コントD51 | |
1981年3月14日(第1期グランプリシリーズ) | |
2週勝ち抜き。 | |
コント。 | |
当時は3名(後に2名に)。 現在残っている2名は香川けんじとまさしの兄弟。 香川けんじ:本名香川賢治。1952年1月2日生。香川県出身。 香川まさし:本名香川昌之。1957年2月1日生。香川県出身 けんじは1970年に上京し、チャーリー石黒のバンドボーイを経て、朝丘雪路・津川雅彦夫妻の内弟子として役者修業をする。その後、1人目は北大路欣也の付き人、2人目は勝新太郎の弟子と組むが長続きせず。まさしが高校を卒業した1976年にコントD51を結成。残り一人は、現在サムライ日本の及川のび太。 | |
初期は空手着をきて、アクロバット系のコントをしていた。 けんけんの姿勢で伸ばしている足を曲げている足にくぐらせるというトレーニングを弟子にやらせて、二人ができないと「見本を見せる」といって器用にこなしていたが、曲げている足を入れ替えるというインチキがばれ、責められる。 | |
兄弟コンビでテキサスコンビと同じ事務所にいたが、現在は別の事務所に移っている。テレビ演芸時代のネタは普通のコントになっていて、高校球児の犯罪をかくまう警官というネタをやっていました。最後にユニフォームは拾った物だとの落ちがつく。 | |
パンダーマスクというプロレスコント。当のパンダーマスクは笹持って寝るだけ。それを延々と繰り返す、すじも何も無いコント。(『テレビ演芸』) | |
リーダーが演歌『王将』の名台詞「賭けた命を笑わば笑え」というと、メガネの人が「カカカカカ」と笑っていた。 | |
主なネタは、「甲子園物語」、「恐怖の爆弾処理班」、「きのどくなマラソン選手」、「草野球物語」などなど。演芸作家の元木すみおの作品。 | |
(『ザ・テレビ演芸』勝ち抜き) 1週目対戦相手不明。『お笑いスタ誕』でもかけた道場コントを空手着で熱演するも、審査員から空手着を含めルックスが小汚いといわれる。(いわゆる汚れ) 2週目対戦相手不明。国際プロレスの救世主パンダーマスクのコント。審査員(糸井重里)に今のプロレスを知らなすぎるといわれた。 | |
当時はギャグ・シンセサイザーなどに見られるマンガチックな新しい設定のコントが多く、設定だけ立てて後はアドリブで笑わす彼らはワリを食った感じでした。古いタイプのコントでしたが、メガネの人がボケ役とはっきりしていて笑えました。 | |
『テレビ演芸』でも3週勝ち抜いてチャンピョンに。初めの頃、評価は散々でした。特にパンダーマスクのコントは、糸井重里から、「今のプロレスをわかっていない」とさえ言われた。無制限勝ち抜きシリーズでは、だいぶ上がっています。 現在は二人で活動。寄席、営業などで活躍中。また、「半農半芸」方針ということで、スケジュールのあいたとき、郷里・香川で家業の農業で汗を流している。香川けんじは「ほーぷ劇団」にも参加。 現在はトム・プロダクション所属。ボーイズバラエティ協会協会員。社団法人落語芸術協会協会員。プロフィール等も載っています。 ブログコントD51の『笑わせてナンボ!』があります。 |
コント21世紀 | |
1983年1月15日(第3期グランプリシリーズ) | |
6週勝ち抜き、銀賞獲得。 第1回オープントーナメントサバイバルシリーズ1回戦負け。 第4回オープントーナメントサバイバルシリーズ準決勝進出。 第7回オープントーナメントサバイバルシリーズ1回戦負け。 | |
コント。 | |
(小さいほう)高瀬壮一:本名同じ。1950年1月16日生。静岡県出身。 (大きいほう)岡本勘太郎:本名岡本善陽。1955年12月24日生。広島県出身。 高瀬は1971年三波伸介一門へ弟子入り。岡本は1975年小野ヤスシに師事。1982年4月にコンビ結成。 | |
大スターミスタータニシ。インタビュー依頼の電話かと思ったら、蕎麦屋の出前でした。 | |
(5週目再挑戦合格 No.180 1983年10月1日放送) CM監督:高瀬 アクションスター:岡本 高瀬「おはようございます。これからコマーシャル撮りに入ります。あれ、先生は? 岡本先生は?」 岡本「おはよう」 岡本、サングラス姿で決めて登場。カンフーポーズを見せる。 高瀬「今日はですね、前回の健康食品のCMが非常に好評だったもので」 岡本「例のCMね」 高瀬「墓石持って、首の回りでぐるぐるやる」 岡本「あれはすごかったね。首がどうにかなっちゃうかと思ったよ」 高瀬「今日はですね、覚醒剤防止のコマーシャルです」 岡本「覚醒剤?」 高瀬「覚醒剤止めますか、人間止めますか、のパート2です」 岡本「続編な」 高瀬「はい、3カット撮らせもらいます」 岡本「3つ!」 高瀬「ちょっと時間がございませんので、さっさと本番行かせてもらいます。サングラスと帽子を取ってください」 岡本「ちょっと、それではみんなに私の魅力が伝わらない」 高瀬「CMしたくないのならどうでもいいですけれどね」 岡本、サングラスと帽子を取る。 岡本「おはよう!」 高瀬「先生、最初のカットでございますが、先生が覚醒剤を打っているところからお願いします」 岡本「私がか」 高瀬「はい、これで(と大きな注射器を持ってくる)」 岡本「お、大きいね」 高瀬「はい、家畜用です(岡本、ずっこける)」 岡本「ああっ、カメラ映りがいいやつを選んだのね」 高瀬「そういうことです」 岡本「カメラはあれね」 高瀬「よーい、スタート」 岡本、体を振りながら注射を打つ。 高瀬「先生、そうは打たないと思います。もっと自然に」 岡本「自然にね」 高瀬「よーいスタート」 岡本、注射器を腕に当てる。 高瀬「はい、OK!」 岡本、アッという間に終わったのできょとんとする。 高瀬「はい、有り難うございます。次は、覚醒剤を止めますか、人間を止めますか、ということで。人間を止めてしまい、身も心もボロボロになっている」 と高瀬、ボロボロの服を持ってくる。 高瀬「ボロボロなったということでこれを着てください。あらやだ、とってもお似合い!」 岡本「やだじゃないよ。ファンの子のイメージというものがあるんだよ」 高瀬「これは先生の新しい一面を醸し出したいと思って……」 岡本「いいこというじゃない。