『お笑いスター誕生!!』 名鑑【ひ】


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名 前
B&B
初出場
 1980年5月24日(第1期グランプリシリーズ)
実 績
 ストレートで10週勝ち抜き、グランプリ獲得。最初のグランプリ。
ジャンル
 漫才。ときにはコントも。
プロフィール
 島田洋七:本名徳永昭廣。1950年2月10日生。 広島県出身。
 島田洋八:本名藤井健次。1950年2月13日生。岡山県出身。
 洋七は1970年に島田洋之助に弟子入り。吉本興業に所属。現在放送作家として活動している団順一と1972年に初代“B&B”を結成。このときはツッコミ担当だった。
 翌年、上方よしおと二代目“B&B”を結成。二年間活動。洋七は東京進出を考えるが、よしおが「怖い」と尻込みし、解散。
 洋八は1975年に島田洋之助に弟子入り。すぐに洋七と三代目“B&B”を結成。上方漫才大賞奨励賞などを受賞し、1979年9月に吉本興業を辞め(「吉本が東京に進出するための先兵となれ」と言われた)、上京、「戸崎事務所」に移籍。『花王名人劇場』に出演、1980年1月に放映されブレイクする。
ギャグ
「もみじまんじゅう」「小野田さーん」などのギャグでおなじみ。
明るく振舞いながら
島田洋七「メチャメチャ陰気やでぇ~~」
いうギャグがあった。
ネ タ
1週:広島・岡山対決ネタ
2週:阪神タイガース対広島カープ。そして広島・岡山ネタ
3週:“英語の問題”“算数の問題” 「リンゴとバナナ、どっちがミカンや?」
4週:アクロバット・コント。洋八のオットセイの真似
5週:モーターボートにのるアクション漫才
6週:“国語の問題”“歴史の問題” 「魚へんを二つ書いたら?」「煮魚」
7週:相撲のコント、野球のコント
8週:アクション付き早口ポエム
9週:奥様のデパートの会話 「私なんか五割引で買ったのよ」「あら、私なんか万引きよ」
10週:アクション付き早口ポエム、消防士ネタ。
(10週目合格 グランプリ獲得 No.13 1980年7月5日放送)

10週目の消防士ネタ

 リンリンリン
 電話聞き地図を広げて場所探し
 ベルを鳴らして全員集合。
 屋上から1階滑り降り
 車に乗り込みエンジンかけて
 鐘を叩いてサイレン回し
 そこ退けそこ退け消防車が通る。
 現場着きホースを降ろして
 梯子を伸ばして駆け上がり
 女性を抱き上げ子供をおぶって
 老人抱えて、降りましょう。
 ほこりをはらって ああ助かった
 神様 サンキューベリマンチョ

……と、ここまでを振り付けつきで早いテンポで漫才をしていた。
 この漫才は前9週目までのネタと少し違い、洋七が洋八に言わせて、「洋八がボケ」「洋七がツッコミ」をする事になる。

 例えば
 洋八が全部電話を取る格好をして、洋七が「お前電話ばっやんか!!」と突っ込んだり
 洋八が「1階から屋上へ滑り降り」と言ったら、洋七が「どうやって降りんねん!!」
 洋八が「鐘を回して、サイレン叩く」と言ったら、 洋七が「逆や!逆や!」とどついたり

 洋八のアドリブで言った事を即興で洋七がツッコミを入れていた。
 この漫才は毎回見るたびにボケる箇所と突っ込む箇所が見事に違っていた。
B&Bゲスト時のネタ
洋七「時代劇に出て、殴られる役やったんや」
洋七「そして、撮影終わったら「カット。叩き方悪い」」
洋七「で、ぼこぼこ殴られたら、「ドッキリでーす」ってまいったわあ」
続きがありましたが忘れてしまいました。銭湯で笑われた話だと思いましたが。
(グランプリコーナーより)

洋七「高校出て漫才やってるの、洋八、お前ぐらいやないか」
洋八「いや、そんなの、たいしたことあらへん」
洋七「関東関西合わせて二千人ぐらい漫才師がおる」
洋八「かなりいてますわね」
洋七「その中で高校出て漫才やってるなって、立派なもんや」
洋八「いや、そんな、人前でね」
洋七「周りみてみい。みんな大学出や」
洋八「ちょっと待て、お前。俺だけみじめになっとるじゃないか」
洋七「俺は途中でやめたけどな」
洋八「ま、中退ですけれどね」
洋七「今年はいろんなことがあった。事件が多かった」
洋八「多かったね」
洋七「知ってますか皆さん、色々事件があったの」
洋八「事件があったね」
洋七「ええと飛行機の火事ね、それからホテルの墜落」
洋八「ちょっと待て、おかしいやないか。逆さまやないか」
洋七「なんでや」
洋八「飛行機が墜落するか」
洋七「墜落するわな。俺が間違っているかと思ったわ。飛行機は墜落するわ」
洋八「墜落するか」
洋七「そしてそのあとに洋八の結婚式。これが最悪やわ」
洋八「どこが最悪や」
洋七「金がかかるやな。なんぼ包んだと思うてんねん、香典」
洋八「香典って。縁起が悪いわ。新婚やで、わたいは」
洋七「わたいは! わたいはなんて言いますかいな」
洋八「言いまへんか、皆さん」
洋七「言いまへんか? 東京弁使いなよ。だからさ」
洋八「だからさあってお前、いきなり東京弁使うなよ」
洋七「新婚式っていいですよ。だいたいね、漫才師の奥さんって美人が多いんですよ」
洋八「意外とね」
洋七「西川きよしさんの奥さんのヘレンさんってきれいだし」
洋八「ハーフだしね」
洋七「(誰かわからない)のところのまゆみさんとかね」
洋八「まあね」
洋七「洋八のところのゆうこさんとかね(両手で顔を崩すが、洋八は正面を見ていて気付かない)」
洋八「いやね」
洋七「あんなに花嫁衣装似合う奥さんいないわ(とまた両手で顔を崩す)」
洋八「いやね、本当に。(しかし客席が笑っていることに気づき)何がそんなにおかしいの、皆さん」
洋七「笑わなあかんやろ。漫才見て泣いてどうするんや」
洋八「まあ、確かに笑わんとね」
洋七「綺麗やからね(と何回も顔を崩す)」
洋八「待てや、お前。これはなんや、これは」
洋七「俺はなんもやってないやないか」
洋八「やってたがな、顔をこうやって(と片手で顔を崩す)」
洋七「俺は両手や」
洋八「なんや、それ」
洋七「自分の嫁、ちょっとでもよく見せようと、片っぽだけにしやがって。最初鼻の穴見た時、練炭かと思ったわ」
洋八「おい」
洋七「しかし結婚式、面白かったね」
洋八「いや、面白かったって」
洋七「場所が凄い。東京プリンスホテル、一流やがな」
洋八「まあね」
洋七「ナイフとフォーク8本ずつあるからね。あれ一皿ずつ使わなければいけないって知らないから、フォークとフォークで料理食べてしまったりね。口の中が血だらけになっちゃって、結婚式ってしんどいねえって」
洋八「おい」
洋七「でお前のところのお母さん、料理何だって聞いてフルコースって聞いたら、料理振ってしまって」
洋八「こら」
洋七「それはともかくね。結婚したら嫁より強くならなかったらあかん。それにはね、男らしいスポーツをすること」
洋八「男らしいスポーツ?」
洋七「男らしいスポーツ、一発やったらええねん」
洋八「男らしいスポーツね。これはやっぱりプロレスやね」
洋七「プロレス?」
洋八「これは男らしいね」
洋七「あんなもん、八百長やないか」
洋八「八百長なことあるもんか」
洋七「ジャイアント馬場なんて、今年53なのに世界チャンピョンって、どういうことや。あと2年経ったら、地下鉄ただやないか」
洋八「あのな」
洋七「それが世界チャンピョン、あほか。それにロープに振って戻ってくるの、あほやと思わないか」
洋八「あれは反動で返ってくるんや」
洋七「そんなことない。両手でロープ掴んだら戻らんですむやないか。それが、とととと、ポッ、ポッ(馬場のまね)」
洋八「そんなこと言ったら、身もふたもないやないか」
洋七「もっと男らしいスポーツやれ」
洋八「なら剣道」
洋七「どこが男らしいんや」
洋八「これは男らしいでしょ」
洋七「男だったら、面を取ってやれって」
洋八「面取ってって」
洋七「あんなもん被って、こんな細いところから見ながら小手って、あほか」
洋八「いやあ」
洋七「あんなの盗人やないか」
洋八「盗人?」
洋七「あんな細いところから見て。面も外して、胴も外して」
洋八「全部外して」
洋七「バサッと切れ」
洋八「切るんかい」
洋七「それが男らしいやないか。それが勝負や。もっと男らしいスポーツやれ」
洋八「重量挙げ。これは男らしい」
洋七「何が男らしいんや」
洋八「重いもの、グーっと上げるやろ」
洋七「何があげるんや。こうやって上げて、すぐ下ろしてしまうやろ。それだったら最初から上げるな」
洋八「おい」
洋七「上げたら上げたまま5年ぐらいそのまま立っていろ。それだったら男らしいって認めるわ」
洋八「可哀そうやないか、やってる奴が」
洋七「男らしいスポーツあげ、男らしいスポーツ」
洋八「ゴルフ。これは音らしい」
洋七「どこがやねん。あんなちっこいあなにボール入れるの。誰だってずっとやっていたらいつかは入るわ」
洋八「いやね」
洋七「あんな広い土地置いておくんやったら、野菜でも作れ」
洋八「お前ええやないか、ゴルフ」
洋七「ゴルフはええけど、ボールが小っちゃくて可哀そうやわ」
洋八「なんで」
洋七「ゴルフって天気のいい日にやるやないか」
洋八「やるわな」
洋七「あんないい天気の日に、表に出て、昼寝でもしたくなるところにパチって打たれるんや」
洋八「ええやないか」
洋七「もっと男らしいスポーツやれ。こんな岡真美棚スポーツじゃなくて」
洋八「ラグビー。これは男らしい」
洋七「何が男らしいんや」
洋八「どうして」
洋七「あのボールが気に食わん。ひょうきんやろ。バウンドして、こっち行くかと思ったらあっちや。あんなんあかん。そんなもんより、真四角なボール作れ」
洋八「真四角なボール」
洋七「落ちたら落ちたでポテっとそこにあるやないか。これが(?)やないか」
洋八「(?)か」
洋七「いい気持ちやな、って座っていたら、後ろからボーン。文句言いたいわ」
洋八「おかしいんちゃうか」
洋七「何がや」
洋八「なんでボールが文句言うんや」
洋七「例えばの話や、例えば」
洋八「あっ、例えばな」
洋七「そやからな。男らしいスポーツ出せ、ラグビーなんかつまらん」
洋八「卓球」
洋七「何が男らしいんや」
洋八「男らしいやないか」
洋七「あれはな、世界でも一番陰気な国が強いんや。中国。地味な服着て、ちっちゃいボールであれやこれや(とラケットでちっちゃく打つポーズ)」
洋八「駄目やがな」
洋七「もっとぐっとするスポーツあるやろ」
洋八「ぐっとするやつ」
洋七「男らしいやつ」
洋八「男らしいやつ。バトミントン」
洋七「何がや。どこが男らしいんや。あれこそオカマのスポーツやないか」
洋八「そうか」
洋七「男らしいスポーツ言え」
洋八「これは男らしい。相撲」
洋七「何が男らしいんや」
洋八「男らしいやないか」
洋七「相撲って言ったらな、だいたい5時から6時の夕食食べようってときに、汚いケツ出すな、あほ」
洋八「痛いな(と頭をさする)」
洋七「あんなぶよぶよしたケツやど。飯食くっとったらウエェとなるわ。だいたい、NHKでイヤらしいこと言ったら絶対怒られるがな」
洋八「絶対あかん、絶対」
洋七「NHK、裸はいかんと言っているのに、アップでどわーん。お尻の割れ目から全部わかるわ」
洋八「割れ目!」
洋七「(手でポーズしながら)こんなしょうもないもの締めて」
洋八「あれはまわしや」
洋七「イヤらしいと思わへんか。あれ〇〇と変わらないやないか」
洋八「お前な、いちいち相撲取りでこんなことしなくてもいいねん(と、腰や股にまわしを絞めているポーズを真似する)。これだけで相撲取りってわかるやないか(と腰だけにまわしを示すポーズをする)。ここまでせんでもいいやろ(と、股のところに手を当てる)」
洋七「なんでやねん。そしたらお相撲さん、ここだけか(と腰のところに手を回す)。そんなん、面白すぎるやないか。横綱、(手に腰を当てて)ここだけあって、(股に手を当てて)ここにはないんかい。アナウンサーが、両力士、時間になってあ立ち上がりました。ああ、何でしょう、真ん中にぶら下がっているのはっていうのか」
二人、お辞儀して終わり。
(爆笑オンステージより)

