『お笑いスター誕生!!』 名鑑【な】


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名 前
中田伸江・伸児
初出場
 1980年6月7日(第1期グランプリシリーズ)
実 績
 1週勝ち抜き。
ジャンル
 漫才。
プロフィール
 中田伸江:本名和泉信江。1958年生。大阪府出身。
 中田伸児:本名沢井義孝。1950年生。大阪府出身。
 中田伸児は1974年11月に中田アップに入門後、中田パットとコンビで活動したが1975年10月に解散。前名:中田ナイス。それ以前には横山やすしの内弟子だった。
 1976年5月にデビュー。
 上方漫才のホープだったらしい。
ネ タ
(関西で月1回放映されていた『フレッシュ漫才』でのネタ)
(伸児)「あんた小林さんに似てるで」 (伸江)「幸子?」
(伸児)「いや、亜星」
(伸児)「あんた聖子聖子言われるんちゃう」 (伸江)「松田聖子?」
(伸児)「いや。田辺」
(伸児)「あんた、和子和子言われるんちゃう」 (伸江)「松村?」
(伸児)「いや、小森」
 ☆マッチ(近藤真彦)のネタ
(伸江)「ただいま通りからマッチが出てきました。こんにちはーマッチー」
(伸児)「マッチでーす」
(伸江)「きたないマッチやなー。これやったら徳用マッチやがな」
(伸児)「やだー」←(これは伸児のギャグです)
受賞歴
 1978年 第13回上方漫才大賞新人奨励賞受賞
 1979年 第9回NHK上方漫才コンテスト優秀話術賞受賞
レコード
「さよならバイバイ」(1982.1)
 アーバンな風景をバックに、伸江・伸治のブサイクなツー・ショットがインサートされる衝撃的なジャケ。A面の「さよならバイバイ」を伸江が、B面の「インスピレーション・ラブ」を伸治が歌っています。チープすぎて笑えます~
感 想
 新人なのに年より臭い芸風だと思いました。
その後・現在
 その後、『テレビ演芸』の「目指せ笑いのニュースター・ホップステップジャンプ」の初代チャンピオン。チャンピオン大会では、かき氷器の形態模写(顔真似)をしていました。
 1983年に解散。中田伸江は不明。
 中田伸児は中田しんじの名前で漫談、ものまね、歌謡ショーなどの司会、歌手など、北海道のローカルタレントとして活動。TVh(テレビ北海道)では一時期レギュラーコーナーもあったらしい。札幌在住で、一時期北海道歌手連合会の理事を務めていた(2009年現在は離脱している)。現在はフロムサウンズ所属。
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名 前
波伸太郎
初出場
 1982年3月20日(第2期グランプリシリーズ)
実 績
 1週勝ち抜き。
ジャンル
 ギター漫談。
プロフィール
 三波伸介の弟子。昔の芸名は「波すずめ」。前番組『やじうま寄席』にも出てました。テレビドラマなどでもチョイ役で出ていたようです。
ネ タ
(1週目合格 No.101 1982年3月20日放送)

1週目ネタ(覚えてる限り)

(カーテンが開いて登場する)
そよ風が 運んでくれた 男の子 波伸太郎です。
僕の持ってるこのギター。これ、芸大の海野教授(※1)から頂いたんです。
(会場薄い笑い)
アハハじゃないよ。(※2)

ではこのギターで一曲「初恋の唄」を…。
【歌詞とメロディは忘れたけど、友達と麻雀やってていい手が来ず「ハツ来いハツ来い 初恋の唄ぁ~」って感じだった】
(会場、多少笑い)

次は山口百恵の「秋桜(コスモス)」を…。
【曲調はオリジナルのとは違ってたと思うけど、電話に出て誰だか解らず「こすもす、こすもすー?」と聞くネタだった】

※1…裏口入学か何か忘れたけど、当時こんな事件が大騒ぎになった。
※2…師匠の故・三波伸介さんのギャグ。ここは師匠譲りでした。
(2週目不合格 No.102 1982年3月27日放送)

 2週目は背中に回したギターを弾く技をみせましたが、ここで落ちました。2週目のオープニングでの勝ち抜き組紹介のとき中尾ミエに「ひとこと言わせてください……ヒトコト」といって会場をしらけさせていました。中尾さんもあきれた顔で見てました。

(2週目のネタ)

ビートルズの「イエスタディ」の替え歌で……ポールの独り言。

♪おいジョン 君はタバコ吸うのを 止めたのかい?
  イエ~~ 吸ったでぇ~~~!!(ギターにあわせて歌いながら)

