日本ハードボイルド全集(創元推理文庫)



【日本ハードボイルド全集】
 第二次世界大戦後に輸入されたハメット、チャンドラーなどの作品に触れて衝撃を受けた若き俊才たちが相次いでデビューし、さらに多くの才能があとに続いたことにより、独自の発展を遂げた日本のハードボイルド/私立探偵小説。その歴史を語るうえで欠かせない、大きな足跡を残した作家の傑作を、全7巻に集成する。各巻には気鋭の評論家による作家論・ハードボイルド論を兼ねた解説のほか、それぞれに私淑する作家のエッセイを収録。

(宣伝文より引用)

【編集委員】
 北上次郎、日下三蔵、杉江松恋

巻 数 タイトル 初 版 収録作品
第1巻 生島治郎『死者だけが血を流す/淋しがりやのキング』 2021年4月23日 『死者だけが血を流す』
「チャイナタウン・ブルース」
「淋しがりやのキング」
「甘い汁」
「血が足りない」
「夜も昼も」
「浪漫渡世」
巻末エッセイ=「宝物」大沢在昌
解説=北上次郎
第2巻 大藪春彦『野獣死すべし/無法街の死』 2021年10月22日 「野獣死すべし」
『無法街の死』
「狙われた女」
「国道一号線」
「廃銃」
「黒革の手帳」
「乳房に拳銃」
「白い夏」
「殺してやる」
「暗い星の下に」
巻末エッセイ=「三度の邂逅」馳星周
解説=杉江松恋
第3巻 河野典生『他人の城/憎悪のかたち』 2022年1月21日 『他人の城』
「憎悪のかたち」
「溺死クラブ」
「殺しに行く」
「ガラスの街」
「腐ったオリーブ」
『他人の城』三一書房版あとがき
『陽光の下、若者は死ぬ』角川文庫版年譜風あとがき
巻末エッセイ=「河野典生を、今こそ」太田忠司
解説=池上冬樹
第4巻 仁木悦子『冷えきった街/緋の記憶』 2022年4月22日 『冷えきった街』
「色彩の夏」
「しめっぽい季節」
「美しの五月」
「緋の記憶」
「数列と人魚」
『仁木悦子長編推理小説全集5』作品ノート5(抄録)
巻末エッセイ=「理想の系譜」若竹七海
解説=新保博久
第5巻 結城昌治『幻の殺意/夜が暗いように』 2022年7月22日 『幻の殺意』
「霧が流れた」
「風が過ぎた」
「夜が暗いように」
「死んだ依頼人」
「遠慮した身代金」
「風の嗚咽」
「きたない仕事」
「すべてを賭けて」
「バラの耳飾り」
巻末エッセイ=「異能の人」志水辰夫
解説=霜月蒼
第6巻 都築道夫『酔いどれ探偵/二日酔い広場』 2021年7月21日 『酔いどれ探偵』
 ・「背中の女」
 ・「おれの葬式」
 ・「気のきかないキューピッド」
 ・「黒い扇の踊り子」
 ・「女神に抱かれて死ね」
 ・「ニューヨークの日本人」
『二日酔い広場』
 ・「風に揺れるぶらんこ」
 ・「鳴らない風鈴」
 ・「巌窟王と馬の脚」
 ・「ハングオーバー・スクエア」
 ・「濡れた蜘蛛の巣」
 ・「落葉の杯」
 ・「まだ日が高すぎる」
『酔いどれひとり街を行く』あとがき
『酔いどれ探偵』解説 淡路瑛一
『ハングオーバーTOKYO』あとがき
『二日酔い広場』解説 久米五郎 巻末エッセイ=香納諒一
解説=日下三蔵
第7巻 傑作集 2023年9月15日 大坪砂男「私刑(リンチ)
山下諭一「おれだけのサヨナラ」
多岐川恭「あたりや」
石原慎太郎「待伏せ」
稲見一良「凍土のなかから」
三好徹「天使の罠」
藤原審爾「新宿その血の渇き」
三浦浩「アイシス讃歌」
高城高「骨の聖母」
笹沢左保「無縁仏に明日をみた」
小泉喜美子「暗いクラブで逢おう」
阿佐田哲也「東一局五十二本場」
半村良「裏口の客」
片岡義男「時には星の下で眠る」
谷恒生「彼岸花狩り」
小鷹信光「春は殺人者」
日下三蔵「日本ハードボイルド史〔黎明期〕」
北上次郎「日本ハードボイルド史〔成長期〕」
杉江松恋「日本ハードボイルド史〔発展期〕」


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