 マッチがライバルという話から東京に慣れたという話になるはずが、洋七が蕎麦屋のシャッターをガレージと言い間違え、それを洋八が指摘したため、意地になった洋七がガレージを連呼して使い続けるため、わけがわからなくなる。
 洋七の暴走ぶりに慌てながらも洋八がなんとか突っ込みを入れ、漫才と笑いとして成立させているところはさすがと思った。
(爆笑オンステージ No.174 1983年8月20日放送)

 夏は暑くてイライラする。東京の人と、大阪の人とイライラの仕方が違うという話。東京は見てわかり切っていることを言ってくる、大阪は余計な言葉が付いてくるという話。途中ジャイアント馬場がでかいというエピソードをまじえ、暑くてイライラするから海に行くという話になる。そのうちに海の救助の話になり、洋八が海でおぼれているが、モーターボートを運転する洋七は色々言って助けようとしない。最後はウインドサーフィンの話になるが、二人で運転した後、二人でできるか、と洋八をどついて終わり。
(爆笑オンステージ No.177 1983年9月10日放送)

 解散するので、二人で出演は最後。
 解散ネタでつかみを取った後は、二人でキャンプに行こうとする話。天気が気になると言いだして、洋八が177番に電話を掛けようとするが、受話器を持ったままだとか、お金を入れていないとか、洋七がいろいろ突っ込む。
(ゲストコーナー No.190 1983年12月10日放送)
ザ・スティング(島田洋七と国分健二のコンビ)