*但しオリジナルメロディなので、いまいち客の反応が悪い。メロディだけでもパクってたら良かったのに……。「昨日」というフレーズもダブらせず、ただ自己満足っぽいネタだった。

「コンドルは飛んでいく」をギターで弾いて「電車がコンドル!」なんて小学生並みのギャグを飛ばしてました。
感 想
 残念ながら、あまり笑えませんでした。正直言って、1週目受かったのが不思議。
その後・現在
 都内でスナックのマスターだそうです。
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名 前
新山絵理・真理
初出場
 1985年5月11日(第5回オープントーナメントサバイバルシリーズ
実 績
 第5回オープントーナメントサバイバルシリーズ準決勝進出。
 第6回オープントーナメントサバイバルシリーズ2回戦進出。
 第7回オープントーナメントサバイバルシリーズ準決勝進出。
ジャンル
 漫才。
プロフィール
 ちょっとぽっちゃりしている方が絵理、眼鏡をかけて背が高い方が真理。
 1982年4月結成。1984年には『ザ・テレビ演芸』でチャンピョンになっています。当時はマセキ芸能所属。新山ノリロートリロー門下。
ネ タ
第5回オープントーナメントサバイバルシリーズ1回戦 89点○ No.264 1985年6月1日放送)

二人「こんにちは」
真理「漫才です」
絵理「ちょっと待ちなさいよ。そんなの言わなくたってわかるでしょ」
真理「でもね、中には歌手じゃないかと思っている人だっているでしょ」
絵理「いるわけないじゃん、そんな人」
真理「あんたはいないかもしれないけれどさ、あたしはこれだけの容姿しているのよ」
絵理「えっ」
真理「あたしなんかね、六本木のカフェバーのカウンターで一人で座っていると、注文もしないのにボーイさんがカクテルなんか持ってきちゃってね、『あちらのお客様からです』。見るとね、カウンターの奥にね、格好いい男が座ってる。こんなのしょっちゅうありますからね」
絵理「私もね、この間カウンターに座っていたんですよ。やはり、あちらのお客様からです、なんて言われてね」
真理「牛丼の上に生卵カパッと割られたんでしょ。吉野家の話ですからね、この子の場合」
絵理「ちょっと、なんで真理ちゃんがカフェバーで、私が吉野屋なのよ」
真理「私たちって、趣味が違うんです」
絵理「えー?」
真理「こんな趣味の違う二人も、コンビを組んで2年ちょっとになりましたけれどね」
絵理「まあ、そうですね」
真理「でもね、入った初めのころ、漫才界にしてはちょっと可愛い子が入ったって、ちやほやちやほやされたんです」
絵理「期待されたんです」
真理「2年も経つと、周りが全然冷たくなるんだから」
絵理「そう?」
真理「あんたたち、これ以上漫才やってても進歩しそうにないから、この辺でお嫁にでも行っちゃったら?」
絵理「お嫁にでも」
真理「失礼だと思いませんか」
絵理「本当ですよ」
真理「お嫁にいけないから漫才やってるんですよ」
絵理「なんてこというの」
真理「くやしいじゃないの」
絵理「そうよ」
真理「漫才師って、ほんと損ですよ」
絵理「なんで」
真理「だって、歌手だったら、男と別れてもすぐ次の男見つけて婚約発表できるじゃない」
絵理「えー?」
真理「漫才師だったらそうはいかないわよ。だいたいね、周りにだってろくなのいないんだから」
絵理「そこまでいうことないじゃない」
真理「こっちにだって、理想のタイプっていうものがあるんだもの」
絵理「そりゃあるわよ」
真理「あんた、どういうタイプが理想なの?」
絵理「私の? まず背が高くて」
真理「背が高くて」
絵理「足が長くて」
真理「うん」
絵理「顔が良くて、スポーツマンで、男らしくて、優しい人」
真理「結婚相手の理想のタイプは?」
絵理「だから、背が高くて、足が高くて」
真理「ちょっと待ってよ。今あなたが言ったのは、遊び相手の理想のタイプでしょ」
絵理「遊び相手って?」
真理「だから渋谷とか原宿歩くのに、禿げたおっさん連れてるよりは、足が長い美少年と連れてた方が見栄えがしますよね」
絵理「そうでしょうけど」
真理「でもね、結婚となったら問題は別なの」
絵理「そう?」
真理「もっと現実的な理想を打ち立てなきゃいけないのよ」
絵理「じゃあ、結婚の条件というのはどういうのがいいわけ?」
真理「もちろん、お金持ちの一人息子で」
絵理「うん」
真理「両親が瀕死の状態で」
絵理「瀕死!」
真理「自分の持ち家があって」
絵理「うん」
真理「住んでるところが渋谷区港区世田谷区」
絵理「はあ」
真理「絶対に避けたいのが、荒川江戸川江東区」
絵理「なるほどー」
真理「そして、あの北区!」
絵理「えっ?」
真理「北区だけは絶対避けたい、死んでもヤダ」
絵理「どうして北区避けるの?」
真理「あんたが住んでるから」
絵理「どういう意味よ」