どうするの」 高瀬「台詞はですね、人間を止めちゃったものですから、早く人間に戻りたい」 岡本「じゃあ俺は何をすればいいの」 高瀬「人間に戻りたいの部分は先生流に」 岡本「アクションを入れていい?」 高瀬「はい、どうぞ。よーい、スタート!」 岡本「(変な振りをしながら)あー、早く人間に戻りたい」 高瀬「OK、OK」 岡本「あれがさっきの短いやつに繋がるのかね」 高瀬「なりますよ。今の人間離れしたところがよかった」 岡本「人間離れ! おい、人をバカにしているのかよ」 高瀬「はい」 岡本「(服を脱いで)帰る!」 高瀬「いやー、うちの女房が先生のファンでして」 岡本「そういったファンはすんでいる」 高瀬「うちの女の子のも大ファンでして」 岡本「いくつ?」 高瀬「19」 岡本「ギャルにファンがいるなんて」 高瀬「サイズはですね、バスト90」 岡本「90!」 高瀬「ウェスト20」 岡本「20!って、カクテルグラスじゃないんだから」 高瀬「それだけ女子大生にファンがいるということで」 岡本「じゃあ、次、3つ目だな」 高瀬「健康のイメージということで、先生のジャンプ力を」 岡本「クスリを止めて、健康になったというイメージか」 高瀬「先生、ジャンプは」 岡本「ジャンプは得意だよ。高校時代は走り高跳びをやっていた」 高瀬「ハイジャンパー!」 岡本「ハイジャンパー!」 高瀬、折り畳みのパイプ椅子を持ち出してきて、折り畳まれたままセットする。 高瀬「これを飛んでください」 岡本「これを飛ぶの。カメラあっちね」 高瀬「よーい、スタート!」 岡本、女の子跳びをする。 高瀬「先生、すみません。これはちょっと止めていただきたい。普通にジャンプしてください。よーい、スタート!」 岡本、ジャンプをする。 高瀬「先生、すみません。台詞を入れましょう」 岡本「台詞な」 高瀬「あー、健康っていいな。はい、スタート」 岡本「(ジャンプしながら)あー、あー」 高瀬「先生!」 岡本「あーあーあー。ちょっと待って、まつげが邪魔で」 高瀬「あーあー」 岡本「あー、何だったけ」 高瀬「あー、健康っていいな」 岡本「ど忘れ、ど忘れ」 高瀬「よーい、スタート」 岡本「(ジャンプした後)あー、健康っていいな」 高瀬「はい、OK。よかったー」 岡本「よかったー」 高瀬「(帰ろうとする岡本へ向かって)はい、本番があります!(岡本こける)」 岡本「おい、今のは本番じゃないの。フィルム回してって」 高瀬「いやーすみません。撮っていなかったんです」 岡本「リハーサルならリハーサルって言ってよ」 高瀬「(遠くへ向かって)安田、しっかりしろよ!」 岡本「お前がしっかりしろよ」 高瀬「よーい、スタート」 岡本「(飛ぼうとするが疲れたため)あーあ」 高瀬「やけにならないでください。こうしましょう。台詞を増やします。あー健康っていいな、覚醒剤を止めてよかったって」 岡本「あーあ」 高瀬「疲れたのですか」 岡本「見りゃわかるだろ。疲れるに決まっているだろ」 高瀬「そうですね。椅子の幅が広いんだ」 岡本「いいこと言うね」 高瀬「こうしましょ。椅子を横にします(かえって飛ぶ幅が広がる)。よーいスタート」 ところが岡本、飛ぼうとしてなかなか飛べない。 高瀬「先生、どうしたんですか。私がちょっとやってみましょうか」 高瀬、軽快にジャンプを数回した後に、 高瀬「あー、健康っていいな」 高瀬、大きく息をつきながら 高瀬「先生、やってみると疲れますね」 岡本「そうだろ」 高瀬「じゃあ、こうしましょ。椅子を立ててみます(パイプ椅子を座る形にセットする)」 岡本「できるわけないだろ!」 高瀬「よーいスタート!」 岡本、何回か飛ぼうとしては躊躇する。そして意を決して飛ぶが、パイプ椅子の背もたれに足をぶち当て、思い切り転ぶ。 岡本「痛い痛い痛い痛い。薬、薬、薬!(注射を打つ真似をして)あー、覚醒剤っていいな」 高瀬「いいかげんにしろ」 | |
(6週目合格 No.181 1983年10月8日放送) フランス大使も訪れるという超高級フランス料理店に入ってきたのは、土方の勘太郎。マネージャー(壮一)は追い出そうとするが、今日は誕生日だからとかいって、結局居座る。しかし、メニューを見てもわからず、とんちんかんなやり取りを繰り返す。 先週よりうまくなったと評価されるが、置いてあったテーブルもコショウとかも何も使わないのは勿体ない、と言われた。迷惑をかける方は、もっと可愛らしさがほしいと言われるも、合格。 | |
(7週目不合格 No.182 1983年10月15日放送) 親子が大道芸を披露している。 まずは刀で相手の鉢巻き切り。当然、切ったふりをした瞬間、相手が鉢巻きを自分で取る。 続いて二人で向かい合って剣を振って「山形」切り。山の形をして切るだけ。続いて「秋田」切り。飽きたと言って剣を放り投げる。 大根切り。はちまきで大根を切ると言うが、鉢巻きを振りかざした瞬間、大根が切れてしまう。見ていた客は呆れて帰ってしまう。 「日本一の大道芸」という名前は古い。英語にしないと。「ジャパニーズ ナンバーワン メインストリートショー」とか。 呆れて息子は辞めようとするが、父はキャンドルショーを見せるという。気合で消すと言いながら、息を吹きかけて消す。 辞めようとする息子に、眼が見えない、耳が聞こえない、鼻が利かない、などとうそをつくが、全てばれる。 辞めて何をするんだと聞かれた息子は、包丁を持って料理人になるという。 先ほど使った大根を切るネタをいくつか繰りひろげ、最後はあの人の子、などといいながら、実はやはり母親の息子だったというオチ。 「飽きた」の部分は面白かったが、そこからだんだん面白くなくなった。コントに人情劇を入れると、笑うよりもどうなるだろうという方が強くなり、笑えない。などと言われて不合格。 | |
(オープントーナメントサバイバルシリーズ) 市役所へ強盗に来た岡本。ところが職員の高瀬に、「順番だからあっちに並んで」といわれる。ナイフを見せて脅そうとする岡本だが、ことごとく高瀬にすかされる。 | |
「これ、最初の頃だったら2週で落ちてたよな」と思ってみていた。あまり、面白くなかった。 | |