健二「どうも、こんばんは」
洋七「もう胸がドキドキ、耳ガンガンするね」
健二「緊張するね」
洋七「足ガクガクしてるけれどね。いやホンマにね、朝から緊張して喋りにくいなと思っていたらね、あんたテレビはじめて出るのにニコニコしているね」
健二「緊張しているにきまっているがな」
洋七「なんかいいことあったんじゃないの。家で親が死んだとか」
健二「なんでやねん」
洋七「そういう雰囲気がするわな」
健二「何で親が生きててニコニコするのや」
洋七「生きてたら喜べ。私仕事あったから迎えに行かれんかったけれど、東京駅からどうやって来たんや」
健二「東京駅からな、モノレールで新宿着いたがな」
洋七「新宿駅からモノレール走ってないだろ。ホンマ知りませんからね、二週間目やろ」
健二「シャラップや」
洋七「何がシャラップや」
健二「中央線乗って行ったがな」
洋七「何が中央線や」
健二「何か知らんけど、ぐるぐる走っていたわ」
洋七「山手線っていうんや」
健二「その山手線に乗って新宿駅着いたんや」
洋七「もう何も知りませんからね。渋谷見ても渋谷って」
健二「喋らせえや。よう喋るわ、ホンマに」
洋七「あんたがよう喋るんや。洋八はよかったわ」
健二「何言っとるねん(と帰ろうとする)」
洋七「お前がダブって喋ってるんや」
健二「(マイクの前に戻ってくる)」
洋七「お前、渋谷ってよう言えなかったやないか」
健二「なにがや」
洋七「ここ、しぶたにかって言ったやないか」
健二「言うか。お前、東京来てもう慣れたって言ってたやないか」
洋七「慣れてるよ」
健二「お前目白のこと反対から読んで、シロメって言ってたやないか」
洋七「言わへんわ。俺は幼稚園生か。お前、目黒で同じこと言ってたやないか。ガングロやって」
健二「言うか、そんなの」
洋七「ガングロってどういう風にしたら間違えるんや。音読みと訓読みがあるんや」
健二「ホンマの話やけどな、昨日来たけれど」
洋七「だから教えてあげましたわ、東京来たら横断歩道で手を上げろってね」
健二「それは全国共通どこでもいっしょや」
洋七「横断歩道来たらぱっと手を上げてね」
健二「手を上げて」
洋七「手を上げたらタクシーがぱっと止まりましたわ。東京、タクシー多いですからね。タクシーぱっと止まったら、こいつそれ乗ってどっか行きましたわ。何考えてるんや、ホンマ。目的はなんや、ホンマに」
健二「あの時の人間心理というのはね」
洋七「人間心理、漢字ばかり並べたらいいってもんじゃないわ」
健二「だからさあ」
洋七「だからさあ。お前さ、4年居ってもだからさあなんて使わないよ」
健二「ええっ」
洋七「二週間居っただけでだからさあ、なんて言うか」
健二「すなわちな」
洋七「すなわち。大阪弁でいいやないか。だからさあ、何を言ってるの」
健二「したがってやなあ」
洋七「したがって」
健二「なんやねん、一回一回なんや、ほんまに」
洋七「一回一回ちゃうがな」
健二「なんや(と相手の肩を叩く)」
洋七「言えや」
健二「なんやこら(と相手の肩を叩く)。ほんまに(と相手の肩を叩く)」
洋七「お前な、俺は先輩やぞ。こんなの無いと思いません、皆さん(と相手の肩を三回叩く)」
健二「漫才は五分と五分との戦いやないか」
洋七「(相手の肩を叩きながら)こんなのあらへんがな」
健二「(両手を腰に当てながら)だからさあ」
洋七「よけいおうとるやないか。(両手を腰に当てながら)こないして喋るか。俺が先輩なのに、すいませんって謝らなければいけないやないか。やっぱり洋八がよかったわ」
健二「待てや、本当に」
洋七「いやいや、まあいいがな」
健二「(顎に手を当てながら)まあまあ」
洋七「なんや、これは。社長やないか、これは。普通にやったらいいんや、普通に」
健二「(頭になんちゃってのポーズで手を当てながら)だから」
洋七「そないして普通喋るか。とにかくもういいわ。スポーツの話しよ、スポーツ」
健二「スポーツ」
洋七「東京来たらスポーツやろ」
健二「お前、急に話題ころっと変えるな」
洋七「スポーツやっぱりね」
健二「お前ね(とうつむいて笑ってしまう)」
洋七「なにしとるんや」
健二「お前ね、忙しいから笑ってしまうんや」
洋七「俺ね、やっぱり相撲が最高」
健二「俺はやっぱり野球や。相撲なんか、裸でとるなんて失礼やわ」
洋七「どこが裸や」
健二「相撲見てみな。みんな裸やわ」
洋七「よく見てみろや。みんなマワシつけとるやないか」
健二「当たり前やないか」
洋七「そしたらなんや、ちょんまげ付けて歩くんか。お相撲さんというのは国技やぞ」
健二「やっぱり野球やわ。入場人員が違う。後楽園球場、何人入ると思ってるんや」
洋七「その分値段も高いやないか。相撲は一枡八千円やで。それで五千人入るやないか」
健二「五千人掛ける八千円、なんぼや」
洋七「五千人掛ける八千円……五八、四億円やないか」
健二「お前野球なんか、入場料二千円やな。それで五万人入るやないか」
洋七「それで二五、五千円やないか。大したことないやないか」
健二「なんや、その単純な笑い」
洋七「単純な笑いって、何やそれ」
健二「野球聞いていたら、アナウンス、流暢で格好いいやないか」
洋七「やらしいな」
健二「ピッチャー江川振りかぶって第一球投げました、ストライク」
洋七「素人はなんかあったらすぐ江川、江川、江川だけがピッチャーか」
健二「仮の話やないか。ピッチャー江川振りかぶって第一球投げました、ストライク! アウトサイドに140キロの球が入りました」
洋七「ストップストップ。アナウンサー嘘言うから嫌なんや。何が140キロの球や」
健二「なんや」
洋七「140キロの球、あれそんなに重たいか。これぐらいしかないのに何で140キロもあるんや」
健二「お前なんで140キロの球を投げるか。球の速さやないか」
洋七「球の速さって、誰が計るんや」
健二「スピードガンちゅうのがあるがな」
洋七「スピードガン。スピードが癌になりますねん」
健二「何を言うてる」
洋七「はよ言えや」
健二「江川、ピッチャー、第二球、間違えたやないか」
洋七「なんで間違えるんや、こんな簡単な奴を。パッといえ、パッと」
健二「ピッチャー江川、(笑)」
洋七「真面目にやれ、真面目に」
健二「お前な、横で……やっぱり人間というのわな」
洋七「長嶋でもデビューは四三振やからね」
健二「人間やから、間違いはあるわな。弘法も木から落ちるって」
洋七「弘法も木から落ちる」
健二「だからね」
洋七「弘法も木から落ちるやないがな。あほか。弘法も木から落ちるやないがな。猿も筆の誤りやないか」
健二「言うか、アホ」
洋七「したらなんや。弘法も筆の誤りやないか。猿は木から上がるや」
健二「当たり前や」
洋七「当たり前やないか。木から上がらなきゃ、どこから上がるんや。俺当たり前のこと言って、何で怒られなきゃいけないんや」
健二「当たり前の」
洋七「猿が海に潜って泳ぐのか、こうやって。ああいいなって思うやないか」
健二「当たり前やったらことわざにならないやないか」
洋七「じゃあ何も言わんわ。言うてみい。野球の話やろ」
健二「したらお前、ことわざ知っているのか」
洋七「知っとるわ」
健二「三日坊主って知ってるか」
洋七「代表的なことわざやないか。三日たったら坊主が来るんや」
健二「お前な、三日坊主と行ったらやな」
洋七「なんや」
健二「何をさしても三日間ぐらいしか続かん、無能力者のことを三日坊主というんや」
洋七「ほー、お前アホやな」
健二「なんや、それ」
洋七「アホちやうか、お前」
健二「お前な」
洋七「それより野球はどうなった」
健二「野球って」
洋七「江川がどないしたんや」
健二「お前な、俺の頭人間やぞ」
洋七「野球はどうした」
健二「大脳も小脳も入っとるんや、うろうろさすな」
洋七「当たり前やないか、お前。小脳入っとるより大脳だけの方が頭いいんや」
健二「人間には小脳と」
洋七「お前、小脳というのは大脳腐らんようにするために入っているんやないか」
健二「違うわ。ええかげんにせえよ」
洋七「はよせえ」
健二「ピッチャー第二球投げました、ボール。さあ江川、首をかしげております。うるさいランナーが出ました」
洋七「それが嘘やないか。うるさいランナーっておるか」
健二「なんやねん」
洋七「野球も相撲やる人も無口やねん。ピッチャー投げました、ファーボールで走りながらやあ、こんにちは、元気でっか、って喋りまくるか。ええ、私二割打ってまんねん、年収二千万って言うか」
健二「さあうるさいランナー出ました、このランナー足がありますからね」
洋七「当たり前やないか。足あるわ、誰でも。球場までどないして来るんや」
健二「ええかげんにせえ」
洋七「ええかげんにしないっちゅうねん。だからなんや、それは」
健二「もうええかげんにしたい時間やろ」
洋七「だから野球はなんや」
健二「野球の話、ここで終わりや」
洋七「どうも失礼しました」
 二人のデビューステージとのこと。
エピソード
 漫才師はスーツを着て、びしっとした格好をしなさいと審査員に言われたこともあった。それに反発して、ロゴ入りのトレーナーを自分たちで作る。後にそのトレーナーを売り出したところ、洋七の手元に一千万円以上の利益が入ったという。
 勝ちぬいていた時、4週目のコントのときが一番苦しかったとか。この時だけ登場時の字幕の芸の種類が「コント」になっていました。
 赤尾PD曰く「唯一、稽古場でネタチェックをしなかった。彼らはノーギャラで演芸場に出演して新ネタを披露。そこで自信を付けて本番に臨んだ」
 当時若手人気漫才師の先陣としてテレビ出演を重ねていた彼らが、今更この手のチャレンジ番組に出演することに事務所の社長は猛反対だったが、洋七は「プロはこんなにおもしろいんやということを見せつけてやったらええやないの」と言って出演。アマやマイナー芸人との格の違いを見せつけた。
感 想
 実力は段違いでした。後に実績を見ますと、グランプリを取って当然の人です。
受賞歴
 1974年 第4回NHK上方漫才コンテスト最優秀話術賞受賞(二代目B&B)
 1975年 第6回NHK上方漫才コンテスト優秀努力賞受賞
 1977年 第6回上方お笑い大賞銀賞受賞
 1978年 第13回上方漫才大賞奨励賞受賞
 1980年 第8回放送演芸大賞最優秀ホープ賞受賞
 1980年3月 第2回花形演芸会金銀賞銀賞受賞「広島・岡山」
 1980年 第18回ゴールデンアロー賞芸能賞新人賞受賞「アドリブとスピード感溢れるビートの利いたギャグの展開で、漫才ブームを盛り上げた」
 1981年 第9回放送演芸大賞漫才賞受賞
レコード
「恋のTake3」(1980.9)
「潮風の香りの中で」(1981.5)
「泣き虫ハイウェー/TOKYO CAR BOY ビリー・ザ・キッド」(1981.10)(A面を洋八が、B面を洋七が歌う)
「世の中わからない節」(1981.11)→元々は尾崎五郎「愛はガラス細工」(1977)のB面でB&Bが歌っていた
「人気もん!ふたり旅」(LP 1981.6)
「人生オモロイで」(1985.8 洋七&国分)
「スナック仁義」(1986.10 藤井洋八)
著 書
 B&B『B&Bの仁義なき戦い』(KKベストセラーズ ワニの本,1980)
 B&B『B&Bの愛しかた愛されかた』(KKベストセラーズ ワニの本,1980)
 B&B『B&Bと遊ぶ本―いたずらハイスクール』(KKベストセラーズ ワニの豆本,1982)
 島田洋七『振り向けば哀しくもなく』(太田出版,1987)
 島田洋七『文句あっか!!―オレとたけしの人生一笑一杯』(CBSソニー出版,1992)
 島田洋七『佐賀のがばいばあちゃん』(ムーンライトファクトリー,2001→徳間文庫,2004)
 島田洋七『がばいばあちゃんの笑顔で生きんしゃい! 』(徳間文庫,2005)
 島田洋七『文句あっか!!―オレのトンデモお笑い人生』(文春文庫PLUS,2005)
 島田洋七『がばいばあちゃんの幸せのトランク』(徳間文庫,2006)
 島田洋七『がばいばあちゃん佐賀から広島へ めざせ甲子園』(集英社,2006)
 島田洋七『がばいばあちゃんの贈る言葉 POST CARD BOOK』(徳間文庫,2006)
 島田洋七『島田洋七とがばい芸人たち 笑魂伝承』(イーストプレス,2006)
 島田洋七『俺の彼 がばいばあちゃんスペシャル劇場』(徳間書店,2007)
以下は略
その後・現在
 MANZAIブーム最大の立役者。ブロマイド売り上げがアイドルと混じって男性部門第3位というのですから驚き。また、東京に大阪弁の漫才を持ち込んだ先駆者であります。最盛期には週に26本の番組に出ていたというぐらいの殺人スケジュール。
 1983年にコンビ解散。漫才ブームが去ったからとか、喧嘩別れとか色々言われましたが、実際は洋七の心身症らしいです。
 その後、洋七は国分健二と「ザ・スティング」というコンビで活動(すぐにB&Bと改名)、『お笑いスター誕生』のチャンピョンコーナーに出ていました。解散後はソロでタレント活動をしたり、間寛平と組んで漫才をやったり、ビートたけしと即興でB&BEATというコンビを組んで漫才をやったりなど、結局は漫才を忘れられなかったようです。土地がらみの問題で竜雷太と裁判にもなりました(勝訴したが、結局借金だけ残る)。1995年の第17回参議院議員選挙では埼玉県から無所属で出馬するも落選。当選を確信していてスケジュールを全部空けていたとも。
 洋八は藤井洋八と名前を変え、ミュージカル、映画、ドラマなどの役者業を中心に活動。しかし、不動産業を営んで借金をするなどもあったとか。演歌で歌手デビューもしていました。
 紆余曲折の末、1997年にコンビ復活(もっとも、年に数回営業で洋八と組んでいた)し、吉本芸能に再所属。
 島田洋七は2001年に『佐賀のがばいばあちゃん』を出版。じわじわと売れ、徳間で文庫化されてからベストセラーに。2006年には吉行和子主演で映画化された。島田洋八、島田紳助が友情出演している。2006年現在、講演依頼数No.1だとか。
 その後、洋七は2007年8月に吉本興業を退社。「がばいばあちゃん」シリーズの印税の配分で揉めたことが理由といわれています。
 テレビの仕事が減少し、講演が中心の状況が続いたが、2012年8月1日、オスカープロモーションに移籍。
 洋八は今も役者業を続けています。歯医者の女性と再婚し、伊豆大島に住んでいるということ。
 2008年3月30日からはビートきよしと「うなずきコンビ」を組んで、吉本の舞台などでも活動。出囃子はうなずきトリオ(洋八、きよし、松本竜介)の「うなずきマーチ」。
 2011年末で吉本興業を退社。
 妻の病死に伴い、2023年1月に伊豆大島から都内へ住居を移した。
 2012年9月23日、都久志会館(福岡市)で5年ぶりの復活ライブを開催。10月28日のNTTクレドホールでは、国分健二も出演。
 2020年、島田洋八、ゆーとぴあピース、元敏いとうとハッピー&ブルーのボーカルだった古閑正美の三人で「八ピー&ブルー」(はちぴーあんどぶるー)を結成。2020年6月3日、『夢見る街角』でデビュー。その後グループ名を「ドリームライズ」に変え、2023年2月15日、よしかわちなつを加えた「ドリームライズ with ちなつ」で新曲『アイアイアイ』を発売。オフィスコットン所属。
 2023年11月28日、島田洋八と元AKB48の女優川原美咲が、東京・築地ブディストホールでオムニバス舞台「見えない人たち~誰もそれに気づかなかった~」(11月29日~12月3日)の公開ゲネプロを行った。第1部で主人公役を務める島田洋八は洋七について「佐賀に住んでまして、コロナを怖がって出てこないんですよ。もう何年も会っていない。でも、電話ではしょっちゅう話してますよ。まだしばらく出てこないみたい。なので今は僕は独身です」と笑った。
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名 前
ひかる てるお
初出場
 1981年5月16日(第1期グランプリシリーズ)
実 績
 1週勝ち抜き。
ジャンル
 漫才
プロフィール
 関東のアマチュアコンビでした。
ネ タ
 不明。
エピソード
 『笑ってる場合ですよ』内の素人勝ち抜きコーナー「君こそスターだ」にも出演。「笑ってる場合ですよ」で3回勝ち抜いています。
 2週目の挑戦時、漫才が終わった後、赤塚不二男or桂米丸師匠から「なんか教科書どおりの漫才だね」と言われてたのは事実です。
感 想
 不明。
その後・現在
 不明。ダブル青井の前身らしい。って、誰?
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名 前
ピックルス
初出場
 1982年5月8日(第2期グランプリシリーズ)
実 績
 9週勝ち抜き、金賞獲得。
 第3回ゴールデンルーキー賞出場。
 サバイバルシリーズ1回戦負け。
 第1回オープントーナメントサバイバルシリーズ2回戦進出。
ジャンル
 コント。
プロフィール
 みつか:本名茂木由美子(現在は諸岡由美子)。1962年3月24日生。東京都出身。
 かおり:本名白坂かおり。仙台出身。
 横浜放送映画専門学院出身の同級生。内海桂子・好江の漫才教室で笑いを学ぶ。卒業後の1982年4月にデビュー。
 “ピックルス”の意味は“もてない女たち”。
ネ タ
 スケバンネタが定番でした。
(3週目合格 No.110 1982年5月22日放送)
(サバイバルシリーズ1回戦 64点× No.186 1983年11月12日放送)

