作品名 | 三角館の恐怖 |
初 出 | 『面白倶楽部』昭和26年1-12月号。 |
粗 筋 |
「長生きした方に全財産を譲る」との遺言状は、双生児の蛭峰兄弟とその一族を骨肉の争いに巻き込んだ。ある雪の夜、弟・康造が何者かにピストルで射殺された。犯人は兄・健作か? 古色蒼然とした純西洋館で起こる連続殺人事件。乱歩得意のトリックを駆使した長篇推理小説。『エンジェル家の殺人事件』の翻案。 (裏表紙より引用)
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感 想 |
ロジャー・スカーレットの第四作『エンジェル家の殺人』の翻案。当時、乱歩は本作をベスト10に入れるほど入れ込んでいた。戦後には準ずるものと評価を改めるものの、かなり未練たらたらであり、自ら翻案するほど入れ込んでいたと思われる。 舞台を日本に移し、日本人名に改めたものの、乱歩にしてはほとんど脚色せず、純粋な本格ミステリ作品となっている。原作は創元推理文庫から昭和61年に新訳が出ていたが、読み比べてみるのも面白いだろう。 |
備 考 |