古いドタバタコントというイメージしかなかったですね。年齢のわりに落ち着きがなかったというか、無駄な動きが多いというか。特にお笑いスタ誕の若い客層にはあまり受けていなかった。 | |
『おしん』のテロップにコント21世紀の文字が。一応本人らしいけど、顔が見えなかったので。電信柱の工事してる人で、セリフは「ああー」とかそんなレベルでした。 | |
番組終了後(1988年ごろ?)、ホームランと改名。コントから漫才に転向。高瀬はたにし、岡本は勘太郎と名乗る。寄席などでの活動の他に、ラジオのレポーターや、演歌歌手の新宿コマ劇場での公演等で活躍している。2006年、落語協会に入会。 株式会社 トービック所属。漫才協会協会員。 | |
勘太郎は2021年9月18日、心不全のため死亡。65歳没。落語協会の舞台に立ったのは、2020年6月28日、東京・上野の鈴本演芸場の配信寄席が最後だった。体調を崩し、入院中だった。 たにしはホームランたにしの名前で漫談家として活動。 |
コントパロル | |
1983年4月23日(第3期グランプリシリーズ) | |
6週勝ち抜き、銀賞獲得。 サバイバルシリーズ2回戦進出。 第1回オープントーナメントサバイバルシリーズ第4位 第2回オープントーナメントサバイバルシリーズ2回戦進出。 第3回オープントーナメントサバイバルシリーズ準決勝進出。 第4回オープントーナメントサバイバルシリーズ第3位。 | |
コントトリオ。 | |
益田ぼんじ、ロッキー、カネマサ(一番背が高い人)のトリオ。ストリップ劇場出身。1982年結成。 益田ぼんじ:1954年生まれ(早生まれ)。本名、益田カツヨシ(漢字は不明)。1975年、鳳啓介と京唄子が主愛する唄啓劇団に入団。1976年以降、東京でコント笑企業、コント一番星、スリーピースなどのグループを結成。 ロッキー:一番年上で益田ぼんじの2歳上。。眼鏡をかけている。ツッコミ役。 カネマサ:一番背が高い人。3人で一番若い。 | |
(1週目合格 No.157 1983年4月23日放送) 恐喝するチンピラ(カネマサ)とされている学生(ロッキー)が登場。 チンピラ「金を出せ」 学生「金なら持っていません。金(きん)なら二つ持っています」 チンピラ「お前が女になってどうする。四つもぶら下げたってしんどいだけだ」 そこへ父親(益田)登場。 父親「お前の友達か?」 学生「そんなじゃないよ。恐喝だよ」 父親「今日勝とうが、明日勝とうが、私の知ったことじゃない」 こけるチンピラ。 チンピラ「お前でいいから、金を出せ」 父親「金なんか持っていない。金なら二つ持っている」 学生「それは僕が言ったよ」 父親「親子だねえ」 こけるチンピラ。 父親「どうしてもやるというのかね」 チンピラ「お前がやろうっていうのか?」 チンピラ、懐からナイフを取り出す。 学生「父さん」 父親「まかせておけ」 父親、ナイフを持つチンピラの前に出たり後ろに入ったり。そのうちナイフを持つチンピラの手を持って、ゆっくりと学生の方に付きだし、 父親「あとはお前に任せた」 舞台を去ろうとする父親に向かって 学生「父さん」 チンピラ「逃げるんじゃねぇ。ふざけたマネしやがって」 父親「だってこわいもん」 チンピラ「親子ってのは、世の中のどこかでつながっているんじゃないか。お前みたいなオヤジがいるから、オレみたいなチンピラが出来上がるんだ」 父親「私をバカにするのか。バカヤロー。オレだって、立派な窓際族だ!」 こける二人。 チンピラ「じゃあオヤジ、お前が出せ」 父親「金は持っていない。金は持ち歩かない主義だ」 チンピラ「金目のものでいいから、早く出せ」 父親「これが一番金目のものだ」 チンピラ「ハイライト? こんな吸いかけの煙草がお前の金目のものか?」 父親「仕方あるまい。うちは貧乏なんだ」 学生「父さん。僕の家、貧乏だったの?」 父親「そうだ。今までお前に黙っていたが、うちの家はび・ん・ぼ・うなんだ」 学生「父さん!」 父親「息子!」 抱き合って泣く二人。 正直言って今一つのネタ。受かったのもギリギリという印象。 | |
(2週目合格 No.158 1983年4月30日放送) 部長:益田 先輩:ロッキー 新入部員の後輩:カネマサ 柔道着を着た先輩が登場。 先輩「いよいよインターハイが3日後に迫ってきた。今年こそわが高校は絶対優勝しなければいけない。それには心身を鍛え、心を磨くこと」 学生服姿の新入部員が登場。 後輩「おはようございます」 先輩「なんだ、君は。新入部員のくせになぜ先輩の私より遅れて来るんだ」 後輩「押忍。すみません」 先輩「そういう言葉遣いをしちゃいかんと言っただろう。そんなことで激しい試練に打ち勝てると思っているのか。座りなさい。それでは、お稽古に入ります」 後輩「実は先輩、お話があるんです」 先輩「おお、なんだ、言ってみなさい」 後輩「クラブを辞めさせてください」 先輩「お前はまだクラブに入って3日しか経っていないじゃないか」 後輩「辞めたいんです」 先輩「まあ、待ちなさい。私の独断では決められない。部長に決めていただこう。部長、部長、ブチョー!」 柔道着姿の部長、登場。 部長「何だ!」 先輩「実は彼、退部したいというんですよ」 部長「何、理由は?」 先輩「遊ぶ時間がほしいのか」 後輩「いいえ」 先輩「掃除や洗濯がいやになったのか」 後輩「いいえ」 部長「姑にいじめられたのか」(全員ずっこける) 先輩「何の話をしているんですか」 後輩「そんなんじゃないんです」 部長「そうか、我が部の練習についていけないんだな」 先輩「私もそう思います」 後輩「練習だったら、柔道の練習をやってください」 部長「何、たくさんの新入部員が入ってくるけれど、お前のようなことを言ってきたのは初めてだ。この姿を見て、茶道部だというのがわからなかったか」 後輩「誰だってわかりませんよ」 部長「きみは着ているものを見て人を判断するのか」 先輩「根性が腐っていますねえ」 部長「いいか、茶道部はまだできて間が無い。だから柔道部のおさがりをいただいて、稽古に励むしか方法がない」 部長「よろしい。この分厚い柔道着を着ていると、熱いお湯がかかってもやけどをしにくいという利点がある。