真理「さらに炊事洗濯が趣味で、納豆が好きな人。こういう条件」
絵理「納豆?」
真理「あたしね、夜中に突然納豆が食べたくなっちゃうんです」
絵理「えー」
真理「こんな自分が可愛いと思います」
絵理「ちょっと。セブンイレブンのコマーシャルやってんじゃないんだかね」
真理「でもね、現実的でしょ、理想が」
絵理「えー? 贅沢だよ」
真理「贅沢じゃないよ、よく聞いた? 私の言った条件の中に、外見の格好いい人とか、性格のいい人とか、一個も入っていないでしょ」
絵理「じゃあ、スタイルなんかどうでもいいわけ?」
真理「あんたね、スタイルなんか年取ったら崩れちゃうの。審査員席見ればわかるじゃん」
絵理「何てこというのよ。恐ろしいわね」
真理「ホントのことだもの」
絵理「じゃあ、性格とかは?」
真理「性格が気に入らなかったら、その人と一生話しなければいいのよ」
絵理「じゃあ、この条件が揃ったら、嫌いな人とでも結婚していいわけ?」
真理「すぐにでもお嫁に行ってわげるわよ」
絵理「嘘でしょ」
真理「だいたいね、結婚なんていうのはね、99%が計算で決まるものなの」
絵理「99%が」
真理「そう」
絵理「じゃあ、残りの1%」
真理「賭け」
絵理「あんた、ちょっと、大丈夫?」
真理「博打よ。例えばこっちに不動産会社の社長の息子がいたとする。こっちにただの酒屋の店員さんがいたとする。社長の息子と酒屋の店員、どっちを選ぶか。どっちを選ぶ?」
絵理「もちろん、私だったら社長の息子を選びます」
真理「やっぱり」
絵理「当たり前ですよ」
真理「目が高い。じゃあ私は、余った方の酒屋の店員さんで我慢しましょう」
絵理「そう?」
真理「私と結婚した酒屋の店員さんというのが、働いても働いてもなかなか暮らしが楽にならなかったの」
絵理「あらららら」
真理「ある日、酒屋組合のカラオケ大会に出たら」
絵理「どうしたの?」
真理「優勝しちゃって」
絵理「え、すごい」
真理「その優勝賞品が宝くじ」
絵理「せこい」
真理「せこくないよ。一等賞が当たっているんだから」
絵理「一等賞?」
真理「一等といっても並の一等じゃないのよ」
絵理「なに、なに」
真理「ドリームジャンボ宝くじ、前後賞ついて五千万」
絵理「いやあ、五千万がガバッと入ってくるわけだ」
真理「その五千万の賞金で、軽井沢に別荘を買いましょう」
絵理「いいね」
真理「買った別荘のお庭からは」
絵理「なに」
真理「油が湧き出ちゃって、油田まで建設しちゃうのよ、ドーンと」
絵理「夢物語じゃない。なんで軽井沢から出てくるのよ、そんなものが」
真理「もう軽井沢かサウジアラビアかってよ。こうなると左うちわの生活よ」
絵理「へー、どういう生活?」
真理「やっぱりハワイの方に別宅なんて作っちゃってね。年に半年以上はそっちで生活するの」
絵理「裕次郎みたいね」
真理「日本では外車乗り回すの」
絵理「ベンツ」
真理「食事だってフルコース」
絵理「フルコース」
真理「フルコースも、毎日食べると飽きるわ。たまには納豆定食にしようかしら」
絵理「納豆定食?」
真理「なーんてため息つきながら、優雅な生活おくれるわけよ」
絵理「私は? 社長の息子。どうなったわけ」
真理「披露宴は豪華ですよ」
絵理「やっぱり」
真理「やっぱり帝国ホテルの孔雀の間なんかでね、500人くらい招いて、ドーンと披露宴」
絵理「もう聖子ちゃんに負けないくらいバーっとやりますよ」
真理「集まったご祝儀の総額が、3,250万円」
絵理「3,250万円」
真理「それをそっくり持ち逃げされて」
絵理「えっ」
真理「挙句の果てに会社が倒産」
絵理「ちょっとちょっと」
真理「こうなるとご主人は酒浸りの毎日」
絵理「なに」
真理「さらに他に女を作って家出」
絵理「ずいぶんじゃない」
真理「後に残されたのは、絵理ちゃんと40人の子供」
絵理「どういうパターンよそれ」
真理「絵理ちゃんは毎日傘貼りに精を出し」
絵理「いつの時代よそれ」
真理「お母ちゃん、ひもじいよ、という子供の声に」
絵理「なに」
真理「押し込み強盗に入るんだけれども」
絵理「強盗!」
真理「根がドジなもんだから」
絵理「なに」
真理「金は盗らずに年だけ取って」
絵理「(ずっこける)」
真理「虚しい老後を送るだけ」
絵理「えー」
真理「涙無くしては語れない物語よ」
絵理「ちょっと待ってよ。何よ、さっきから聞いてれば。自分だけフルコースに飽きる生活で、私が強盗に失敗して虚しい老後になっちゃうわけ」
真理「だから、結婚というのはそれだけ大きい賭けだということなんですね」
絵理「なるほど」
真理「だからね、万一いい男で社長の息子で素敵な人を紹介されたとしても」
絵理「うん」
真理「安易にそういう話に乗っちゃいけないのよ」
絵理「でも万が一、そういう人を紹介されたらどうするのよ」
真理「そういう時は迷わず」
絵理「迷わず」
真理「私にちょうだい」
絵理「いい加減にしなさい」
二人「どうもありがとうございました」