 嫁のあさこ(みつか)と夫の母親(かおり)とのやり取り。仲は悪く、喧嘩ばかり。最後、母親が倒れ死んでしまったと嫁は喜ぶが、実は昼寝していただけだった。何でも言うことをきけと責める母親。そこへ夫の民夫から電話がかかってきて、どっちも嫌だから家を出て行く、となり二人とも泣き崩れる。
(4週目合格 No.111 1982年5月29日放送)

 元スケバンで結婚したものの、スケバンへの情熱が冷めやらず、娘をスケバンにさせたい母親(みつか)と、スケバンになりたくない優等生の娘のあさこ(かおり)のコント。勝手にスカートを長くする、塾には行かせない、スケバン養成ギブスを着せる、剃刀の代わりに鎖鎌を教える、何かあったら参考書を燃やそうとするとやりたい放題。ついには、あさこと付き合っていて今度生徒会長になるたみおに、娘と別れるよう脅す。最後は娘と母親の対決になり、娘は剃刀二刀流を披露。最後は娘が勝ち、母親がどこにでも行くがいいというと、塾に行くというオチ。
(6週目合格 No.113 1982年6月12日放送)

みつか:幼稚園の保母「おりん先生」
かおり:みつかの幼なじみで、幼稚園の園長先生「麻子ちゃん」

 園長先生が登場。園長先生はおりん先生に言いたいことがあると告げる。
 そこへおりん先生が歌いながら登場。
「(「手のひらを太陽に」のメロディで)ぼくらはみんなぐれている。ぐれているから楽しいんだ~」
園長「おりん先生、用事があります」
おりん「何? 私がミス幼稚園に選ばれたとでもいうの」
園長「あなたには辞めてもらいます」
おりん「なぜ?」
園長「園児の親に評判が悪いからです」
以下、子どもたちに変な遊びを教えた→かつあげごっこ、変な団体を組ませた→三輪車暴走族「めばえ」、遠足→新宿のサウナへ見学、と例を挙げる。
 ぐれていたおりんを拾ったのにこのありさま、失敗したと嘆く園長。
 おりんは話し合いに言ってくるといったそばから、剃刀を出し、幼稚園を乗っ取ると宣言。
 しかし園長は、私を舐めるなよ、と懐から出した粘土べらで応戦。
(7週目合格 No.114 1982年6月19日放送)

 スケ番コントの看護婦バージョンで、点滴のおりんには、笑った。このコントでは、カルタ取りならぬ、カルテ取りというのがありました。
(8週目再挑戦合格 No.125 1982年9月4日放送)
第1回オープントーナメントサバイバルシリーズ2回戦 71点× No.202 1984年3月17日放送)

 生け花をネタにしたコント。実際に生け花をやるが、はさみでシャキーン、シャキーン。
 覚えているのは、嫁姑コントで歌った『おお焼き場は緑』。彼女らは、良く歌ばかり歌ってたなあ。妖怪人間べムの歌フルコーラスなんて時もありました。
スチュワーデスの先輩・後輩のフライトコントをしていた。

みつか・・・先輩スチュワーデス
かおり・・・後輩スチュワーデス

 先輩スチュワーデスがいびりを含めながら、後輩に実践的なスチュワーデスの奥義を教えるコントをやっていた。
スケ番「顔をプリンスメロンにしてやろうかい」
普通の学生「ひええぃ」
その後スケ番のかばんからラブレターが出て来て「スケ番だって恋するわよ」という展開だったと思う。
 ネタ中に楠美津香が手を叩きながら、はしだのりひことシューベルツの「花嫁」の「♪花~嫁は~夜汽車~に乗って~」を歌っていたネタがあったような気がします。
(爆笑オンステージ No.166 1983年6月25日放送)

