由屋一郎『推理クイズ大百科』


由屋一郎『推理クイズ大百科』
(ケイブンシャの大百科51)




『推理クイズ大百科』 『推理クイズ大百科』
  キミも名探偵になれる!

 著者:由屋一郎

 ケイブンシャの大百科51

 発売:1979年12月25日初版

 定価:600円(1982年2月20日発行、第4版時)





 名探偵になるためには、やわらかい脳ミソと回転力の早い頭が必要じゃ。石頭ではこまるのである。それに、するどい観察力、注意力、分析力、判断力、推理力も必要なんじゃ。そこでわがはいは、推理クイズ大学なるものを開校することにしたのである。
 クイズやパズルを解きながら、名探偵の訓練をやろうというのじゃ。おもしろ知識もところどころに入れたから、すごいもの知りになるじゃろう。
 わが推理クイズ大学を卒業するころは、諸君の頭は、名探偵の資格十分になっておると思う。

(「学長あいさつ」より引用)

=もくじ=
 一学期
 夏休み
 二学期
 冬休み
 三学期
 卒業試験


 各章とも、「頭の屈伸体操」「頭の回転クイズ」「図形クイズ」「間違い探し」「探偵クイズ」「スパイ・クイズ」「科学クイズ」「SF・宇宙クイズ」「マジック・クイズ」「ベルト・クイズ」のクイズが二問ずつ準備されている。各クイズの後に、「おもしろ知識」と題した豆知識がある。

 タイトルこそ“推理クイズ”とあるが、一般的なクイズから知識を問う問題、パズルや間違い探しなど、様々なジャンルのクイズがあり、本サイトでいう“推理クイズ”はごくわずかである。探偵クイズも平凡なものが多く、“推理クイズ集”としては、あまり見るべきところはない。
 すべての問題は、推理クイズ大学の学長が出題している。表紙のイラストに描かれている探偵は銀田一探偵。推理クイズ大学の教授である。

 作者のプロフィールは書かれていないので不明。


 最後にクイズについて簡単な豆知識がのっているので転記する。
 クイズははじめ「なぞなぞ遊び」として始まった。日本では千年ほど前の平安時代から始まり、三百五十年ほど前「謎乃本」という書物が作られたが、これが初めてのクイズ本である。クイズという言葉は、アメリカのラジオ番組あたりで評判になり、日本にも輸入され流行したのである。
 世界で最も古いクイズは、「朝は四本、昼は二本、夜は三本足で歩くのは何か」というスフィンクスの有名な問いかけたものである。
 クイズとは知識を試すために、一方が質問して他方が答えるもの。
 パズルとは知識を試すより、言葉、文字、数学などを使って問題を作り、それを考えさせ、解いたとき、「やった」と満足感を与えるような頭の遊びをいう。意外性や奇抜性を盛り込むのが普通。
 なぞなぞは日本にも古くからある遊びで、「何ぞ? 何ぞ?」という言葉がなまったもの。


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