作品名 | 悪人志願 |
初 出 |
昭和4年6月、博文館から刊行。
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目 次 |
序 A 悪人志願 私の探偵趣味 乱歩打明け話 恋と神様 浅草趣味 参与官と労働代表 今一つの世界 無駄話 私の抱く夢 最近の感想 B 映画の恐怖 吸血鬼 声の恐怖 墓場の秘密 錯誤の話 迷路の魅力 お化人形 旅順海戦館 探偵叢話 たね二、三 暗号記法の分類 ある恐怖 C 探偵趣味 日本人の探偵趣味 入り口のない部屋・その他 精神分析学と探偵小説 雑感 探偵小説は大衆文芸か 発生上の意義だけを 前田河広一郎氏に D 荒唐無稽 宇野浩二式 日本の誇り得る探偵小説 少年ルヴェル 一寸法師雑記 寸評 当選作所感 「押絵の奇蹟」読後 E 半七劇素人評 映画横好き 探偵映画その他 映画いろいろ F 小酒井不木氏のこと 小酒井氏の訃報に接して 探偵作家としての小酒井不木氏 肱掛椅子の凭り心地 ラムール |
感 想 |
大正十四年から昭和四年初めまで、まる四年間に書かれた随筆の大部分を集めたもの。水谷隼の勧めによってまとめた第一随筆集。博文館刊行の「新青年草書」の第四巻に加えられた。新青年、大衆文芸、探偵趣味、文藝春秋、苦楽、中央公論、婦人公論、婦人の国、婦人画報、不同調、早稲田学報、文芸倶楽部、演劇映画、映画時代、東西朝日新聞、大毎、東日、読売、万朝等々である。 全体47編をAからFまで六つに分けており、Aは主に自己身辺に関するもの、Bは恐怖そのほかの趣味に関するもの、Cは探偵小説及び大衆文芸雑感、Dは乱歩自身の小説及び他人の作品に関する感想類、Eは劇と映画、Fは小酒井不木の思い出となっている。 AからFに分かれているが、どれも乱歩らしいなあと思わせる内容のものがそろっている。自分のことについてもほとんど隠さずに話しているし、探偵小説については自分の好きなところを存分に語っている。自分の作品についての言及は少ないが、眼高手低についてはこのころから変わっていない。 Fの不木の思い出については、もっと頁を費やしたかったことだろう。 最後の「ラムール」は、前半を乱歩、後半を不木が書き上げた合作短編である。後に乱歩は書き直し、「指」というタイトルで発表している。 |
備 考 |