第1回オープントーナメントサバイバルシリーズは、前夜祭が1984年1月28日、本戦が2月4日~4月14日まで開催された。
出演者を並べてみると、金賞以上が5組、銀賞以上が7組、銅賞以上が5組、銅賞未満が2組、メンバーチェンジが1組、初参加が5組とばらけている。
優勝候補は、前回のサバイバルシリーズ優勝者であるキモサベ社中、9週まで勝ち抜いた笑ルーム、ベテランミスター梅介あたりだったと思われる。
ただ、前夜祭で見せた4コマ漫才により、パート2がダークホースとして上がっていたのではないだろうか。
過去の披露ネタがOKであったため、出演経験組のほとんどは過去に爆笑を取ったネタを練り直して持ってきていた。
〈審査員〉(席順)
・東八郎
・内海好江
・赤塚不二夫
・獅子てんや
・大山のぶ代
・桂米丸
・近江俊郎
・ガッツ石松
・京唄子
・鳳啓助
〈1回戦〉
【Aブロック】
・PALCO:85点○
・毛平と八作:72点
・象さんのポット:84点○
・ぶるうたす:87点○
・銀次・政二:75点
ぶるうたすが舞台慣れして安定した実力を見せ付けた。象さんのポットは新作で爆笑を取る。初参加の銀次・政二、毛平と八作は振るわず。
【Bブロック】
・カム&トシ:84点○
・歌メリ・マリ:83点
・笑パーティー:93点○
・翔と遊:77点
・キモサベ社中:86点○
笑パーティーが見事高得点をマーク。練習の跡が伺えた。キモサベ社中、カム&トシは過去のネタで安定した笑いを取る。歌メリ・マリは成長の跡が見られたが惜しくも届かず。翔と遊は今一つ。ただ、一部審査員からは可愛いとの声が。
【Cブロック】
・コントらぶこ~る:83点○
・パート2:86点○
・コント21世紀:71点
・ひびきわたる:78点
・コントパロル:82点○
芸風をガラッと変えたパート2が高得点で通過。コントパロル、コントらぶこ~るは持ちネタで笑いを取る。ひびきわたる、コント21世紀は今一つ。
【Dブロック】
・ちゃらんぽらん:82点
・ハイヒール:83点○
・牧田博:87点○
・ピックルス:83点○
・Wさくらんぼ:82点
初登場ハイヒールは衣装のおかげ(?)でギリギリ突破。女性陣に囲まれたベテラン牧田博は安定していた。9週勝ち抜きのちゃらんぽらんは今一つ。
【Eブロック】
・笑ルーム:84点○
・ミスター梅介:78点○
・タージン:73点
・前田竹千代・犬千代:78点○
・ファニーズ(新生):77点
優勝候補笑ルームは持ちネタで安定した笑いを取る。あとは低調な戦い。メンバーが一人減ったファニーズ(新生)は届かず。
〈2回戦〉
【Aブロック】
・PALCO:78点(敗者復活)
・ハイヒール:84点○
・カム&トシ:91点○
・コントらぶこ~る:90点○
・笑ルーム:77点
カム&トシ、コントらぶこ~るはここが勝負所と見たか、代表ネタを持ってきて高得点。ハイヒールもフレッシュな笑いとスケベ(?)な男性審査員の期待を背負い準決勝進出。PALCOはこの後、敗者復活で勝ち上がる。優勝候補笑ルームはいつものハゲネタが嫌われ最下位。
【Bブロック】
・パート2:88点○
・象さんのポット:74点
・ピックルス:71点
・ミスター梅介:87点○
・笑パーティー:88点○
ダークホースパート2、生まれ変わったとしか思えない面白さの笑パーティー、ぼやきが冴えたミスター梅介が高得点。
【Cブロック】
・前田竹千代・犬千代:70点
・牧田博:72点
・キモサベ社中:77点○
・ぶるうたす:77点○
・コントパロル:82点○
かなり低調な戦い。コントパロルには練習の跡が伺えた。前回優勝者のキモサベ社中、辛くも突破。しかし敗者復活のPALCOより点数は低い。
〈準決勝〉
【Aブロック】
・PALCO
・笑パーティー
・コントらぶこ~る○
・ぶるうたす
・ミスター梅介○
点数、演目順不明。
【Bブロック】
・パート2:91点○
・カム&トシ:90点
・ハイヒール:86点
・キモサベ社中:77点
・コントパロル:93点○
超ハイレベルな争いに、カム&トシ涙。低調だったキモサベ社中、V2ならず。
〈決勝〉
・パート2:88点
・コントらぶこ~る:91点○
・コントパロル:79点
・ミスター梅介:89点
戦前の予想では全くノーマークだったと思われるコントらぶこ~るが優勝。賞金100万円を手にした。準優勝は、優勝候補と目されていたミスター梅介。ダークホースとなったパート2が3位であった。コントパロルはご本人の弁だと、前日のリハーサルで好評だったため、前祝をやり過ぎてボロボロだったとのこと。
敢闘賞は不明だが、パート2であったと思われる(後のコントパロルの紹介で、敢闘賞受賞という表記がなかったから)。
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