『謎解きファイルズ 少女ルパンvs少年ホームズ 少女怪盗月影ルナの挑戦状』作：
（フリーライター、ゲームシナリオライター。編集プロダクションに勤務後独立。ムック製作などの記者系、推理クイズの製作やクロスワード作成などのクイズ系、ゲームシナリオのような創作系など幅広く活動。ゲーム「名探偵コナン 魔術師の挑戦状！」メインプロット、PS2ソフト「黄泉がえり〜リフレイン〜」シナリオ、携帯用恋愛アドベンチャーゲーム「クチュリエール」シナリオ等）
画：五臓六腑
（イラスト、漫画を中心に活動。他にドット絵、デザインなど。挿絵作品に『ザ・ソウルテイカー〜魂狩〜(2)瓶詰の悪魔編』（和智正喜著）などがある）
発行：あかね書房
発売：2008年11月20日
定価：800円（税抜き 初版時）
推理小説のトリック、公務員試験にも使われる推理クイズなどの「謎解き」を物語世界につめこんだシリーズ。義に生きる少女怪盗の主人公と、推理のゲームに朝鮮! 問題の難易度をチェックすれば、君の怪盗の才能がたしかめられる。怪盗ミステリーの雑学もいっぱい!
（折り返しより引用）
【目 次】
謎解きコミック 少女怪盗ルパン参上！
第1章 怪盗学-入門編
第2章 暗号対決編
第3章 返送-ものかくし編
第4章 ルート・ワナ攻略編
第5章 科学トリック編
第6章 怪盗学-上級編
第7章 怪盗学-冒険編
謎解きコミック 少年探偵ホームズの追撃
月影ルナは小学4年生で優等生の図書委員。大好きな本は『怪盗紳士ルパン』。クラスの人気者で、シャーロック・ホームズを尊敬するクラスメイト空野光太とはよく衝突している。ふだんは地味だけれど、その実体は困っている人を助ける義賊怪盗の7代目。怪盗ネームは『ルパン』。月影家は代々芸術家を生みだしてきたのだが、実際の家業は義賊だった。母親は有名な推理作家月影ミカ。かつては世間を騒がしていた怪盗ミスト。海外にいる父親も世界的な怪盗。
怪盗としてデビューしたのだが、前回の事件の報告書で小学生探偵である空野光太に怪しまれたことを憂えた国際組織怪盗ギルドより、初心に返って怪盗修行を始めることとなった。
問題数は全部で50問。月影ルナを主人公としたストーリー仕立ての物語が途中で挟まれているため、クイズ以外の部分でも楽しめる。とはいえ、今時ホームズにルパン？という気がしなくもないが。ストーリーとしては『少年探偵空野光太の推理修行』の続編。物語の後半では宝探しの趣向も加味される。
クイズは間違い探し、暗号、迷路、イラストクイズ、証言からの犯人当てにミステリで出てくるようなトリックが使われたものまで幅広い。難易度は低いものからそれなりに高いものまで色々。まあ、怪盗学というネーミングはどうかと思うが。
主人公や登場人物の設定からも、対象としているのは小学校高学年か。クイズのパターンとしてのオリジナル度は低いが、ストーリーに合わせてクイズの内容が作られているので、読んでいても楽しい。クイズというものに興味を持ち始めた小学生には十分勧められる内容である。
月影ルナと空野光太のライバル関係は今後も続くような終わり方。果たして続編はあるのか。
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