ベテラン泥棒の失敗


【問 題】
 ベテラン泥棒は狙っていた大金持ちの家に忍び込む直前になって、ミスに気付いた。
「しまった、手袋を忘れた」
 このようなミスをしてしまうようでは、今日は悪いことが起きるかもしれない。ベテラン泥棒は忍び込むのを辞めようと思ったが、この大金持ちは家族が多く、全員が出かけて留守になる日は今日しかなかった。
「仕方ない。できるだけ触らないようにし、触ったところはアルコールでふけば大丈夫だろう」
 彼は金庫を開けるときは微妙な感覚が必要になるためいつも素手で触り、金庫を開けた後は必ずアルコールでふいていた。それを使うことにしたのだ。
 事前に作っておいた鍵で玄関を開け、中に入り、持参した懐中電灯をつけた。目当ての主人の書斎を見つけて入ると、電気を付ける。主人の部屋のカーテンが厚く、外へ光が漏れないのは確認済みだ。目当ての金庫があった。頑丈な金庫も、ベテラン泥棒の自慢の腕には敵わない。ベテラン泥棒は金庫の中から、たんまりとコレクションの宝石をいただいた。バッグにしまうと、彼は触ったところをすべてアルコールで吹き消した。忘れ物がないことを確認すると電気を消して、書斎から出た。肩で扉を閉め、玄関まで行き、外に出る。ドアノブをアルコールでふき、鍵をかける。これで仕事は万全だ。ベテラン泥棒が仕事を始めるときに感じた不安など、どこかに飛び去っていた。
 ところが数日後、ベテラン泥棒の元に刑事たちが現れ、あっという間に逮捕した。なんでも部屋にベテラン泥棒の指紋が残っていたという。ベテラン泥棒は前科があったので、指紋から正体がばれたのだ。
 しかし、どこに指紋を残したというのだろう。すべてアルコールでふいたはずなのに。


【解 答】
 部屋から出るときに電気を消している。その電気のスイッチに指紋が残っていたのだ。

【覚 書】

 これも当時の小学生向けの推理クイズにはよく出ていた問題。海外の推理クイズにありそうな問題です。

 ※解答部分は、反転させて見てください。
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