岡田晃房『TRUE CRIME JAPANシリーズ3 営利殺人事件』
(同朋社出版)


発行:1996.2



 海外の主な事件を集めたTRUE CLIMEシリーズ全10巻に引き続く新シリーズ全5巻。1巻毎にテーマを決め、各事件を新聞記事などから再発掘し、あらためて現場と関係者を取材して構成するノンフィクション。
 第3巻である本巻では、保険金目当て殺人事件など、営利に目がくらみ、引き起こされた殺人事件をテーマに5件を取り上げている。

 このシリーズ、当時の新聞記事やインタビューなどを読むことが出来るため、事件の資料という面ではかなり貴重。問題はそれを纏める構成であるが、巻によってややばらつきがあるのは仕方のないことか。新聞記事とインタビューをただ並べただけのものから、ノンフィクションとして読むことが出来るものに仕上がっているものまで様々である。

 本巻に収録されている事件は下。イニシャルになっている部分、本では実名となっている。

第1章 トリカブト殺人事件―『K・保険金目当ての妻毒殺』
第2章 独居老人殺人事件―『O・サラ金地獄による犯行』
第3章 替え玉殺人事件―『S・妻と愛人を犯行の道連れに』
第4章 母子偽装殺人事件―『A・保険金目当ての決死のダイビング』
第5章 マニラ保険金殺人事件―『O・被害者を求人募集』


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