私たちが騙したんじゃないという証には、茶道部らしい、古式豊かな曲が流れていただろう」 後輩「何の曲ですか」 部長「佐渡おけさだ」 先輩「部長、今のギャグに関しては、私もツッコミのしようがありません」 後輩「とにかく、僕は柔道部に入ります」 部長「いやあのな、柔道、柔道というけれど、15℃で沸かしたお湯で飲むお茶は格別だぞ」 先輩「意味が違いますよ」 部長「いいか、お茶を飲んだ後のプリンの味は格別だぞ」 先輩「部長、部長、お茶を飲んだ後に食べるのは和菓子です」 部長「プリンだろう」 先輩「和菓子です」 部長「プリンだ。茶、プリン」 先輩「部長、ここは私にお任せください。殿村、いったい柔道のどこがいいんだ?」 後輩「はい、柔よく剛を制すところです」 先輩「(首をひねりながら)ダメです、彼に説明してもわかってもらえません。私たちだけでお稽古に入りましょう」 部長「待て待て、今は一人でも部員が減るのは問題だ。3日後にはインターハイがある」 後輩「茶道にインターハイがあるんですか?」 部長「ある。国立競技場だ。受付で茶を出す」 後輩「何の関係もないじゃないですか」 先輩「部長、あんなことを言わせておいていいんですか」 部長「君、君は着てるか着て……(詰まってしまう)」 先輩「部長、部長」 部長、誤魔化すかのように佐渡おけさを踊り出す。 部長「いいか、わが茶道部は去年、惜しくもお茶の水高校に負けた」 先輩「それもたった1本差だ」 後輩「なんですか、1本って」 部長「茶柱をたてた数だ」 後輩「もっと男らしいことができないんですか」 部長「そんなことを言っていると、利休先生が泣くぞ」 後輩「誰ですか、利休って」 部長「3日もいるのに、利休先生も知らないのか。一休さんのお父さんだ」 先輩「違いますよ、我々茶道の大先生ですよ」 部長「先生?」 先輩「先生です」 部長「先生。ティーチャー、tea 茶。そこから茶道の道は開けたんだ」 先輩「全然違いますよ。何を言っているんですか。殿村、いろいろ言ったがな、全部お前のためを思っていっているんだ。もう少し心を開け」 後輩「嫌です、失礼します」 部長「待て、どうしても行くというのなら、我々二人を倒してから行きなさい」 後輩「冗談じゃないですよ。柔道と茶道が戦ったら、柔道が勝つに決まっているじゃないですか」 部長「そうかなぁ?」 後輩「当たり前ですよ」 先輩「部長、ここは私にお任せください。殿村、遠慮はいらんぞ、掛かってきなさい」 後輩「行きますよ」 部長「始め!」 先輩、手で四角い枠を作ってくぐり、すくっと立ちあがる。 後輩「なんですか、それは」 先輩「茶室に入ったところだ」 呆れた後輩、先輩に襲いかかり、先輩がかわしたところで一回転。互いに正座になる。 先輩「結構なお点前でした」 後輩「そちらこそ」 先輩「もう一杯いかがですか」 後輩「もう結構でございます」 部長「お前の負けだ! 先に結構と言った方が負けだ!」 部長「どうだ、茶道の礼儀作法を極めるんだ」 後輩「冗談じゃないですよ。先輩は座ったじゃないですか、立ってやらせてください、立って」 後輩、部長の襟元を掴みあげる。 部長「なんだ、この手は」 部長、後輩の手を掴みあげ、ひねりとばす。 部長「ははは、私たちは日ごろから、右手のスナップを鍛えているからな」 と、二人で茶せんを回す真似をする。 掴み掛る後輩、止めようとする先輩。先輩と後輩が手四つの体制になる。部長、先輩の柔道着を脱がし、手四つの状態の後輩に着せ替える(それなりの技だと思うが、ほとんど受けなかった)。 部長「これでキミも立派な茶道部だ」 後輩「どこが立派な茶道部ですか。裏返しじゃないですか」 部長「裏千家だ」 先輩「ちょっと、ちょっと、これじゃ私、裸じゃないですか。おい、殿村、早く返しなさいよ」 部長、自分の柔道着の帯を取り、先輩にたたきつける。 先輩「ちょっと、ちょっと、先輩。何をするんですか」 部長「私は、サドだ」 先輩「ちょっと待ってくださいよ。本当に茶道をする気あるんですか?」 部長「さあ、どうかな(茶道かな)」 二人「いい加減にしろ」 一週目より笑いも多く、審査員の評判も良かった。 元々はギャグ・メッセンジャーズのネタだったらしい。ブッチャーブラザーズが後に引き継いでいる。 | |
(3週目合格 No.159 1983年5月7日放送) 甲子園を目指す高校生(カネマサ)がユニホーム姿で練習をしている。 そこに先生(益田)が登場。 野球部員「先生、甲子園に行きましょう!」 先生「ダメだ」 部員「なぜですか?」 先生「お金がかかる」 部員「先生。純粋な僕の気持ちをわかってくれないんですか?」 そこへ学生服姿の高校生(ロッキー)が登場。 学生「先生。僕は立派な商業高校生を目指します」 先生「おお、それでこそ理想の商業高校生だ」 部員「お前、裏切ったな」 学生「……」 部員「お前、いっしょに甲子園行こうと約束したじゃないか」 学生「僕には、僕には出来ない」 部員「いっしょに汗を流したじゃないか」 学生「僕には、これがあるんだ」 先生「おお、算盤。それでこそ商業高校生だ」 部員「このバットでいっしょに素振りをしたじゃないか」 先生「バットもいいけれど、算盤玉をはじくのもいいぞ」 部員「算盤玉ばかりはじいていたって、飽きないんですか?」 先生「飽きない……商い」 部員「どうして甲子園に行くのを邪魔するんですか」 先生「それは、高いからだ」 部員「高い? そんなことで僕たちの青春を奪うんですか?」 先生「いいか、よく見てみろ。交通費+経費+先生の飲み代……」 部員「なんですか、先生の飲み代って」 先生「おい、いくらになった」 学生「先生、このようになりました」 部員「おおー」 先生「凄い数字だ。これだったら算盤が200本は買える」 部員「算盤、算盤って、算盤ばかり買って何になるんですか」 先生「じゃあ、甲子園はどうだ。甲子園の土を持って帰ったって一文の得にもならない。野球やめますか、人間やめますか」 部員「なんですか、いったい」 先生「それに算盤は武器にもなる。どうだ、頭にがり、がり、(頭を殴る)」 部員「算盤、算盤って、古いんですよ。僕にはこれがある。 二人「おおー、電子計算機」 部員「じゃあ、勝負しませんか」 先生「よしわかった。