新保博久&逆密室『ネット探偵局の推理簿』(KKベストセラーズ ワニ文庫)


『ネット探偵局の推理簿』

 新保博久&逆密室『ネット探偵局の推理簿』

著者:新保博久
 (新保博久:1953年京都市生まれ。早稲田大学第二文学部美術専修卒。在学時はワセダミステリクラブに所属。ミステリの書評、文庫解説、アンソロジーの編纂などで多忙な日々を送る。著書多数。2001年、『日本ミステリー事典』(権田萬治との共同監修)で第1回本格ミステリ大賞(評論・研究部門)受賞。2003年、『幻影の蔵』(山前譲との共著)で第56回日本推理作家協会賞(評論その他の部門)受賞。2025年、『死体置き場で待ち合わせ 新保博久 法月綸太郎 往復書簡』(法月綸太郎との共著)で第25回本格ミステリ大賞(評論・研究部門)受賞)
 (逆密室:慶應義塾大学推理小説同好会OBを中心に結成されたグループ。メンバーは約13名。創作の他、書評・評論活動などを行う。今回の執筆メンバーは、川出正樹、杉江松恋、古山裕樹、村上貴史)

 イラスト:野間美由紀

 発行:KKベストセラーズ ワニ文庫
 発売:2001年11月5日
 定価:571円(初版時)


 このダイイング・メッセージは何を語っているのか? 雪深い山荘で起きた密室殺人事件の真相は? 姿を消した人気作家の原稿はどこに隠されているのか? 1億円の身代金はいったいどこへ消えてしまったのか? 電脳探偵局が依頼を受けた難題をいともたやすく解いていく局員の探偵たち。密室、アリバイ、暗号……さあ、きみは探偵の頭脳にどこまで迫れるか!? 気鋭のミステリ通が著した凄絶なる知恵比べの22問!

(「BOOK INFORMATION」より引用)

 警察でも解くことの出来ないような難題が電脳探偵局に持ち込まれる。電脳探偵局には、探偵になりたいという人材が集まってきた。生協の配達員、賭場を渡り歩く博打打ち、女性フリーライター、看護士、北米を飛び歩くソフトウェアベンチャー企業の社長など、様々な顔ぶれが揃っている。彼らがそれぞれの特性や土地勘などを生かし、さらに電子機器を駆使して、事件を解決してきた。それらの事件を集めたのが本書……という形である。
 評論や書評などで活躍している面々が書き下ろした推理クイズ集。ネット探偵局が母体であるという共通設定こそあるものの、その一点を除けば特に共通する部分はない。各人がそれぞれ探偵のキャラクターを作り出し、謎を解かせている。新保博久は、『推理(ミステリー)劇場 マジカル探偵の挑戦』を文庫化した『殺人トリック劇場』に収録できなかった3本を改稿して載せている。
 首をひねるようなトリックもあるが、概ねオリジナル(と思われる)のクイズを提供しており、難易度もそこそこにある。推理クイズを純粋に楽しみたい人にとっては、それなりに楽しめる本だと思う。

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