おかしな首吊り死体


【問 題】
 明智五郎は夏の休日に、海岸近くの友人である小林の別荘に泊まりで遊びに来た。楽しく騒いだ次の日、散歩から帰ってきた小林に起こされた。
「明智君、大変だ。自殺している男がいる。だけど変なんだ」
 小林と明智は現場に行った。
 海岸には松の木が並んでいるが、その大きな1本の木に男が首吊りをしていたのだ。
 その松は地上から一番近い枝まででも3mはあった。首吊りをしている男は、その枝に短いロープを巻き付け、ぶら下がっていた。
 しかし、男の足は地上から1mは離れていた。男の身長は1m60cmくらいだろうか。頭は枝にくっつきそうになっている。確かにこれでは自殺にしては変だ。
「な、変だろう。だけど周りには足跡はないし、踏み台なんかも見当たらない。まさかと思うけれど、氷の踏み台がとけたとかじゃないだろうし」
「確かに、水で濡れている跡もないから、それは違うだろう。ドライアイスでもこんな大きいものは準備できない。足が火傷しているわけでもないし」
「となるとやっぱり、男は自分で高い木に登って自殺したのだろうか」
 小林は首をひねった。
 隣の木は5m以上離れているから、飛び移ることなんてできない。しかし、自分で木に登って自殺するのも変だ。
「うーん、男の体は小太りだから、持ち上げるのも難しいだろう。しかし、裸足なのに足の裏はきれいだ。木に自分で登ったら、何らかの傷は残るはずだ」
 明智は松の木を調べていたが、松の木の肌に砂がかなりの高さまでついているのを見つけ、
「これは殺人だよ、すぐに警察に届けないと」
と言ったのだ。
 後でわかったことだが、男は睡眠薬を飲まされていた。
 では、どのようなトリックで首吊りを行ったのか。


【解 答】
 犯人は松の枝の下あたりの砂を盛り上げ、小山のようにして、さらに海水で固めたのだ。睡眠薬を飲んで寝ている男を運び、ロープを枝に掛けて首をまき、男の足元の砂を崩し、首吊りに見せかけたのである。

【覚 書】

 ええと、どれだけの量がいると思っているのだろう。運ぶだけでも大変だし、時間がかかると思うのだが。お馬鹿な方に回そうかと思ったけれど、今回はこちらにしました。

 ※解答部分は、反転させて見てください。
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