じゃあ二人で勝負しよう」 先生「願いましては1円也、2円也、……(省略)10円では」 学生「はい、55円です」 先生「算盤の勝ちだな」 部員「足し算じゃなく、掛け算で勝負してください」 先生「よし、わかった。9×9は」 学生「はい、81です」 先生「算盤の勝ちのようだな 部員「そんな簡単のじゃなく、もっと難しい問題を出してください」 先生「では、ルート325×325は?」 学生「えーと、えーと」 先生「ほら、そこの桁をそっちに持っていって」 部員「はい、○○です」 学生「負けた……」 部員「どうです。電卓の優秀さがわかりましたか」 先生「まだまだ甘い。電卓には最大の欠点がある」 二人「電池がなかったらただの板」 部員「ああああ」(泣き崩れる) 先生「泣くことはないじゃないか。これに青春をかけろ。さあ、算盤で素振りだ」 二人「できるわけないだろ」 先週とは全然違って面白かった、と絶賛。 | |
(4週目合格 No.160 1983年5月14日放送) 産婦人科ロッキーの処に学生服姿のカネマサが駆け込んでくる。そして追いかける刑事の益田。 「抵抗するな。抵抗すると撃つぞ」 「び、病院でやめてください」 「もうやめようよ、父さん」 ずっこける医者。 そして、息子の恋人が妊娠したので、どうにかしてくれと相談する益田。 | |
(5周目不合格 No.161 1983年5月21日放送) (第1回オープントーナメントサバイバルシリーズ決勝 79点4位 No.206 1984年4月14日放送) 益田:フィンガーアクション ロッキー:北小路雄一郎 カネマサ:チャッキリ銀二 影のボスから来るようにと指示された、山手線担当チャッキリ銀二と目蒲線担当北小路雄一郎。そこへ指先の魔術師と言われた黒のダークスーツで決めた影のボス、フィンガーアクションが登場。担当ははとバスと聞いてずっこけ、二人は帰ろうとするが、持っている煙草の一本だけがさかさまになっている、靴下をスルなどの実力を見せつけられる。しかしボスから3人で組もうと持ちかけられ、最初2人は断る。しかし、今のスリは世間の片隅の追いやられている、世間をあっと言わせよう、新聞紙上を騒がせようと説得され、組むことを決意。電車の中でスリを始めるが、せっかく盗んでも新聞に載るのは「落とす」「置き忘れる」などと書かれる始末。 | |
(5週目再挑戦合格 No.175 1983年8月27日放送) (サバイバルシリーズ1回戦 89点〇 No.189 1983年12月3日放送) (五周年記念特別企画 傑作・名作特集パート2 No.258 1985年4月20日放送) (所々を変えながら何度も披露した代表作刑事コント) 益田:警部 ロッキー:犯人 カネマサ:警官 パトカーのサイレン。舞台にはドラム缶が一つ。拳銃をもった犯人が登場。 犯人「ちくしょー。殺る気なんかなかったんだよ。あっ、警官だ」 警官「北村。おとなしく出てこい」 犯人「ちくしょー。捕まるもんか」 警官「これ以上罪を重ねるのはやめろ」 犯人「うるせー」 ここで「太陽にほえろ」のテーマソングとともに、トレンチコート姿の警部登場。 警官「益田警部。ご苦労様です」 警部「うむ。犯人はどうしている」 警官「はい、追いつめまして、いま、あそこに隠れています」 警部「どれどれ」 とのぞき込む。犯人も警部の顔を見て驚く。思わず抱き合う二人。 警部「北村」 犯人「益田」 警部「懐かしいなあ」 犯人「小学校以来だなあ」 警部「お前、今何をやっているんだ」 犯人「おれ、犯人。お前は?」 警部「おれ、警部」 慌てて別れる二人。犯人はドラム缶の陰に隠れる。 警官「何やってるんですか」 警部「北村。お上にも情というものはある。おとなしく出てこい」 犯人「うるせー。捕まるものか」 いきなり客席に降り、お客の一人に銃を向ける。 犯人「ちょっとでも近寄って見ろ。こいつの命はないぞ」 警官「なんて卑怯な。人質を取るとは」 警部「北村。そんな脅しは利かない」 犯人「なぜだ」 警部「その人質は怖がっていない」 犯人「ちくしょー。おまえも少しは役に参加しろ」 と客に毒づきながら舞台に戻る。 警部「北村。ニュースを見て、おまえの家族が駆けつけてきたぞ」 警官「警部、どこにいるんですか。家族なんて」 警部「(ひそひそ声で)お前がやるんだよ、おまえが」 犯人「なにー、父ちゃんや母ちゃんが来たのか」 警官「○○ー。父ちゃんは悲しいぞ。早く出てきてくれ」 犯人「ああ、父ちゃんだ。間違いない。懐かしいなあ」 警部「うまいぞ。もっとやるんだ」 警官「(裏声で)○○ー。母ちゃんですよ。早く出てきてくれ」 犯人「ああ、母ちゃんだ。懐かしいなあ。兄さんや姉さん、犬のポチはどうしているかな」 警部「急いでまねをするんだよ」 警官「(男声で)○○ー。(女声で)○○ー。(犬のまねで)ワン、ワン」 犯人「ああ、懐かしいなあ。そういえば、タマは元気かな。タマー」 警部「ほら、タマだよ、タマ」 警官「ニャーン」 犯人「妹だよ」 こける警部と警官。 警部「なんで妹にタマって名前が付いているんだよ」 犯人「うるさい。ああ、おれもこんなところで終わるのか。もっと有名になりたかったな」 警部「そんなことはない。お前は有名になっている」 犯人「どういうことだ」 警部「今、この状況はテレビ中継されている」 警官「本当ですか?」 警部「(小声でこづく)あるわけないだろ。いいから黙っていろ。北村ー。この中継を見て、有名人が駆けつけているんだ」 犯人「本当か? 誰が来ているんだ」 警部「郷ひろみが来ているぞ」 犯人「郷ひろみが」 警部「(「哀愁のカサブランカ」のまねで。ただしあまり似ていない)抱きしめ~ると~、いつも~君は~。北村君。もういいから出てきなさい 犯人「すげえ。郷ひろみが俺のために来てくれたんだ。おい、他にどんな有名人が来ているんだ」 警部「森進一がお前のために来てくれたぞ。(いきなり真似る。これもあまり似ていない)おふくろさんよ~。おふくろさんよ~。こんばんは、森進一です」 犯人「本物の森進一だよ。おい、他に誰が来ているんだ」 警部「○○が来てくれたぞ。(いきなり真似る。当然似ていない)~」 犯人、ドラム缶から出てきて刑事をこづく。 犯人「いつまでやってんだ。