞。ほかに『氷の森』『天使の牙』『雪蛍』など著書多数。 (作者紹介より引用) |
|---|---|
| 作品名 | 『新宿鮫』 |
| 初出 | 1990年9月、光文社カッパノベルスより書き下ろし刊行 |
| 粗筋 |
新宿で次々と射殺されていく警官。いったい誰が、なんのために? その頃、新宿署の鮫島は、天才的な銃の密造人を追っていた。キャリアながら、孤独な捜査を強いられている男の誇り、涙、愛、友情、そして罠……。欲望に満ちた街で繰り広げられる非情の世界。新境地の刑事小説に、犯罪者から「新宿鮫」と畏怖されるニュー・ヒーロー登場! (粗筋紹介より引用) |
| 感想 |
「永久初版作家」と自ら揶揄するほど、実力と売れ行きが比例していなかった大沢在昌が、
ついに大ブレイクを果たした記念碑的作品。
犯罪が渦巻く街・新宿、一匹狼の元キャリア刑事、抱えた過去、ロック歌手の恋人――
物語を盛り上げる要素が完璧に揃い、従来の警察小説とは一線を画す新しいスタイルが誕生した。
ベストセラーとなり、当然のようにシリーズ化され、今も続く人気作となった。 改めて第一作を読むと、鮫島というキャラクターの造形が最初から際立っていることに驚かされる。 当初はシリーズ化を想定していなかっただろうが、 それでもシリーズを支えるだけの深みを最初から備えていた。 刑事小説ならではのサスペンスと、ハードボイルドの魅力を兼ね備えた娯楽作品として完成度が高い。 大沢在昌の実力が、鮫島というキャラクターを得たことで一気に開花したと言える。 この後も「新宿鮫」シリーズは続き、大沢によるさまざまな挑戦が展開されていく。 |
| 備考 | 第44回(1991年)長編部門。 |