恐怖の熊ワナ


【問 題】
 養蜂園は町はずれの山中にあった。熊が出てきてハチミツをごっそりなめていくので、園主はその日、熊の通り道に大きな穴を掘り熊ワナを仕掛けた。いつ熊が現れるかわからぬので、猟銃を近くの草むらに置いていた。
 ワナはカギを使わぬタイプのもので、熊が落ち込むと、鋭いギザギザの巨大な歯がガチッと足を挟み込んでしまう。熊がどんなに強い力でも逃れられない。園主は十数年前、誤って落ちたことがあるからその威力をよく知っていた。
 熊ワナが出来上がり、園主が小屋に戻ろうとしたとき、突然木の陰から二人の男が園主に飛びかかり、いきなり穴に突き落とした。
 園主はギャーと叫んだきり、気絶してしまったようだった。二人がのぞき込むと、足は無惨にも鋭いギザギザに食い込まれていた。
 二人は脱獄囚だった。
「ふふふ、熊ワナがあったのは都合が良かった。これでおれたちも暗くなるまでゆっくりと休める」
 しかし、二人が小屋に入り込んで食べ物を探し始めたとき、「手を挙げろ」と叫び、園主が猟銃を構えて入ってきた。
 園主はどんな方法で熊ワナから抜け出したのか。


【解 答】
 園主は十数年前、誤って熊ワナに落ちたとき、片足を切断していたのだった。普段の生活は義足を使用しており、今回熊ワナに落ちたとき、ワナに挟まれた足は義足の方だったのだ。気絶したふりをした彼は、脱獄囚が去った後義足を外し、ワナから抜け出ることが出来たのだ。

【覚 書】

 クイズの方ではご丁寧にヒントの部分を明示しておりました。

 ※解答部分は、反転させて見てください。
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