かおり「おりんさん、おりんさん。どこへ行ったのかしら。急患だわ、大変、急がないと」
みつか「(サングラス姿で登場)」
かおり「わっ。何やってるの、あなた」
みつか「イェイ」
かおり「おりんさん、また馬鹿なことばっかりやってるんだから」
みつか「(サングラスを外しながら)救急車、来たね」
かおり「急患よ、急いで」
みつか「ようし、久しぶりに飛ばすぜ」
かおり「ちょっと待ちなさい。どこ行くの」
みつか「決まってんじゃん」
かおり「はぁ?」
みつか「救急車で暴走よ」
かおり「救急車で暴走?」
みつか「そうだよ。救急車ってのはいいよ。信号ノンストップだろ。パトカーまで道開けてくれるんだよ。朝まで救急車でぶっ飛ばそうぜ」
かおり「おりんさん。看護婦がそんなことをやっていいと思ってるの?」
みつか「馬鹿野郎! 思ってるわけないでしょう」
かおり「じゃあやらなきゃいいじゃないのよ」
みつか「世間で認められないことをあえてやる。それが真の突っ張りってもんなんだ」
かおり「30に手の届こうって人がいったい何やってんだか」
みつか「なんだ、この野郎(と殴ろうとする)」
かおり「(拳を指差しながら)民夫先生に言いつけるから」
みつか「♪げんこつやまのおりんさん」
かおり「あなたみたいな人でも、好きな人の名前には弱いのね」
みつか「お前! お前、何で私が民夫先生好きだって知ってんだよ」
かおり「知らないわけないじゃない。あなた、白衣の後ろに(後ろを振り向かせる)民夫 命って書いているじゃない(背中に「民夫 命)と大きく書いている)。こんだけやる人いないわよ、普通」
みつか「照れるじゃないかよ」
かおり「照れるならやらなきゃいいじゃないのよ、まったく」
みつか「民夫先生、どこ?」
かおり「オペです」
みつか「解剖かぁ~」
かおり「手術って言ってください」
みつか「それ早く言えよ、手伝ってくる(と行こうとする)」
かおり「(体を張って止める)あなたね、民夫先生執刀の手術に立ち会っちゃいけないんです」
みつか「なんで。誰がそんなこと言ったんだよ」
かおり「婦長先生の命令です」
みつか「婦長だ? 私ほど優秀な助手はいないよ」
かおり「どこが優秀なんです。あなたね、手術始まって民夫先生がメス握った瞬間、何やりますか」
みつか「(手を振りながら)民夫、民夫、フレフレ民夫」
かおり「どこの看護婦が手術室でペンライトふるんですよ、もう」
みつか「いいじゃんよ、応援してんだから」
かおり「何言ってんですか。応援なんていらないんですよ。だいたいそれから手術で一番大切なところ切ろうとすると、変な掛け声掛けるじゃないですか」
みつか「(手をメガホン状で口に当て)たみおちゃ~ん」
かおり「(頭を叩く)やめなさい。手が滑るんですよ、手が。違うところ切っちゃったらどうするんですか」
みつか「照れてんだって、民さんは」
かおり「それからあなたね。手術にちょっと飽きると、すぐ心電図でテレビゲームするじゃないですか」
みつか「点数出ないの、あれ」
かおり「出るわけないじゃないですか」
みつか「私はいつも二千点出すんだぜ」
かおり「本当に、もう~」
みつか「いいからどけよ、お前」
かおり「どきません」
みつか「なんでだよ」
かおり「あなた、わかんないの」
みつか「何が」
かおり「民夫先生、あなたが迷惑なのよ」
みつか「そんな馬鹿な。ミス点滴と言われた私だよ」
かおり「じゃあもっとはっきり言いましょう」
みつか「なんだよ」
かおり「民生先生はね、婦長さんと恋仲なのよ」
みつか「婦長と恋仲? あんまりいい加減なこと言うとね、脳みそ煮沸消毒するよ」
かおり「いい加減なことじゃないわ。それが証拠に、2人は明日結婚なさるんですもの」
みつか「結婚!」
かおり「あなたにだけ、知らされていなかったの」
みつか「そうだったのか」
かおり「おりんさん、元気出して」
みつか「婦長にヤキ入れる」
かおり「どうしてそうなるのよ」
みつか「いいからお前はどけばいいんだよ」
かおり「死んでもどきませんからね」
みつか「なんであんた、そんなにムキになるんだよ」
かおり「それはね。それは、民夫先生が好きだから」
みつか「何?」
かおり「ほんとーに好きな人のためには、自分が報われなくても幸せになって欲しい。それが、それが、女心ってもんじゃない?」
みつか「お前、ひねてんなあ」
かおり「女の純情と言ってください(なぜか両手をバンザイする)」
みつか「なんだよ、そのポーズは」
かおり「別にありません」
みつか「どけ!」
かおり「死んでもどきません。どうしても行くっていうなら、ビシッ」
みつか「注射機なんて、ちゃちなもの出しやがって。あたしの点滴に勝てると思ってんの? 頭を射されたって、痛くもかゆくもないわ」
かおり「(みつかの腕を取って、注射器で射す)」
みつか「かゆい。ぐぁ(と点滴をかおりの背中に挿す)」
かおり「うぅ(と腕を離し、背中をさすってうなだれる)」
みつか「あたしの勝ちだな。今打ったのは睡眠薬よ」
かおり「ハ、ハ、ハ、ハ、ハ、ハ、ハ、ハ、そいつの中身はな、ファイト一発、ポカリスエットに入れ替えておいたぜ」
みつか「お前、商品名バラバラじゃないか」
かおり「ばかやろー。アイソトニック飲料の方がナウいんだよ。睡眠薬はこっちだ」
みつか「は! 突然眠くなってきた」
かおり「ハ、ハ、ハ、ハ、ハ、ハ、ハ、ハ、明日の朝までたっぷり眠ってな」
みつか「うぉー、ぐさっ」
かおり「何を打った?」
みつか「覚醒剤だ」
かおり「覚醒剤」
みつか「ざまぁみろ」
かおり「病院の覚醒剤、減っていると思ったらあんたでしょ」
みつか「うるせえ」
かおり「芸能化に横流ししているのも」
みつか「ごちゃごちゃぬかしやがって」
かおり「あ、民夫先生」
みつか「(後ろを見て)えっ、どこどこどこ」
かおり「(注射器で腕を射す)」
みつか「何を打った」
かおり「シャンプーだ」
みつか「シャンプー!」
かおり「それも、ジンクピリチオン配合だぞ」
みつか「わけのわからんもの打ちやがって。ぐさっ(と自分の腕を射す)」
かおり「何を打った」
みつか「リンスだ」
かおり「あ、民夫先生」
みつか「(後ろを見て)えっ、どこどこどこ」
かおり「ばしっ」
みつか「何を貼った」
かおり「サロンパスだ」
みつか「それがどうした」
かおり「ばーかめ。はがすときの痛さを忘れたか。ビリビリビリ」
みつか「うぉー」
かおり「毛がついて気持ち悪い」
みつか「もう怒ったぜ」
かおり「何よ」
みつか「びしっ」
かおり「何よ、それ」
みつか「体温計よ」
かおり「そんなもん、怖くもなんともないわ」
みつか「ぼきっ。水銀だ~」
かおり「あっ(と上の方を指差す)」
みつか「おっ(と上を見る)」
かおり「ごくん」
みつか「なんだ」
かおり「水銀飲んだんですよ」
みつか「(声が枯れてしまう)なんてことするんだ」
かおり「正義は勝つ」
みつか「民夫先生に会えないじゃないか」
かおり「そりゃそうですよね」
みつか「私がぐれながらもこの病院に居たのはね、それは民夫先生に会えるからだったのよ」
かおり「おりんさん。あなた、ガラは悪いし目つきは悪いし、顔も悪いし頭も悪いし、どうしようもない人だけども、根は純情なのね」
みつか「ずいぶん引っかかるけれど、そうだったのよ(と泣きながら抱き合う)」
かおり「おりんさん。民夫先生なんて、スパッとあきらめましょうよ」
みつか「そうね。男なんて、星の数ほどいるもんね」
かおり「そうよ。その中に、あなたに合う人だって、一人や二人の、……少しぐらいいるわよ」
みつか「そうよね~」
かおり「看護婦のモットーを思い出すのよ」
みつか「星」
かおり「博愛」
みつか「献身」
かおり「そうよ、思い出したじゃない」
みつか「あたし、この三つの星をもとに、ナイチンゲールを目指すわ!」
かおり「その調子よ。さあ、行きましょう」
みつか「どこに?」
かおり「婦長にヤキ入れるんだよ」
みつか「いい加減にしろ」

 グランプリシリーズ7週目のネタの改変。
(爆笑オンステージ No.180 1983年10月1日放送)

 幼稚園の先生のみつか。全員帰って、疲れたからと大麻を吸っていると、そこにたみすけ君の母親(かおり)がやってくる。
 家に帰って妹を虐めるんですよ。カスタネットで耳を引っ張って、おしゃぶりを寄こせというんですよ。というと、「あれだけ家に帰ってやるなよと言ったのに」とつぶやく。
 さらに部屋に帰って正露丸を袋に入れてスース―すっているんですよ。
 なぜスケバンが保母さんになって悪いことを教えるんですか、と聞くと、たみすけ君は可愛いけれど、となりの桃子先生ばかりに甘えるんだよ~と嘆く。
 母親は怒りだして保育園の園長先生に話をして辞めてもらうというと、みつかは粘土べらを取り出し、足止めをしようとする。すると母も粘土べらを取り出し、対抗。
 最後は情熱にうたれて園長先生に言うのを辞めるが、子どもの喧嘩を見て地が出ておしまい。

 グランプリシリーズに出したネタの改変かな?
(10週目再挑戦不合格 No.194 1984年1月21日放送)