俺はお前のものまねショーを見に来たんじゃない。ちくしょー、田舎ものの俺を馬鹿にしやがって。てめえら、殺してやる」 犯人、拳銃を警部と警官に向ける。逃げ腰になる警官。警部、立ち上がりながら 警部「お前にはその拳銃は撃てない。さっき抱きあったとき、おれは拳銃の弾をすり取ったんだ。それがこの弾だ」 とポケットから拳銃の弾を取り出す。 犯人「ちくしょー。なんて卑怯なやつだ。ちきしょー」 と拳銃を撃つ。銃声とともに警部が腹を押さえてよろめく。 犯人「おい、弾が出たじゃねえか。すり取ったんじゃなかったのか」 警部「(途切れ途切れに)まさか、本当に撃つとは思わなかった」 警官「警部、しっかりして下さい」 犯人「おい、死ぬな」 警部「(途切れ途切れに)死ぬ前に一つお願いがある」 二人「何だ」 警部「ものまねをもう一つ、聞いてくれないか」 二人「いい加減にしろ」 パロルの刑事ネタはいまでもブッチャーブラザーズが受け継いでやっています。 | |
(6週目合格 No.176 1983年9月3日放送) (第1回オープントーナメントサバイバルシリーズ2回戦 82点〇 No.203 1984年3月24日放送) 学生服を着たカネマサと益田。実は親子。背の高い息子は普通科、父の益田は定時制に通っている。親子と周囲にばれたくない息子は、絶対親子だといわないでよと念を押す。そこへ声をかけてきたのは、同級生のロッキー。息子の方と一緒に帰ろうとしたが、益田がとちって「父」「息子」などと口に出してしまい、その度に誤魔化す。最後にはばれてしまうが、ロッキーが「尊敬するなあ」と言って、一件落着。 6週目の評:「大爆笑は無かったけれど、ニコニコしてみることができたとは思うが、セリフが多くて、動きが少なかった」「状況がリアルすぎて、笑えない部分もあった」との評があり、ギリギリ合格。本人たちも驚いていた(私もはっきり言って落ちたと思った)。 | |
(7週目不合格 No.177 1983年9月10日放送) 「ホワットアフィーリング」にのって、益田が登場。社交ダンスを踊るが、この社交ダンススクール、生徒がどんどん減っていっているので悩んでいる。そこへコーチのロッキーが登場し、社交ダンスは古い、生徒が減っていることと嘆く。しかし、ロッキーは、新しい生徒を連れてきた、と呼んでくる。ミュージカルダンサーを目指しているという彼(カネマサ)は、ダンスを踊る。さらにブリッジをしながら益田を腹に載せて「ガッチャマン」を歌いだす。さらに腕立てをしながら益田を馬乗りにさせて「ガッチャマン」を歌うも、途中でつぶれる。最後は素晴らしい創作ダンスを踊る、と言って結局社交ダンスを踊りだして益田が叩かれておしまい。 笑いが少ない、ネタがスムーズに流れないなどといわれ、他の人がやらないことをやっていると言われたが、不合格。 | |
(第1回オープントーナメントサバイバルシリーズ準決勝 93点〇 No.205 1984年4月7日放送) (「兄弟仁義」が流れながら二人登場) 益田:ヤクザのアニキ ロッキー:ヤクザの弟分 カネマサ:学生 格好良いヤクザに憧れているが、実は銭がない貧乏ヤクザ2人組。学ランを来た学生を恐喝しようとするが、返り討ちに合い、両手がダメになる。弟分が箱を持ってきてアニキを座らせ、アニキのコートを着て二人羽織を始める。台詞と手の動きが合っていない。続けて煙草を吸い始めるが、なかなかうまくいかない。怒りだして弟分がドスを取り出して、学生の指を詰めさせようとするが、手を押さえようとしてアニキの指を詰めてしまう。最後に怒ったアニキが、「俺は高倉組のものだぞ」と怒りだしたが、学生は実は組長の息子だった。 | |
(第4回オープントーナメントサバイバルシリーズ決勝 87点3位 No.256 1985年4月6日放送) 益田:刑事 ロッキー:ヤクザ カネマサ:警官 ヤクザの事務所に刑事と警官が駆け込んでくる。何かと思ったら、刑事が拳銃を落としたから知らないかと聞きに来る。これで3回目だし、しかもそこら辺に売っていないから、ヤクザに売ってくれと頼む。金がないから情報を流すと言ったが、その情報はバーゲンセールの話。そこで刑事は取引として、この間手に入れた白い粉の袋を取り出す。そこでヤクザは拳銃を机の上に置き、サイコロで勝負して勝った方が手に入れようと言い出した。警官がさいころを振るが、警官がいかさまをして、更にサインを送るが、ヤクザも刑事と同じことしか言わないので勝負にならない。そこでカードで勝負。ヤクザ「エースの4カード」、刑事「エースの5カード」で刑事の勝ち。刑事と警官は拳銃を持って逃げ出す。呆気に取られるヤクザだったが、机の上に白い粉の袋が残っていたので大喜び。ところが確認しようと口に入れてみたら、なぜか粘り気が。そこへ刑事と警官が戻ってきた。ヤクザ「お前、これメリケン粉じゃないか」、刑事「お前、これモデルガンじゃないか」。警官「いい加減にしろ」。 | |
(オープントーナメントサバイバルシリーズ前夜祭) 益田が火のついた煙草を食べるネタを、ロッキーがガラスのコップをかじって食べるネタを披露。ストリップ劇場のネタっぽいと思いました。 | |
銀賞(ぶっちゃぁさんは銅賞って言ったけれど、5週目なので銀賞だと思う)を取り、パロルの3人とぶっちゃあが新宿で祝杯をあげているうちに、益田とロッキーが喧嘩になり、警察が来る羽目になったが、ぶっちゃあがお笑いスタ誕でって言ったら、警官の方もわかり、そのまま帰っていった。このとき、銀賞のトロフィーが壊れてしまった。カネマサ(一番背が高い人)が組み立て直したけれど部品が一個足らず、カネマサとぶっちゃあで次の日道路を探したら出てきたとのこと。(【ぶっちゃあTV第4回目】より) この時のトロフィー、益田さんはまだ持っているとのこと。(【ぶっちゃあTV】「お笑いスター誕生で鎬を削った若手芸人達が今ではジジイ芸人!まだまだ現役芸人続行中!」より) | |
