天藤真推理小説全集5『皆殺しパーティ』


【初版】1997年3月14日
【定価】618円(本体600円)
【解説】辻真先
【底本】サンケイノベルス版を底本とし、角川文庫版を参照

【収録作品】

作品名 皆殺しパーティ
初出 1972年10月28日、サンケイノベルス(サンケイ新聞出版局)より書き下ろし刊行。
粗筋  盗聴器を通して旅館の隣室から聞こえてきたのは、富士川市の事業王として君臨する吉川太平を亡き者にしようという謀議だった。盗聴していたのは野方英吾とガールフレンドの三村早苗、太平は英吾の父富士川市長とは親友の仲である。英吾は隣室の怪しい人物を追うが、逆に襲われ殺されてしまった。残された早苗は、予告通り太平の周辺に現れるだろう犯人を捕えようと、押しかけ秘書として吉川家に接近する。現婦人が四人目の妻であることからも知れるように、複雑にからみあった吉川家の中で、殺人予告が引き金となって、惨劇が繰り広げられていく。行間から滲み出るユーモアと「探偵小説」的楽しさに満ちた中期の代表作である。
(粗筋紹介より引用)
感想  タイトルこそ「皆殺し」とつくし、事実、連続して人が死んで行くが、天藤真のもつユーモア(ここではブラックユーモアか)はこの作品でも十分に発揮されている。連続する「惨劇」の謎も非常に面白い。天藤真の代表作の一つ、いやベスト3に入るといっても良いだろう。
備考  

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