江戸川乱歩推理文庫第7巻(講談社)
『孤島の鬼』



【初版】1987年9月25日
【定価】480円
【乱歩と私】「乱歩さんと私」戸板康二


【収録作品】

作品名
孤島の鬼
初 出
『朝日』昭和4年1月号-昭和5年2月号。
粗 筋
 私は貿易会社の美しい同僚木崎初代との恋に燃えあがっていた。ところが初代が殺され、素人探偵の友人も同一犯人の手にかかったことから私は復讐を誓った。私に好意を寄せる医学生の諸戸道雄は、初代が大切にしていた家系図を見ると、気味悪そうに自分の出生を語った。そして郷里の島へ二人は旅立った――。
(裏表紙より引用)
感 想
 何回読んでも興奮してしまう、乱歩長編最大傑作。冒険小説であり、恋愛小説であり、宝探し小説であり、本格ミステリであり、しかも同性愛小説でもある。個々の要素で見れば破綻しているところがあるかもしれない。しかし通して読むことで、そんな矛盾は些細なことでしかなくなる。この一大ロマンを存分に味わうがいい。読者はそこに興奮と感動を見出すはずだ。
備 考
 

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