NHK「シャーロックホームズ」制作チーム編『NHKシャーロックホームズ 推理クイズブック』


NHK「シャーロックホームズ」制作チーム編『NHKシャーロックホームズ 推理クイズブック』
(主婦と生活社)




『NHKシャーロックホームズ 推理クイズブック』


 『NHKシャーロックホームズ 推理クイズブック』

 NHK「シャーロックホームズ」制作チーム編
  デザイン:清水肇(prigraphics)
  イラスト:えのころ工房
  グラフィック:アダチマサヒコ
  クイズ制作:町田暁雄、誉田龍一、飯城勇三、えのころ工房、めとろん
  協力・コラム執筆:北原尚彦
  編集:今井佑

 発行:主婦と生活社

 発売:2014年12月1日初版

 定価:880円(初版時)




 やあ、みんな、こんにちは。
 僕の名前はジョン・H・ワトソン。最初に、この本のことを僕から少し説明するね。
 この本には、シャーロック・ホームズと僕が遭遇した20の事件が載っている。その20の事件は、テレビで放送しているものとは別の、この本オリジナルのもの。そう、これはホームズと僕の「もうひとつの事件簿」なんだ。
 事件が起きるのはテレビと同じビートン校。だから、校長先生がアドラー先生やハドソン夫人など、おなじみのキャラクターが次々に登場するよ。なかには、この本にだけでてくるオリジナル・キャラクターもいるけれどね。

 この本に載っている20の事件は、「推理クイズ」になっている。手がかりを見つけて不思議な事件の真相を推理する「謎解き」って、わくわくしてとてもおもしろい。だから、ホームズや僕と一緒に、きみにもぜひ挑戦してほしい。
 クイズは、初級編が10問、中級編が7問、上級編が3問で、全部で20問。本のおしまいのほうの129ページに自分の点数を記入するページがあるから、1問解くごとに書きこんでいってね。全問チャレンジすると、きみの「名探偵度」がわかるよ!
 クイズは、<問題編><ホームズからのヒント><解答編>という流れになっている。
(一部略)
 謎を解くための手がかりは、必ず<問題編>のなかにある。<問題編>をじっくり読んで、<ヒント>をもとに推理すれば、どの事件もきっと解決できるはずだ。

 この本には、推理クイズ以外にも、いろいろなページがあるよ。ホームズの名セリフの紹介とか、原作小説の解説とか。本の中に隠されたメッセージを探し出すパズルゲームなんていうのもある。そっちのページも、ぜひ楽しんでね!

(「この本の遊び方」より引用)

【もくじ】
 初級編
 中級編
 上級編
 原作版ホームズ豆知識
 ホームズ名セリフ集〜名探偵の心得〜
 番外紹介NHK「シャーロックホームズ」
 番外編 パズルゲーム


 NHK総合テレビの『シャーロックホームズ』は、三谷幸喜が脚本を書いた人形劇。2014年3月及び8月にそれぞれ3話ずつが先行放送され、10月12日から2015年2月15日まで改めて全18話が放送された。コナン・ドイルの「シャーロック・ホームズ」シリーズを原作としているが、舞台をビートン校に変えたため、ホームズやワトソンは15歳の少年である。登場人物も生徒か先生などの学校関係者であり、原作のエピソードが学校内の事件に変えられている。
 初級編は既存の推理クイズ。ホームズが主人公となるようにアレンジされているため、テレビ番組のファンなら楽しめるかも。中級編は既存の問題をアレンジしたものが多いものの、ちょっと骨のある問題がそろっている。よく問題を読まないと間違えるかもしれない。
 上級編は3問だけ。これは既存のクイズを複数組み合わせている。ものによっては中級編の方が難易度があると感じる人がいるかも。
 最も有名な名探偵であるシャーロック・ホームズの名前を冠した推理クイズということもあり、力の入ったクイズ本に仕上がっている。ターゲットは小学校高学年ぐらいから中学生だと思われるので、あまり難しいものは準備されていないが、特殊な知識を必要としないクイズばかりであるため、考えればわかるようになっている。なかなか考えられたクイズ本である。

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