池上正樹『TRUE CRIME JAPANシリーズ2 連続殺人事件』
(同朋社出版)


発行:1995.12



 海外の主な事件を集めたTRUE CLIMEシリーズ全10巻に引き続く新シリーズ全5巻。1巻毎にテーマを決め、各事件を新聞記事などから再発掘し、あらためて現場と関係者を取材して構成するノンフィクション。
 第2巻である本巻では、連続殺人事件をテーマに4件を取り上げている。

 このシリーズ、当時の新聞記事やインタビューなどを読むことが出来るため、事件の資料という面ではかなり貴重。問題はそれを纏める構成であるが、巻によってややばらつきがあるのは仕方のないことか。新聞記事とインタビューをただ並べただけのものから、ノンフィクションとして読むことが出来るものに仕上がっているものまで様々である。
 本巻では、彼らシリアルキラー(連続殺人者)が逮捕されるまでの狂気を克明に追いかけており、ノンフィクションとして充分面白い。

 本巻に収録されている事件は下。いずれも死刑判決を受けており、執行された。


第1章 不幸を撒き散らす男―『勝田清孝・広域重要手配一一三号事件』
第2章 おれは血も涙もない冷血動動だ―『大久保清・八女性誘拐殺人事件』
第3章 戦後最大、日本のシリアルキラーの犯罪―『古谷惣吉・広域重要手配105号事件』
第4章 孤独なランナー―『永山則夫・広域重要手配108号事件』


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