『探偵クイズ 謎とトリック』
著者:加納一朗
(加納一朗:SF、ミステリなど多数執筆)
発行:エルム エルム入門百科1
発売:1976年3月1日初版
定価:580円(初版当時)
きみたちはシャーロック・ホームズやアルセーヌ・ルパンの物語が、きっと好きだろう。これらの推理小説には、ひとつのはっきりしたルールがある。
事件=謎=手がかり=手がかりの断片をひろい集めて、まとまった説明にする(論理的な機能というむずかしいことばでいう。)=トリックの解き明かし=意外な真犯人。
これが推理小説のルールだ。この本には、きみたちが探偵になったつもりで、ルールへ挑戦してもらうために、多くのクイズを主にして集めた。なるべく答を見ないで、自分でいろいろ考えて、ズバリ正しい解答を出してほしい。
【目 次】
探偵クイズ 謎とトリック
名探偵にはこうしてなれる
かわった凶器
謎とトリックに挑戦
1970年代に流行した入門シリーズ叢書。(株)エルムという出版社でも出されており、その1番目が本書である。野球や手品などをさしおいてである。この時代、名探偵への入門書が流行したことがよく分かる出来事である。
クイズの内容としては、『名探偵登場』や『名探偵入門』に収録されていたものをアレンジしたり、そのまま写したものがほとんどである。また、ここに収録されている問題の幾つかは、後に『秘密の探偵術』に収録されている。
同じような問題を何度も繰り返し使用するのはどうかと思うが、読者の対象である少年少女は、同じような入門書を何冊も買うわけではないので、これでも充分よかったのかもしれない。
【加納一朗作品リスト】に戻る