 二人、セーラー服姿で扇子を持って登場。
二人「新春オールスケバン、かくし芸大会」
 二人、ポーズを決める。『夢芝居』が流れる。1番の歌が終わるまで踊り続ける。
みつか「拍手」
 客席、笑いながら拍手。
みつか「いいか、明日のかくし芸大会、関東中のスケバンが集まるぞ」
かおり「うちの族の名前を有名にする、絶好のチャンスですよね」
みつか「そうだ」
かおり「はい」
みつか「自分の族の名前、忘れちゃいないだろうな」
かおり「もちろんです」
みつか「言ってみろ」
かおり「(二人で遠くを指差ししながら)スケバンバン、黒〇〇〇(ここ不明)」
かおり「でも先輩」
みつか「うん?」
かおり「私色々と心配なんですけれども、他の高校はどんなかくし芸するんでしょうねえ」
みつか「それよ」
かおり「うん?」
みつか「私が聞いた話によるとな、内海女子高校のスケバンは、漫才をやりながら三味線をカミソリで弾くそうだ(注:二人は内海桂子・好江の漫才教室出身)」
かおり「よく絃が切れませんねえ」
みつか「それが謎なんだよなあ」
かおり「でも、なんといっても楽しみなのは、そのあとに開かれる、ミススケバン女王コンテスト。先輩、今年はいったいどんな人が選ばれるんでしょうね」
みつか「あさこ!」
かおり「え?」
みつか「今年はぜひ、君に優勝してもらいたい」
かおり「ええ?」
みつか「私はもう、君を実行委員会に推薦してある」
かおり「(髪をいじりながら)そんな、私は何のとりえもない、ただのスケバンなのに、そんな。(膝を上げながら)わお。(回りながら)私そんな」
みつか「嫌なのかよ」
かおり「任せてください」
みつか「どっちなんだよ」
かおり「私、やる気十分です」
みつか「よって、ただいまよりコンテストの特訓を行う」
かおり「お願いします!」
みつか「コンテストの勝敗を決めるのは、カツアゲの演技だ」
かおり「カツアゲ」
みつか「いいか、私が向こうから歩いてくるから、カモだと思ってカツアゲしてみろ」
かおり「わかりました」
みつか「(舞台の袖から歩いてくる)スタート」
かおり「ちょっとあんた!」
みつか「何だよ」
かおり「さよなら~」
みつか「(向こうへ歩いた後)見送ってどうするんだよ」
かおり「怖いんだも~ん」
みつか「なに?」
かおり「もっと女の子っぽく、普通に歩いてくださいよ」
みつか「普通の、女の子っぽく、やればいいんだな。やったろうじゃないか」
かおり「お願いします」
みつか「いくぞ(とまた歩いてくる)」
かおり「(さえぎりながら)ちょっとあんた」
みつか「(ぶりっこポーズで)ウソ―」
かおり「気持ち悪ーい」
みつか「この野郎!」
かおり「今のもっと怖いですよ」
みつか「お前がやれって言ったんだろう」
かおり「いや、あの、先輩がお手本を見せてください」
みつか「お手本?」
かおり「お願いします」
みつか「やってやってもいいんだけどな。あたしは素人を自分の歴史に巻き込まない主義だ」
かおり「は?」
みつか「だから、素人相手にカツアゲなんかしないんだよ」
かおり「だから?」
みつか「だから、相手をスケバンにするんだよ」
かおり「やったらいいじゃないですか」
みつか「(首を絞めながら)この、この」
かおり「相手はスケバン! お願いします」
みつか「いいか、よく見てろよ」
かおり「はい」
みつか「ちょっとあんた。この領域で幅利かせてんじゃん。今度この辺でうろちょろしているのを見かけたらな、このカミソリが、ピシピシピシピシピシ(カミソリを持った手を思い切り左右に何度も振りながら)、シャキーン、顔にストライプを刻むぜ。わかったか。わかったら、さっさと金を置いていきな」
かおり「おお!」
みつか「こうやるんだよ」
かおり「はい」
みつか「わかったら、やってみな」
かおり「はい。もしもし、そこの人」
みつか「(頭をどつく)何やってんだよ」
かおり「いや、その」
みつか「アンケート調査、やってんじゃないんだからね」
かおり「はい」
みつか「ちょっとあんた」
かおり「ちょっとあんた。このあたりでババ利かせてんじゃん」
みつか「ババ利かせてどうするんだよ。幅だろ!」
かおり「ちょっとの違いじゃないですか」
みつか「幅とババじゃ、こーんなに違うぞ」
かおり「あんた、幅利かせてんじゃん。今度この辺、ちょろちょろしているのを見かけたら、このカミソリが、シャキーン、(カミソリで丸を何度も描きながら)顔に水玉模様を刻むぜ。わかったか。わかったら、さっさと足を洗いなさい」
みつか「お前、何やってんだよ」
かおり「だから、スケバンなんかやってても、ろくなことなんかありませんって、こう」
みつか「更生させてどうすんだよ。カツアゲやってんだろう」
かおり「すみません。父親の口癖がつい」
みつか「父親の口癖?」
かおり「はい」
みつか「なーんだ、そうか。えっ」
かおり「(口を押さえながら)あっ」
みつか「てことは?」
かおり「今のは無しにしましょう。ノーカン。聞かなかったことにして、ね、ね」
みつか「そうか。まさかとは思っていたが、やっぱりそうだったのか」
かおり「何があったんですか?」
みつか「あたしを補導したサツがな、お前と同じ顔をしていたんだよ」
かおり「あの日パパが言っていた目つきの悪いスケバンって、先輩だったんですか」
みつか「そんなこと話していたのか」
かおり「世間って狭いんですねえ」
みつか「うるせえ。よくも今まで騙していたな」
かおり「そんな」
みつか「そうと知っていたら、お前なんか仲間にしなかったぞ」
かおり「でも、あたしには実力があります」
みつか「バカヤロー。実力だけで渡っていけるのはな、横断歩道だけよ」
かおり「(膝から崩れ落ちて、うずくまる)」
みつか「わかったか。わかったら、明日のかくし芸大会のコンテストは」
かおり「(うずくまったまま)フ、フ、フ、フ、フ、フ」
みつか「どうした?」
かおり「(いきなり起き上がって)ハハハハハ。先輩の若年寄!」
みつか「なに!」
かおり「極道は、実力だけで渡っていけるから、極道じゃないですかい?」
みつか「生意気~」
かおり「先輩もセリフに、ずいぶん焼きが回ったもんだ」
みつか「ここまで言われちゃ、黙ってられないね」
かおり「えっ?」
みつか「勝負だ」
かおり「勝負?」
みつか「お前が勝ったら、コンテストに出るのも、スケバン続けるのも自由よ。ただしあたしが勝ったら、スケバンから足を洗ってもらおうか。どうだ!」
かおり「やったろうかい」
みつか「男の決戦だ!」
かおり「いくぞ」
みつか「このカミソリに勝てるもんか、シャキーン」
かおり「〇〇〇(ここ、不明)」
みつか「ブランド志向だ」
かおり「それがどうした。シャキーン、シャキーン」
みつか「おお、二刀流」
かおり「さあ、どうだ」
みつか「何だ、このカミソリは」
かおり「ボンナイフだ」
みつか「ボンナイフ? 上等だぜ。いくぞ」
かおり「はっ」
みつか「はっ」
かおり「はっ」
みつか「(背中合わせになり、相手を担ぎ上げながら)背骨折りだ」
かおり「い、痛い~」
みつか「どうだ!」
かおり「なんの! 負けるか(体制を戻し、逆に背骨折りで担ぎ上げようとする)」
みつか「お、お、お」
かおり「仕返しだ。ふーん、ふーん(相手の手首をつかんで背骨折りをしようとするが、全く効かない)」
みつか「(全く効いていないので、呆れた顔)」
かおり「どうだ、ふーん、ふーん。ん?」
みつか「足が着いてんだよ」
かおり「〇〇〇(ここ不明)」
みつか「あたしに勝とうなんて、10年早いんだよ」
かおり「(立ち位置を入れ替えて)そんなことはない。先輩にだって、弱点はあるはずだ」
みつか「あたしに弱点などない。いくぞ」
かおり「(互いに組み合う)はっ」
みつか「はっ」
かおり「(組み合いから離れて「おおブレネリ」を唄いながら)おおブレネリ あなたの急所はどこ」
みつか「(二人で踊りながら)私の弱点、猫背なのよ。〇〇(ここ不明)、すぐ負けるわ」
二人「(ヤッホ ホトゥラララ。ヤッホ ホトゥラララ。ヤッホ ホトゥラララ」
みつか「(相手の足を踏みながら)ヤッホ」
かおり「(相手の足を踏みながら)ホ」
みつか「(相手の足を踏みながら)トゥ」
かおり「(相手の足を踏みながら)ララ」
みつか「(相手の足を踏みながら)ラ」
かおり「(相手の背中を蹴りながら)ヤッホホ」
みつか「(思わず崩れ落ちる)見事な攻撃だ~」
かおり「(ガッツポーズをしながら)やった。これで、優勝だ!」
みつか「できるわけないだろ」
かおり「どうも、失礼しました」

