サバイバルシリーズ

 サバイバルシリーズは、前夜祭が1983年11月15日、本戦が11月12日~12月31日まで開催された。
 グランプリシリーズで5~9週勝ち抜いた芸人の中から20組が選抜された。
でんでんは「リバイバルシリーズ」と皮肉っていたが)。
 本戦の前に開催された前夜祭では、各出場者がそれぞれ持ち時間1分10秒で「爆笑PR合戦」を行った。
 出場者20組は厳正な抽選の結果、A~Eの5ブロックに分かれる。1回戦、各ブロックの上位2組が2回戦に進出する。
 2回戦に勝ち上がった10組は、再抽選の上2つのブロックに分かれる。各ブロックの上位2組が決勝に進出する。
 優勝賞金は100万円。
 審査員は10名。一人10点で最高得点は100点。誰が何点入れたかは、最後まで明かされない。
 過去の披露ネタがOKだったため、多くの出場者が過去に爆笑を取ったネタを練り直して持ってきていた。
 また1回戦の出場者は4組だったので、トーナメント出場者とは別に「ゲストコーナー」としてグランプリ経験者が1組出場し、芸を披露していた。

〈審査員〉(席順)

〈1回戦〉

【Aブロック】

 最初ということもあってか、低調な争い。年の功でミスター梅介が抜け出す。ポップコーンはすれすれの勝ち上がり。


【Bブロック】

 第3期グランプリシリーズで安定した笑いを提供し、9週ストレートの笑ルーム、【第3回ゴールデンルーキー賞】敢闘賞のカージナルスと、二組の優勝候補が揃って高得点。他の二組も出来は悪くなかったが、相手が悪かった。


【Cブロック】

 イッセー尾形はネタの選択が良かったか、これまでの最高得点を獲得。あとはドングリの背比べだったが、地力に勝るWコミックが勝ち上がった。


【Dブロック】

 ネタの出来不出来の差が激しいキモサベ社中、コントパロルだが、今回は高得点。筋肉ポーズから殺陣さばきに変えたぶるうたす、ブラック嶋田も悪くはなかったが、及ばず。


【Eブロック】

 やる気があまり見られなかったツーツーレロレロ、勢いが空回りしていたザ・ちゃらんぽらんは今ひとつ。コロッケ、でんでんは文句なしの勝ち上がり。



〈2回戦〉

【Aブロック】

 点数は不明だが、2位(多分でんでん)で79点だった記憶がある。皆緊張していたか、得点が伸びなかった。Bブロックのミスター梅介もこちらにいれば決勝進出なったかも、というぐらいである。自分の世界を作り上げているWコミック、でんでんが決勝進出。


【Bブロック】

 Aブロックと異なりハイレベルな争いに。演じた順序も影響したか、優勝候補の一人であり、新ネタを披露したカージナルスが無念の落選。


〈決勝戦〉

 やはり緊張したか、Wコミックは動きをとちり、でんでんは咬んでしまった。コロッケは面白かったが、「数が多すぎて焦点がつかめなかった」と言われ、惜しくも準優勝。安定した笑いを提供してきたキモサベ社中が、大穴で優勝。賞金100万円を手にした。この優勝インタビュー時、初めて「劇団民藝」にかつて所属していたことを明らかにした。