 「東京の女の子の漫才で、嫌みもなく爽やかで、このままいってほしい」「二人の声がいい」「出ただけで明るい」「コンビ組んで2年半にしてはうまい」「それ以上スカート長くしないでください」(鳳啓介)と好評。
 デビュー当時、ジャイアンツの納会で熱海後楽園に呼ばれたはよかったが、結婚式2日前の原に向かって『原さん、明後日結婚おめでとうございます。でも子供は生まれないと思いますよ。チャンスに空振りが多くて』と言ったら、『東京スポーツ』に「女漫才師大暴言」と書かれてしまったとのこと。巨人では吉村以外、全く誉めなかった。
(第6回オープントーナメントサバイバルシリーズ2回戦 83点× No.291 1985年12月14日放送)

 絵理が今年の初めに恋人を作るという目標を立てたのに、もう11月になったけれどできなかったという話。そこから、どうやって恋人を作ろうかという話。真理が色々アドバイスするが、途中で落とすというパターンを繰り返す。

 女性コンビだとよくあるネタだと思った。テンポはいいが、展開、オチが見え見えだったと言われて敗退。
感 想
 『ザ・テレビ演芸』:最初の頃は、あまり面白くなく。糸井重里に「今時、水仙と水洗の洒落を聞くとは思わなかった」と言われていたが、チャンピョン大会はまとまってきていた。
エピソード
 絵理・真理がNHK新人漫才コンクールで最優秀賞受賞した際のパーティの受付を、ウッチャンナンチャンがやったらしい。そういえば同じ事務所だ。
受賞歴
 1986年 第34回NHK新人漫才コンクール最優秀賞。タイトルは「なんてたってミーハー」。
その後・現在
 1988年1月に新山絵理が結婚により引退、コンビ解散。解散後の1988年3月、真理は新山妃衣子と“びいどうし”を結成(『AJAPA』より)。解散後、現在は真理のみがピンで寄席や営業を中心に活動中。ピンで寄席などに出て血液型漫談をしている。社団法人落語芸術協会協会員。プロフィール等も載っています。
 2008年10月28日、西新宿の「芸能花伝舎」で行われた落語芸術協会の「第二回・芸協らくごまつり」で新山絵理・真理が一日限りの復活。紅白歌合戦で幻のデビュー曲『ちょっと待って浅草』を披露した。
 2011年に行われた落語芸術協会の「第五回・芸協らくごまつり」で新山絵理・真理が23年ぶりに漫才を披露。
 2019年2月、新山真理はビューティー真理名義でCD『賞味期限ギリギリ』発売。ベートーベン鈴木プロデュースのコミックソング。
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名 前
西田タカミ・キヨミ
初出場
 1985年10月12日(第6回オープントーナメントサバイバルシリーズ
実 績
 第6回オープントーナメントサバイバルシリーズ1回戦負け。
ジャンル
 漫才。
プロフィール
 タカミはダイヤル358として学生漫才デビュー。その他は不明。番組登場時、結成5年と言っていました。
ネ タ
 キヨミがタカミの顔をつかんで「ケムンパス」。
受賞歴
 1984年 第15回NHK上方漫才コンテスト優秀賞受賞
 1984年 第5回今宮子供えびす漫才新人コンクール奨励賞受賞
感 想
 不明。
その後・現在
 西田タカミは後に、ブレイクのテツヤと組んでTTSを結成。
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