石段は知っている
【問題】
江戸の時代、岡っ引き平吉の名推理である。
月のない暗い夜、御用を終えて帰る途中の平吉があるお寺の境内に差し掛かったところ、「ギャー」という男の悲鳴を聞いて、慌てて駆け付けた。
見ると、高い石段の下で男が倒れていた。そのすぐそばに、別の男が立ちすくんでいた。
平吉は男に話を聞いた。
「石段のそばまで来た時、ふいにこの人が転がり落ちてきたんです。暗いので、足を踏み外したのかもしれません」
なるほど、灯の消えた提灯が転がっていた。そのそばには、高価に見える綺麗な壺が箱から出て転がっていた。
「この壺は、お前の物か?」
「違います。この壺も一緒に転がり落ちてきたんです」
男の答えを聞いた平吉は
「やいやいやい、嘘をつくな。この人は転がり落ちたんじゃなくて、お前が殴り殺したんだろう。大方この壺を盗もうとしたんだろうが、俺が駆け付けてきたんで慌ててここに転がしたんだろう。お縄を頂戴するぜ」
平吉は言い当てられて逃げようとした男を捕まえ、お縄にしたのである。さて、平吉はなぜ嘘に気づいたのだろう。
【解答】
【覚書】
これはイラストの方が、問題としては良いかもしれない。背中に刺さった矢のバージョンもあります。