(第1回オープントーナメントサバイバルシリーズの話) 決勝前日、事前のネタ見せで他の3組のネタが今一つで、赤尾PDからは一発OKでこれは優勝間違いなしだろうとなったコントパロル。「チャンスをつかんだ」などとスタッフに言われていい気分になったパロルの3人は、仲の良かったブッチャーブラザーズを誘い、夜の7時から飲み始めた。夜の10時ごろに「明日本番だから帰ろう」とリッキーが言ったら、「何で帰るんだ」と益田が言って、そのまま朝4時まで。当日、朝10時の入りに益田が遅刻し、スタッフは激怒。3人とも飲み疲れで、本番では金松(一番背が高い人)が科白をとちり(「山手線担当」→「山手線タンテイ~」)、益田が緊張してコントが進まず、ボロボロで結局最下位になった。結局優勝したのは、ネタ見せの時にダメ出しを食らっていたコントらぶこ~るだった(『東京スポーツ』 ブッチャーブラザーズ・リッキー「昭和・平成いろもの伝」、【ぶっちゃあTV第4回目】より) | |
稽古場に一番最初に現れるぐらいの稽古熱心と言われた。 | |
ネタの出来、不出来が激しいですね。ちょっとドタバタしすぎた面もありました。 初期の頃は、台本通りで余裕がない、息が合っていないとよく言われていましたが、練習を重ね、オープントーナメントサバイバルシリーズの頃は面白かったです。 | |
1983年 第4回今宮子供えびすマンザイ新人コンクール奨励賞 | |
パロルはスタ誕から遠ざかったのはほかの仕事も結構はいるようになってねたを作る時間なかったみたい? そのころはバナナパワーにでていたりパワーズやはらみつおさんたちとハパパとかいうユニットを作って活動していました。鳳啓介師匠や赤塚不二夫さんたちと劇団をつくって新宿コメディシアターで舞台にでていました。 | |
コントパロルは、あまり知られていませんが、番組終了前後に一度メンバーを変えています。テレビには出ませんでしたが、新メンバーだった森嶋さんは現在玉川カルテットのマネジャーです。 | |
1987年に解散。 益田ぼんじさんは以前は船橋若松劇場の司会でしたが、系列の郡山ミュージックに移ったみたいです。現在はそこの店長だそうです。(2001年頃) 現在は益田凡児名義でも芸人、俳優として活動。東京演芸協会協会員。2009年には元コントらぶこ~るの森はじめとM2を結成し、コントを披露している。 他の二人は不明。1人(多分ロッキー)は池袋で焼き肉店を営業しているようです。 |
コント百連発 | |
1980年7月26日(第1期グランプリシリーズ) | |
6週勝ち抜き、銀賞獲得。 | |
アクションコント。 | |
轟二郎:本名三浦康一。1954年8月19日生。静岡県出身。 水島びん:本名水島敏雄。1951年4月30日生。愛媛県出身。 轟二郎は殺陣師およびスタントマンとして芸能界に入る。『金曜10時!うわさのチャンネル!!』(日本テレビ)にレギュラー出演。『びっくり日本新記録』(読売テレビ)にはチャレンジボーイ三浦康一(本名)としてレギュラー出演し、人気を博す。 水島びんはレオナルド熊の弟子。兄弟弟子である城後光義(後のゆーとぴあのホープ)、ジミーこと市井信彦(鳳らん太の弟)とトリオを組んで、1974年に「コント・スリーピース」としてデビュー。『やじうま寄席』(日本テレビ)などでレギュラーを持っていた。城後がゴムを用いた芸を使用しだしたことに反発し、城後を追い出し、市井と「コント・ニューヨーカー」を結成するも、後に解散。ゆーとぴあ、マギー司郎、コント赤信号たちによる「田端グループ」の一員。 1979年に結成。『ドバドバ大爆弾』(東京12チャンネル)でアシスタントを務めていた。TVドラマ『翔んだカップル』(フジテレビ)に二人とも出演。特に主人公のライバル役である轟の「ボキ(僕)はね」は流行語となった。 | |
轟二郎さんのギャグで・・・ 両手を前で組んで 目を上に向けて 申し訳なさそうに 「アハハのハァ~~~!!」というギャグをしていた。 だが「たのきん全力投球」や「翔んだカップル」ではさんざんやってはいたが「お笑いスター誕生!!」でやっていたかはさだかではない。 でも間違いなく「轟二郎唯一のギャグだ!!」 | |
(1週目?合格 No.16 1980年7月26日放送) 靴を女優に見立てた監督と俳優のネタ。 轟「う~ん、君、とってもかわいいね~。年はいくつなんだい?(靴の裏を見て)24.5歳!」 水島「24.5なんて年があるか!」 (このあと靴の裏とキスさせられる) | |
(2週目?合格 No.18 1980年8月9日放送) 轟二郎が学生服を来て慌ててカーテンから登場するコント。 内容は覚えていません。 | |
すみません、正確なネタは思い出せないのですけど……(週についてももしかしたら違うかもしれません。) 3週目(銅賞 No.19 1980年8月16日放送)の時は「小説家志望の男(轟)」と「編集者(水島)」のコント。 編集者が小説家志望の男の原稿のつまらない文章をむしりとってむしりとった部分が丁度原稿用紙の目のと鼻と口に位置する所に穴が空いていて水島がそれを顔につけて「デストロイヤーだぞ」 4週目(No.20 1980年8月23日放送)が銭形平次?(水島)と鼠小僧?(轟)のコント。 5週目(銀賞 No.21 1980年8月30日放送)が「悪魔がとり憑いた男(轟)」「牧師(水島)」のコント。 牧師が「悪魔よ出て行け~」とか言いながら出席簿みたいな薄い板で男をボカボカ叩くと言うネタ。 7週目?(不合格 No.23 1980年9月13日放送)が消防士のコント。 大抵いつもツッコミ役の水島氏がボケ役の轟氏の頭をポカポカ叩くと言うコントでした。舞台狭しとアクションを繰り広げていたと思うのですけど詳細は覚えていません。(アゴ&キンゾーが出てこなければアクションコントの第一人者だったかもしれませんね) | |
コント百連発で思い出したのですけど当時所ジョージがやっていた『ドバドバ大爆弾』という番組でコント百連発がアシスタントをやっていました。百連発のコンビ解消後はアッパー8が引き続きやっていたと思います。あとお笑いスター誕生関連のメンバーが出ていた『爆笑ドットスタジオ』という番組もありそれにも轟氏がピンで出ていたと思います。 | |
百連発の当時審査員達の評価は轟氏の芸達者なのに比べて水島氏の動きが今1つと言われていました。それがアッパー8になって水島氏が芸達者でブッチー武者氏が今1つと言われるのですから世の中解らないものです(^^) | |
