白葡萄酒


【問題】

 眼鏡がないと新聞の大見出し程度しか読めない老人のことを知った詐欺師は、その老人の土地をだまし取ろうとした。
 詐欺師は白葡萄酒を勧めながら、契約書にサインを迫る。老人には、その契約書は白葡萄酒の証明書として説明し読み聞かせたのだが、実体は老人に土地の権利譲渡書であった。
 説明を終わり、契約書をテーブルの上に置き、老人と詐欺師は白葡萄酒の話を始めた。葡萄酒の権威であると自負する老人は白葡萄酒を眺め、味見しながらにこにこと話を聞いていたが、突然、この契約はなかったことにすると言って帰ってしまった。眼鏡はかけていないから契約書は読めないはずなのに、詐欺師はどこに手抜かりがあったのか?
 もちろん、コンタクトレンズなどない時代の話。

【解答】

※解答部分は、反転させて見てください。

 老人は、グラスを眺めてながら、透明な液体を通して拡大された文字を読んでいたのだ。だから契約書がインチキであることが分かった。

【覚書】

 短編かショートショートだと思うのだが。子供向けや入門書シリーズの推理クイズ本によくあるネタ。元ネタはA・P・ガァーランド「白葡萄酒」です。


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