 「お得意のスケバンなんで面白かった」「だけど、遊びが少なかった」「笑いが少なかった」「うまくなって、演技をまじめにやってるだけになっちゃった」「最初の踊りが、後につながらない。なんでやったかわからない」ということでグランプリならず。
エピソード
 ピックルス解散後に楠美津香は「東京VS大阪激論合戦」にみつかとしてひとりで出ています。
 オーディション時は「インキーズ」という名前でしたが、PDに改名されました。
感 想
 背の高い方(みつか)が達者だった記憶有り。結構見ていたんだけどなあ、このコンビ。確かによく歌ってばかりいました。
受賞歴
 1987年 第2回NHK新人演芸コンクール<演芸部門>大賞受賞(ふらみんごとして)
 1992年 第53回国立演芸場花形演芸会金銀賞銀賞受賞(ひとりコント)(楠美津香として)
 1994年 第14回国立演芸場花形新人大賞特別賞受賞(門前仲町八千草のママ・田園調布後援会夫人)(楠美津香として)
著 書
 楠美津香『ひとりコント楠美津香の東京美人百景』(集英社,1996)
その後・現在
 1984年に解散。1984年2月25日の第32回NHK漫才コンクールでは「ソウルへの道」というネタで出演している。1984年の第1回オープントーナメントサバイバルシリーズにも出演してるので、解散はその後と思われる。
 楠美津香さんは解散後、太めの相方と「コントきゃんでいず」というコンビを結成して活動していました。解散後にまりこと「コントふらみんご」を結成して文学ネタコントで結構話題になってましたが、1988年に解散。以後、みつかは小説家を目指して執筆、コント台本や放送台本を書いていた。1991年に楠美津香として舞台に復帰。
 かおりは解散後、三田和矢(元M21デラックス)という芸人と組んでいましたが長くは続きませんでした。
 ふらみんご/その他:テレビ東京の『花の女子校 聖カトレア学園』(テレビ東京)の一発ギャグのコーナーに登場。上手から下手まで「わーわー」言って通り抜けるだけのギャグ?でした。
 ピックルス時代には笑点の裏でやっていたTBSのお笑い番組で「何かだじゃれを」と聞かれて相方「雪の降る夜は楽しいペチカ」みつか「隣で鳴くのは犬のぽちか」と返し、司会者にだじゃれでないと突っ込まれていた。
 みつかは現在の楠美津香。テレビ、ライブで活躍中。ひとりコントは評価が高く、「ひとりコントの女王」と呼ばれている。夫はコメディアンのモロ諸岡で、1992年に結婚。
 楠美津香のオフィシャルブログ、スーパー美津香-Hiがある。
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名 前
ひびきわたる
初出場
 1980年6月7日(第1期グランプリシリーズ)
実 績
 1週勝ち抜き。
 第1回オープントーナメントサバイバルシリーズ1回戦負け。
 第2回オープントーナメントサバイバルシリーズ準決勝進出。
 第3回オープントーナメントサバイバルシリーズ出場。
 第4回オープントーナメントサバイバルシリーズ準決勝進出。
 第5回オープントーナメントサバイバルシリーズ2回戦進出。
 第6回オープントーナメントサバイバルシリーズ準決勝進出。
 第7回オープントーナメントサバイバルシリーズ2回戦進出。
ジャンル
 キセル漫談。ギター漫談。
プロフィール
 本名新井友和。1942年10月9日生。群馬県出身。
 1966年、辻ひろしとハッタリーズ(歌謡漫談)入門。1968年デビュー。その頃はギター漫談やドラム漫談が主。キセル漫談はその後。
ネ タ
 キセルを使って、赤ちゃんや動物の声の真似をしていました。
オープントーナメントサバイバルシリーズでは、ギター漫談が主。最初の挨拶は
「どうもようこそ、おいでいただきました。改めましてひびきわたる、よろしくお願いします」
と会釈。客が拍手すると、数を数えはじめ、
「ま、こんなもんでしょ」
(五周年記念特別企画 傑作・名作特集パート3 No.259 1985年4月27日放送)

 そういうわけで、ようこそお越しいただきました。改めて、ひびきわたると申します。今年で26歳独身、子供なし。血液型はA型、出身は新潟、電話番号は東京03の(ここ省略)。あらためてよろしく! オッケー、グッドタイム!
 (客席の拍手を数えながら)ま、こんなもんでしょ、ふふふ(とギターを弾き始める)。
 (ギターをいきなり止め)ところで、今新聞を見たりテレビを見たりして、気を良くする記事って全然ないでしょ。だから新聞を見て気を悪くするんなら、新聞なんて見ない方がいいですよ。どうしても新聞みたいという方は、一面、二面は見ずに、尋ね人欄を見てごらん、尋ね人欄。実におかしいから。あのお客さんの中で、東京新聞取ってられる方いませんか、東京新聞。あの、一番安いやつ。あれ、おかしいの載ってましたよ。「ひろし、心配するな、全部片付いた。罪は許す。連絡乞う。山本」というのがあったの。なんとこの文面、一週間ぶっ続けで載っていたものだから、ある日その文面の横に「ひろし、早く連絡してやれ、もう疲れた。読者より」というのがあったよ。いまいちだね(とギターを弾き始める)。
 (ギターを止め)菅原文太さんと、キンキン(愛川欽也)が毎回毎回マドンナを変えてヒットした映画に『トラック野郎』とういのがありましたけれども、あの映画の名残がまだまだ残っているでしょ、トラックには。よく見てください。あのトラックの後ろに書いてある落書きって、実に面白いから。「お先にごめん」とか「キスしちゃいやよ」とか、ひどいのになると「オカマ掘るな」。この間、まだおかしいのありましたよ。書いてある文句が小さすぎてよく読めない。なんて書いているのかなと思ってずーっと近づいてみたら、「この字が読めるほど近づくな」って書いてありましたよ。(とギターを弾き始める)。
 (ギターを止め)上野と浅草間を走っている二階建てバス。この間乗ってバカ受けしましたよ。乗ろうとしたらすでに1階が満席だから、しょうがない、2階に行こうと思ったら、後ろのおじいさんが「あんた、上危ない。二階危ない、二階危ないから乗るな」。どうしてですかって聞いたら、「二階に運転手いないから」。(とギターを弾き始める)。
 (ギターを止め)今、日本全国どこへ行ってもあるのが落書き。あの落書き、気を付けて見てください。どこの場所に行っても必ず一つや二つあるのが、間違い字あるから。僕発見したの、「恋」って字があるでしょ、「恋」。あれを急いで書くから「変」って書く人多いでしょ。「恋しい、恋しい、何とかちゃんへ」というのが「変しい、変しい、何とかちゃんへ」。後から来た人が矢印書いて、「辞書を引き直せ」って。よく見たら、辞書の「辞」という字がまた間違っていて。そうかと思うと、政治的なことがずいぶん反映されているでしょ、落書きには。「田中、ロッキードからもらった金、どこへ隠したんだ」。後から来た人がまた矢印書いて、「わたしゃ、隠さん(角さん)」。同情の拍手はいらねえや(とギターを弾き始める)。
 (ギターを止め)国鉄は、この、どっちかというと口ばっかしで、テレビで言っていいのかな、まあいいや、言っちゃったから、サービス少ないでしょ。赤字だ、赤字だ言う前に、もう少しサービスしてくれたらどうだろう。お客さんの中で飛行機乗った方ならわかると思うんだけど、飛行機乗ると、機長が自己紹介、ならびに近況報告をしてくれるんだけど、電車もああいうのをやってくれたら、大変助かると思いますよ。運転手、片手が空いているんだから、できるんじゃないかな、って思う。
「あー、えー、わたくし、運転手の新井と申します。当電車は池袋を8時25分に出発、新宿に向け、進行中でございます。新宿までの所要時間は、8分30秒を予定しております。えー、新宿の気温は18℃、天候は晴れと連絡を受けております。なお途中、電車は気流の関係で揺れる恐れがありますので、どちら様もしっかりと吊革にお掴まりくださいませ。それでは皆様、良き通勤となりますよう、ごゆっくりお過ごしください。あ、失礼しました。喋っている間に、新宿通り越してしまいました」
 ねえ、気が楽でしょ、乗っている方が。そうかと思うと、電車が遅れているときのご案内、ご紹介というのはずいぶん角があると思ません? 「ただいま、架線事故により列車が遅れております。しばらくお待ちください」。そこでぶつっと切っちゃうから、角があるんじゃないかと僕は思う。あれもう少しユーモアを持って、オブラートに包んでいってくれたら、1分が2分、2分が3分、待ってやろうという人が増えるんじゃないかなと思う。例えば、あの、相撲なんか見てごらんなさい。相撲にはつきものの、物言いの一番とか、取り直しの一番。あの時、必ず土俵下で親方がマイクで説明するんですが、ああいう説明文を引用しても、面白いと思うんですよ。
「えー、ただいまの電車の遅れについて、ご説明申し上げます。駅長は架線事故ではないかとご説明いたしましたが、3番線のお客様より駅員の怠慢ではないかと物言いがつき、協議した結果、皆さんに歩いてもらうことに決定しました」
第5回オープントーナメントサバイバルシリーズ2回戦 点数不明× No.267 1985年6月22日放送)

ギター漫談「もしかして」シリーズ
(小林幸子の「もしかして」をワンフレーズ歌う)
「もしかして、もしかして。もしかして、もしかしたらもしかする。もしかして~」
「悪くなったもの食べ過ぎて、中毒になったゴキブリなんていますかね」
「ナマケモノのなかにも働き者がいますかね」
「自分の鎌で怪我をしたカマキリなんていますかね」
第6回オープントーナメントサバイバルシリーズ前夜祭 No.283 1985年10月12日放送)

 座布団を重ねて、新聞紙を引き、そこに生卵を叩きつけるが、生卵は割れない。
エピソード
 若手同士の紅白対抗戦では、ミスター梅介とともに対抗戦の団長(紅組)をやっていました。
感 想
 初期の頃は、キセルのイメージが強すぎました。ギター漫談で頑張っていましたが、時々ネタを言っている途中に笑い出すのが気になりました。
著 書
「ひびきわたるの芸能界ワッハッハッ」
「ひびきわたるの芸能界失敗談」
レコード
「テナコト節」(1980)→B面の「俺は群馬のおぼっちゃま」の作詞・作曲はひびきわたる
その後・現在
 演芸場で活躍。2006年、落語協会に入会。
 ひびきわたるのプロモーションページ堺すすむのなんでかページ内にあります。
 2018年9月10日午後2時42分、腹水炎のため東京都内の病院で死去、75歳没。
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名 前
ピンナップ
初出場
 1984年5月19日(第2回オープントーナメントサバイバルシリーズ
実 績
 第2回オープントーナメントサバイバルシリーズ2回戦進出。
 第5回オープントーナメントサバイバルシリーズ1回戦負け。
 第6回オープントーナメントサバイバルシリーズ2回戦進出。
ジャンル
 漫才
プロフィール
 リスとゾウという芸名の女の子コンビ。元は関西某局の同期アナウンサー。1983年結成。初登場時は結成6か月。松竹芸能所属?
ネ タ
第2回オープントーナメントサバイバルシリーズ1回戦 74点〇 No.211 1984年5月19日放送)

