竹本みつる構成、藤原宰太郎監修『世界の名探偵ひみつ事典』


竹本みつる構成、藤原宰太郎監修 『世界の名探偵ひみつ事典』
(学習研究社 学研まんが事典シリーズ)




『世界の名探偵ひみつ事典』


 『世界の名探偵ひみつ事典』

 著者:竹本みつる構成、藤原宰太郎監修

 

 藤原宰太郎:推理クイズ作家として数々の著書を執筆。
 竹本みつる:昭和11年、神戸市に生まれる。高校在学中、少女漫画家としてデビュー。『ふたりの花物語』『お姉さんのいる街』など作品多数。学習漫画にも多くの作品がある。

 漫画:今道英治、桜多吾作、かぶと虫太郎、竹本みつる

 発行:学習研究社 学研まんが事典シリーズ

 発売:1989年1月29日

 定価:880円(ただし、1989年11月16日、第4刷時)




【もくじ】
名探偵登場
 「モルグ街の殺人」より なぞの怪人(オーギュスト・デュパン)
 「黄色い部屋の謎」より 密室のさけび声(ジョセフ・ルールタービュ)
 「ズームドルフ事件」より 太陽の殺人(アンクル・アブナー)
 「本陣殺人事件」より はなれの殺人(金田一耕助)
トリック講座1 密室トリック
 「唇のねじれた男」より 夫が消えた部屋(シャーロック・ホームズ)
 「白鳥の首のエディス」より 保険金をねらえ(アルセーヌ・ルパン)
 「リッスングロープの謎」より 死者の足音(隅の老人)
 「黒猫亭事件」より 空き地の死体(金田一耕助)
トリック講座2 一人二役・二人一役
 「消えた首かざり」より 首かざりをさがせ(バン・ドーゼン博士)
 「見えない男」より 見えない犯人(ブラウン神父)
 「神の灯」より 消えた黒屋敷(エラリー・クイーン)
 「フラットの惨劇」より 合わない帽子(マックス・カラドス)
トリック講座3 消失トリック
 「半七捕物帳・おばけ師匠より」 ヘビののろい(半七親分)
 「闇からの声」より 仮面の復讐(リングローズ)
 「Xの悲劇」より 路面電車の殺人(ドルりー・レーン)
 「クロイドン発12時30分」より 完全なアリバイ(フレンチ警部)
トリック講座4 意外な凶器
 「歌う白骨」より 消えた灯台守(ソーンダイク博士)
 「心理試験」より びょうぶのきず(明智小五郎)
 「皇帝のかぎ煙草入れ」より くだけた煙草入れ(キンロス博士)
トリック講座5 アリバイ

 このほかに、漫画の隅に「まめちしき」がほとんどのページで書かれている。

 多分、ミステリファンが見たら怒るんじゃないかな。一番嫌う形です。そう、“名作のダイジェスト”。事件とトリックだけを抽出されたって、何も面白くありません。そりゃ、大人になってから小説の方も読んでみてくださいねって書いてあるが、こんな風に犯人をばらされちゃうと、やはり楽しみは半減するだろうね。
 “事典”というわりにリングローズやキンロス博士といった異色のセレクトもあるのだが、特筆すべきところはそこだけ。間違ってもお薦めしません。読まないでください。

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