江戸川乱歩推理文庫第63巻(講談社)
『子不語随筆』



【初版】1988年7月8日
【定価】480円(税込み)
【乱歩と私】「乱歩マジックについて」森真沙子


【紹介】
 小説家はもとより、評論家、書誌研究家としても活躍した乱歩が遺した未完評論のうち、昭和二十七年から昭和三十七年までに「宝石」「毎日新聞」他に執筆したものを発表順に収録。英米作品を熱情をこめて紹介する傍ら、積極的に海外作家との交流を求めた乱歩の活動経緯なども綴られた興味深い評論集。(裏表紙より引用)

【収録作品】

作品名
子不語随筆
初 出
 昭和27年から昭和37年までの未完評論を中心にまとめたもの。計65編収録。
内 容
 タイトルの「子不語随筆」は、昭和22年に「新探偵小説」に連載した同タイトルから、中島河太郎が採用した。これは怪力乱神を語らぬという公子の言葉で、小酒井不木の書を額にして客間に掲げていたことを思いついたからだという。
感 想
 探偵小説、推理小説の普及ならどんな媒体でも執筆したという乱歩らしい一面が見られる未完評論集。同じ内容が書かれているものもあるが、それでも乱歩が執筆したという点で、やはり一味違って見えてくるのは気のせいか。

【江戸川乱歩推理文庫(講談社)】に戻る