ゾウ「ピンナップのゾウです」
リス「リスです」
ゾウ「失礼な名前やと思いません(と怒る)」
リス「いきなり何怒ってんの」
ゾウ「ゾウですよ、ゾウ」
リス「かわいらしいやないの、ねえ?」
ゾウ「ゾウ知ってはります?」
リス「当たり前や、そんなの」
ゾウ「あんなのどこが可愛いねん、あんた」
リス「あんたにピッタリやないの」
ゾウ「会社も会社や。何考えてつけてんの」
リス「付けてくれはったんやないの」
ゾウ「女の子ですよ」
リス「わかってる」
ゾウ「これから売り出すんですよ」
リス「そうや」
ゾウ「そのタレントにゾウって芸名つける会社あるか」
リス「あんたを見てつけてくれはったんやないの」
ゾウ「(相手の方をたたきながら)余計失礼やないか」
リス「そうか」
ゾウ「そんな、女の子みて、この子ゾウに似てるわ、って思う人いるか」
リス「思ってはるで、きっと」
ゾウ「思うか!」
リス「そうか?」
ゾウ「こんな名前、私嫌やと言ったんです」
リス「言うた?」
ゾウ「そうしたら、会社の人も考えてくれてね。わかった、そしたらお前に好きな名前を付けさせてやろう」
リス「なるほど、付けさせてあげよう、と」
ゾウ「三つ候補あげるから、好きなのを選びなさい、と」
リス「三つね」
ゾウ「まず、ゾウね」
リス「ゾウ」
ゾウ「トド、サイ。んなもん、選べます?」
リス「あんま変わらへんね」
ゾウ「失礼やわ、ホンマに。こんな名前つけられたら、親にも言えませんよ」
リス「親に言うてへんの?」
ゾウ「内緒やないか」
リス「お父さんとお母さんに言いましたら、リスちゃんってかわいらしい名前やないかって喜んでくれましてね」
ゾウ「あんたはええよね」
リス「ええよ」
ゾウ「私はどないすんのよ」
リス「言うたらええややないの」
ゾウ「そんなん、言えます?」
リス「言えないの?」
ゾウ「家帰ったらね、お母さんにやっと芸名決まった、ゾウ」
リス「喜んでくれはるって」
ゾウ「今はいいよ、まだ」
リス「ほう」
ゾウ「こんな名前で、ボーっと売れたらどないなんの」
リス「売れたいわね」
ゾウ「街歩いている人が見て、あそこ歩いているのピンナップのリスさんやないか? サインしてもらお、って言われたら可愛らしいやないか」
リス「サイン、考えているの」
ゾウ「考えんなや」
リス「リスちゃんって書いて、リスのハンコ押すんですよ。欲しい人言ってきてくださいね、サイン上げますから」
ゾウ「いらんわ」
リス「痛いな、耳が、あんたは」
ゾウ「あたしなんか、どないすんのよ」
リス「何やの」
ゾウ「うわーっと人混みの中歩いてでやね」
リス「歩いてて」
ゾウ「ちょっと見てみい。ピンナップのゾウやんか」
リス「ゾウ」
ゾウ「呼んだれ、呼んだれ」
二人「ゾウさーん」
ゾウ「(右手を大きく上に上げながら)パオーン……ってなるやないの!」
リス「病気か、あんたは」
ゾウ「ギャグや」
リス「ギャグを説明してどないすんの」
ゾウ「ギャグやないか」
リス「呆気に取られてるやないの」
ゾウ「すいません、ゾウさん。サインしてくださいって色紙持ってきてみい」
リス「ほう」
ゾウ「ゾウの足型押して返すしかしゃないやないの」
リス「いいやないの、ゾウの足してんやから」
ゾウ「誰がゾウの足してんの」
リス「女の子の足のサイズで、24.5ですよ」
ゾウ「普通サイズですやんね」
リス「普通サイズか?」
ゾウ「最近の子は成長が早いの」
リス「まあね」
ゾウ「寝てる間に2m、3mって大きくなるの」
リス「大きくならへんわ、そんなに」
ゾウ「まあ、女の子やったら26」
リス「にじゅうろく!」
ゾウ「男の子やったら3mぐらい履くがな」
リス「恐竜の足やないか。履くか、そんな」
ゾウ「履くわ」
リス「でもせっかくこうやって名前もらったんだから頑張らないとあかんわ。私たち漫才始めて半年なんですよ」
ゾウ「その割に老けているでしょ」
リス「言わなかったらわからへんでしょ」
ゾウ「見てたらわかるやないの(と大きく振りかぶって指をさす)」
リス「なんやねん、その指が太いの」
ゾウ「あんたが前髪で隠しているしわ」
リス「やかましいやないの」
ゾウ「見てたらわかるやないの」
リス「人のことが言えるか、あんたに」
ゾウ「今日はね、あんたが漫才をやる前にやっていた仕事を私が当てて見せよう」
リス「わかるか?」
ゾウ「まかせてよ」
リス「だったら当ててみせてよ」
ゾウ「あんたは、子守倉庫(?)や」
リス「私はおしんか」
ゾウ「互助会の砂吹き(?)」
リス「どっからそんな職業が出てくんの」
ゾウ「わかった」
リス「なんや」
ゾウ「洗濯板やな」
リス「どんな職業や」
ゾウ「最近見かけはんなと思ったら、こんなところで漫才やってたんか」
リス「誰がやねん」
ゾウ「私なんかね。漫才辞めても溢れる才能がありますからね」
リス「この人、ホンマ、なんでもできますよ」
ゾウ「何でもできますよ」
リス「フグの代わりができますからね」
ゾウ「何やねん、それ」
リス「フグの代わりに提灯としてぶら下がってんの」
ゾウ「アホ!」
リス「強烈やないか」
ゾウ「物事はよく考えてから言いなさいよ」
リス「考えているやないの」
ゾウ「私よ、ぶら下がるの」
リス「そうや」
ゾウ「店先ぶら下がってみい」
リス「はい」
ゾウ「屋根が落ちるやないの」
リス「あんたはマッコウクジラか」
ゾウ「それは失礼やわ」
リス「でっかいやないの」
ゾウ「女の子にマッコウクジラって」
リス「もうやめたら。そんな言うなら」
ゾウ「なんであんたにそんなぐちゅぐちゅ言われなあかんの」
リス「(クル〇ルパーのサインを出す)」
ゾウ「あんたなんか、漫才辞めたら仕事ないよ、ホンマに」
リス「私、ありますよ」
ゾウ「何言うてますの、貧弱な体してるでしょ」
リス「どの辺が貧弱なの」
ゾウ「あんた、力なさすぎでしょ」
リス「私、こう見えるけれど、力あるんです」
ゾウ「ほんまやな」
リス「任せてください」
ゾウ「力あんねんな」
リス「あるよ」
ゾウ「ツルハシ持てる?」
リス「ツルハシ?」
ゾウ「リヤカー引っ張れるのか?」
リス「リヤカー?」
ゾウ「何か、ダンプの免許持ってんのかいな」
リス「そんなの持ってて、何の役に立つの」
ゾウ「花嫁道具の一つやないの」
リス「どこへ嫁行くのよ、そんなもんもって」
ゾウ「どこでも行けばいいやないの」
リス「自分がフォローできんこと、言いなさんな」
ゾウ「あんたの仕事考えたるわ」
リス「私の仕事考えてくれるの?」
ゾウ「あんたにしかできん仕事、考えた」
リス「私にしかできない仕事?」
ゾウ「そのガリっとした肩に合った仕事を考えたやないの」
リス「このガリっとした肩に?」
ゾウ「そうそうそう」
リス「どんな仕事や」
ゾウ「洋服屋のハンガー」
リス「もうええわ」
二人「どうもありがとうございました」

 声がキンキンしているのでしゃべり方を研究してほしい、もうちょっと品のいいネタを選んだ方がいい、たたくところがわざとらしいとの評価はあったが、ゾウさんの声はメリハリが聞いているとの声もあり。74点だったが、もっと点の低い2組がいたため、1回戦突破。
エピソード
 「テレビ演芸」では、大島渚にひどく嫌われる。ピンクの電話以前の凄い声を売りにしていた記憶がある。
 「テレビ演芸」では2週。大島渚に嫌われて3週ならず。横山やすし師匠に芸名の事でよく注意されて、改名をせまられていた。人名でない芸名のはしりで、個人の芸名もリスとゾウでした。
 ある日の新大阪駅の改札で、キップを買おうとしていた笑福亭鶴瓶さんに向かって、とあるご婦人が語りかけたそうです。
 「鶴瓶さん、鶴瓶さん、いつも姪がお世話になっています!」
 「ああ、どうも、どうも…姪?、あのォ、どちらさんでしょうか?」
 「申し遅れました、私、ゾウの叔母です…」
感 想
 ネタはともかく声がうるさかった。駄洒落がギャグの大半を占めていたので、それが映画界の駄洒落王、大島渚を怒らせた原因かも。
その後・現在
 不明。
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