江戸川乱歩推理文庫第54巻(講談社)
『探偵小説四十年2』



【初版】1988年2月8日
【定価】480円
【乱歩と私】「ランポを殺す会」長井彬


【紹介】
 少年時代からの習癖の成果というべき「貼雑帳」(新聞・雑誌などの切り抜きを自ら丹念に収集・保存)を飼料に交友関係・創作過程、家庭内の出来事などを克明に綴った乱歩の回顧録。四十年間の記録は、日本探偵小説の側面史でもあり、作家江戸川乱歩を知る資料でもある。本篇は、昭和三年度から昭和十年度までを収録。
(裏表紙より引用)


【収録作品】

初 出
「探偵小説三十年」のタイトルで『新青年』昭和24年10月号〜昭和25年7月号まで連載。廃刊に伴い中断。『宝石』に掲載誌を移し、昭和26年3月号〜昭和31年1月号まで掲載。引き続き「探偵小説三十五年」と改題され、『宝石』昭和31年4月号〜昭和35年6月号まで連載。昭和31年度まで執筆したが、新たに昭和35年度までを書き下ろし、昭和36年7月、桃源社より千部限定出版で『探偵小説四十年』のタイトルで刊行。
目 次
 「陰獣」を書く(昭和三年度)
 生きるとは妥協すること(昭和四年度)
 虚名大いにあがる(昭和五年度)
 最初の「江戸川乱歩全集」(昭和六年度)
 二回目の休筆宣言(昭和七年度)
 精神分析研究会(昭和八年度)
 小栗・木々の登場(昭和九・十年度)
感 想
 その名の通り、江戸川乱歩自身が書いた乱歩の探偵小説四十年史である。まさか2から読む人はいないだろうが、1から読むことを勧める。本書はいよいよ「陰獣」の執筆、そして『蜘蛛男』の執筆から流行作家になるくだりである。「悪霊」の絶筆など、作者自身ならではの裏側が垣間見えるのが楽しいと同時に、“虚名”とまで書く自らの心情があからさまに書かれている。
備 考
 

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