獅騎一郎『錯覚ゲーム』


獅騎一郎 『錯覚ゲーム』
(KKベストセラーズ ワニの本)




『錯覚ゲーム』


 『錯覚ゲーム』
  だまされる本

 著者:獅騎一郎
(1931年、東京生まれ。衆議院速記者養成所卒後、毎日新聞社勤務。その間、ミステリー映画のシナリオ作家として活躍。またパズル作家としての著書も多数ある)

 発行:KKベストセラーズ ワニの本

 発売:1975年4月5日初版

 定価:580円(1975年4月25日 第22版当時)




 さて、お立ちあい、パチンコのくぎ師のように、ことごとくネジまげた「頭のパチンコ台」だよ、その黄金の指ならぬ、黄金の頭脳で、チューリップの花をパッと開いてほしいのだ。
 勉強、仕事に追われて苦しんでいるあなた、ときにはおもしろいクイズで脳みそを休めようではないか。この本さえあれば、毎日々々しのぎをけずるライバルやニクーイ先輩、大人たちをギャフンといわせる絶好のチャンスだ。日ごろのうっぷんを一気に晴らそうではないか。
 なに? 立ち読みでアイデアだけ盗むだと? オンドリァ、そんな精神だからおいてけぼりをくらうんだぞ! ご時世は日に日に動いている、勉強せいよ!
 というわけで、一金、580円ナリを支払えば、その快感は、何十倍、何百倍、いや何千倍もたっぷり味わえることを保証する。

(「著者自身の広告」より引用)

【もくじ】
 Chapter1 インスピレーションと思考
 Chapter2 イマジネーション・パズル
 Chapter3 推理の迷路


 数学クイズ、暗号クイズ、頭の体操クイズ、科学クイズ、図形クイズ、知識クイズ、間違い探しクイズなどあらゆるジャンルのクイズを集めた本。Chapter3は推理クイズでまとめられており、全部で20問が収録されている。
 推理クイズの多くはトリックを選考作品から借用したものが多いが、問題そのものがうまくカムフラージュしてあるため、解答を見て初めて気付く問題もある。本のタイトル通り、騙される人も多いかもしれない。それなりに考えて作られた推理クイズであり、一読の価値はあるだろう。

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