初 出 |
「探偵小説三十年」のタイトルで『新青年』昭和24年10月号~昭和25年7月号まで連載。廃刊に伴い中断。『宝石』に掲載誌を移し、昭和26年3月号~昭和31年1月号まで掲載。引き続き「探偵小説三十五年」と改題され、『宝石』昭和31年4月号~昭和35年6月号まで連載。昭和31年度まで執筆したが、新たに昭和35年度までを書き下ろし、昭和36年7月、桃源社より千部限定出版で『探偵小説四十年』のタイトルで刊行。
|
目 次 |
探偵小説第三の山(昭和二十三・四年度) 「幻影城」出版と文士劇(昭和二十五・六・七年度) 涙香祭と還暦祝い(昭和二十八・九年度) 小説を書いた一年(昭和三十年度) 英訳短篇集の出版(昭和三十一年度) 追記(昭和三十二年度以降) |
感 想 |
その名の通り、江戸川乱歩自身が書いた乱歩の探偵小説四十年史である。まさか4から読む人はいないだろうが、1から読むことを勧める。本書は戦後の探偵小説復興が中心となっている。「探偵小説第三の山」と書くように探偵小説は復興するが、その中に乱歩の創作が含まれていなかったことは非常に残念。それでも乱歩がこの流れを喜んでいることは読んでいてわかる。やはり乱歩と日本探偵小説の歴史は重なる。
|
備 考 |