収録作品

作者 三好徹(みよし・とおる)
1931年、東京生まれ。読売新聞社の記者だった昭和35年、最初の推理長篇『光と影』を発表。新聞記者物やスパイ物のほか、歴史小説や歴史ドキュメント、人物伝も多い。43年『聖少女』で直木賞を受賞。

(作者紹介より引用)

作品名 『風塵地帯』
初出 1966年9月、三一書房より書き下ろし刊行。
『風は故郷に向かう』(1963)、『風に消えた男』(1965)、『風葬戦線』(1967)と並ぶ「風の四部作」の第三作。
粗筋 私は特派員として政情不安なインドネシアに着任した。ところが、現地で再会した日本人カメラマンが殺されたのにつづいて、現地人の助手カルティカも殺された。私は殺人容疑で留置されてしまう。誰が見方で誰が敵なのか? 見知らぬ土地で、私は活路を見いだせるのだろうか?

(粗筋紹介より引用)

感想 スパイ小説の第一人者である三好徹の代表作。巻き込まれ型のスパイサスペンスとしての完成度が高く、当時のインドネシア情勢を背景に、国家の思惑に翻弄される個人の無力さと悲劇が描かれる。緊迫感とリアリティが強く、今読んでも色褪せない。
備考 第20回(1967年)受賞。