作品名 | 天然色アリバイ |
初 出 | 『別冊宝石』124号 1963年12月 |
粗 筋 |
中堅県会議員、辻三六は、隣家の県会議員大井忠正に金の着服がばれ、議員辞任を迫られた。妻・市子の提案で、八ミリを使ったアリバイを用意して大井を殺害することを計画した。
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感 想 |
内容そのものは深刻なのに、どことなくユーモラスな内容になってしまうのは、作者ならではの腕だろう。結末に至るドタバタ劇が面白い。
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備 考 |
作品名 | 共謀者 |
初 出 | 『宝石』1963年12月号 |
粗 筋 |
世界を変えてしまうほどの建築資材を発明した志摩一明とそっくりである貧乏技師、宮修一は脅迫され、産業スパイとして志摩の家に忍び込み、発明品の成果を盗み出すよう特訓を受けることとなった。
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感 想 |
こう書くとなんだが、これは落ちが見え見え。ただ、産業スパイネタというのが、この時代ならではといえよう。
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備 考 |
作品名 | 目撃者 |
初 出 | 『別冊ニュース特報』1963年12月号 |
粗 筋 |
一流プロモーター、松川栄作の裏仕事を請け負ってきた滝弘だったが、今回は初めて殺害を依頼された。相手は松川の妻の結婚前の情事をネタに脅迫してきたオールドプレイーボーイ、小原。お膳立て通り、滝は小原の家に忍び込んだ。
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感 想 |
なぜ犯行はばれたのか、というようなショートミステリに近い仕上がり。ネタとしても時代を感じる。
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備 考 |
作品名 | 誘拐者 |
初 出 | 『エロティック・ミステリー』1964年2月号 |
粗 筋 |
坪川甲二は兄貴分の由良松平にそそのかされ、3年以上も片思いをしている永山栄子をさらってきたまでは良かったが。
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感 想 |
掲載誌ならではのストーリー展開だが、結末はこの時代ならでは。今ではなかなか通用しない感覚だろう。
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備 考 |
作品名 | 白い火のゆくえ |
初 出 | 『中二コース』1964年4〜8月号 |
粗 筋 |
変わり者の元クラスメイト、浅井与五郎が新しい記念切手を中原茂に原価で譲ってくれた。ところがそれは日本初の誤刷切手であり、茂におかしなことが次々と降りかかる。
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感 想 |
当時の切手ブームを題材にした作品。発表誌ならではの作品といえるが、大人が読むにはちょっと青いところがつらいかも。
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備 考 |
作品名 | 極楽案内 |
初 出 | 『宝石』1964年5月号 |
粗 筋 |
国際的な洋画家、竹本画伯のもとへ殺人の予告状が送られてきた。妻は独断で警察に届け、警察は捜査に乗り出すが犯人が特定できない。そして予告状に書かれた当日となった。
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感 想 |
結末まで読むとがっくりくるような作品。もうちょっと何とかならなかったのだろうか。
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備 考 |
作品名 | 星を拾う男たち |
初 出 | 『推理ストーリー』1964年12月号 |
粗 筋 |
バタ屋の卯平と次郎がリヤカーを引っ張っていると、洋館の二階から人間の死体が落ちてきた。洋館の主人だったが、館に殺人者はいなかった。
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感 想 |
犯人消失の強烈な謎を、東大卒のバタ屋卯平が解き明かす。捜査一課長が卯平の後輩という設定も面白い。シリーズ化してもよかったと思うが。この短編集ではベスト。
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備 考 |
作品名 | 日本KKK始末 |
初 出 | 『オール讀物』1964年12月号 |
粗 筋 |
社長の父親に会社の偽造株券発行の責任を押し付けられ、副社長は甥に暗殺を依頼した。甥は日本KKKという殺しの組織からの依頼として、二人を雇う。
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感 想 |
落ちはこうなるかな、といったところ。軽い仕上がり。
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備 考 |
作品名 | 密告者 |
初 出 | 『オール讀物』1966年2月号 |
粗 筋 |
中央探偵社の結婚調査部に、三女の結婚相手の身許調査依頼状が配達される。ところがそれは、真っ赤な偽物。立腹する主人だったが、結局身許調査を依頼する。
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感 想 |
依頼調査の裏に隠れた密告者が謎を彩るのだが、ストーリーとしては少々無理がある。
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備 考 |
作品名 | 重ねて四つ |
初 出 | 『オール讀物』1966年8月号 |
粗 筋 |
資産家の教授、柳原軍平の若妻、朋子が浮気をしているのを見た友人2人は軍平にそのことを伝えるが、軍平は信じようとしない。友人2人は中央探偵社に浮気調査を依頼する。
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感 想 |
前作に続き探偵社が登場するが、今回は狂言回しに終わる。落ちは悪くないかな。
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備 考 |
作品名 | 三匹の虻 |
初 出 | 『推理ストーリー』1966年8月号 |
粗 筋 |
三階建てのアパートの屋上で喧嘩をしていた2人が屋上から落ちるところが複数に目撃された。着ていたと思われるガウンは見つかったが、死体は上がらない。警察の捜査で、いろいろ複雑な事情が浮かび上がる。
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感 想 |
これは凝ったストーリー。ただし、狙ったほどの効果は得られていないようだが。
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備 考 |