1981年?解散。 | |
水島びんは1982年にアッパー8としてお笑いスタ誕再出場。その後はそちらを参照。 | |
轟二郎はタレント、俳優として活動。脳梗塞などを患ったのちは地元の静岡に戻り、ローカル放送等に出演していた。2017年には映画『トリガール』に出演。 | |
轟二郎は2020年8月2日、大腸がんで死亡。65歳没。1年半前から闘病生活を送っていた。 |
コント山口君と竹田君 | |
1984年8月18日(第3回オープントーナメントサバイバルシリーズ) | |
第3回オープントーナメントサバイバルシリーズで前人未踏のl00点満点を2週連統で獲得して初出場優勝。 | |
コント。竹田君の汗をかいての熱演コントでおなじみ。 | |
山口弘和:本名同じ。1956年11月23日生。埼玉県出身。 竹田高利:本名同じ。1957年1月22日生。東京都出身。 山口は1977年に、竹田は1983年に新宿ミュージック劇場(ストリップ劇場のコント)に入り、コント修行を始める。山口はかつてぼん&正月の正月(三代目正月の伊藤忠)とMr.ポテトというコンビを1980年に結成していたが、翌年にあっさり解散。再び新宿ミュージック劇場に戻る。当時新宿ミュージック劇場には5~6人いたが、最後に残ったのはこの二人でそのままコンビ結成。 たけしの本にコント山竹君の山口君の修行時代のエピソードがあって、朝7時からポール牧の付き人兼運転手。終わってからポールさんのスナックで働き朝の5時に終わる。これを三年間休み無しで続けて、さすがに三年目「もう、体がもたないので辞めます」といったらポールさんが「この、恩知らず!」というのを覚えています。 | |
(第3回オープントーナメントサバイバルシリーズ1回戦〇 日付、点数不明) 竹田「竹田高利、27歳。会社員。私にとって今日は何か、すごくいいことがありそうな気がします」 山口「竹田君!」 竹田「あっ、専務」 山口「今日は君に頼みたいことがある。これから私が君に話すことは、誰にも内緒だ」 竹田、周囲を見渡す。山口もつられて見渡す。 竹田「あっ」 山口「誰かいるのか」 竹田「誰もいません」 山口「紛らわしい芝居をするな」 竹田「すみません」 山口「実はわしの娘がな、君と付き合いたいと言っている」 竹田「専務のお嬢様が!(絶叫)」 山口「大きい! 顔が」 山口「そこでだな、私の知っているレストランをリザーブしたから、そこで娘と話し合ったらいい」 竹田「よろしいですか」 山口「構わん」 竹田「有難うございます。ところで専務、お嬢様はこっちの方はどうですか(と、お猪口を上げる仕草)」 山口「酒か?」 竹田「はい」 山口「酒は強いよ。女子大でコンパにいっぱい出て、今では昼間っから手が震えている。もう本格的だ」 竹田「僕も強いんですよ」 山口「君も強いのか。それだったら食事の後、どこかでゆっくり飲んで、楽しく語りあえばいい」 竹田「それだったら食事をして、ゆっくり飲んで、酔わせて、そしてホテルに行って、ん~~~、あうぅ! あうぅ! あうぅ!」 冷ややかな目で見つめる山口。 山口「食事なんて許さん」 といって、立ち去ろうとする。慌てて引き止める竹田。 竹田「お気に障ることをやりましたでしょうか」 山口「やり過ぎたね、君。なんだ、酔わせて、ホテルで、(二人で)ん~~~、何をするんだ」(と、竹田をどつく) 山口「私の娘を何と考えているんだ。帰りたまえ」 竹田「(土下座しながら)申し訳ございません」 山口「こんな話を持ってきた私がばかだった」 竹田「お願いします」 山口「帰りたまえ」 竹田「真面目に付き合います(と手を高速ですり合わせる)」 山口「許さん」 竹田「お願いします、あちぃ」(と両手を耳で冷やす) 山口「とにかくね。私の娘と付き合いたいのなら、真面目に付き合ってもらわないと困るよ」 竹田「わかりました」 山口「それからね、うちの娘にも一つ問題があるんだ」 竹田「問題? 専務、愛さえあれば、問題の一つや二つ、解決しますよ」 山口「本気で言っているんだね。いやあ、それを聞いて私も安心したよ。まあ、大した問題じゃないんだが、うちの娘には亭主がいるんだよ。今の亭主を別れさせて、君が結婚すればいいんだよ、簡単なことだ」 竹田「専務、この話はなかったということにしてもらえないでしょうか」 山口「君、それはないだろう。たった今、君は受けると言ったばかりじゃないか」 竹田「いや、よく考えたら、お嬢様は私には勿体ないと思います」 山口「そうか、どうしてもだめか」 竹田「申し訳ございません」 山口「そうか。私も来年になったら、いよいよ社長だ。そうなったら君のことも面倒を見ようと思ったけれど、本人が駄目だというのなら仕方がないね」 竹田「えっ」 山口「いやあ、まあ、そのう、なんちゅうかね(と田中角栄のものまね)。どうせ古典的なものまねしかできないわ」と立ち去ろうとするところを竹田が慌てて引き止める。 竹田「専務、専務。亭主がなんですか(と、腰を振りながら)男の魅力で、亭主から奪ってみせます」 山口「竹田君、君はなぜそうして物事を下半身でしか考えられないのかね。情けない男だね。こいつだったら任せられるという説得力がないのかね。なんだ、これは」 竹田「専務! (ボクシングのポーズで)力ずく!」 山口「いいね」 竹田、パンチの振りを続け、身体がぶれまくる。 山口「よし、わかった」 竹田「専務、亭主というのはどこに勤めているんですか」 山口「ヤクザだ」 竹田、思わず倒れる。山口が起こすも、竹田が逃げようとするので引き止める。 山口「ヤクザといっても、普通のヤクザと違うんだ」 竹田「違うんですか」 山口「人を5人殺しているんだ」 竹田、倒れ掛かるも自分で元に戻る。 山口「実はな、娘の亭主がヤクザということがばれたら、私の社長の座も危ない。私を助けると思って、頼む。君のことも悪いようにしない。」 竹田「わかりました」 山口「そうか、やってくれるのか」 竹田「何とか、話し合いで決着を見出そうと思います」 山口「それは無理だよ。さっき人を5人殺していると言っただろう。それは全部、話し合いのもつれからだ。話し合いをすれば、死亡率100%だ」 竹田「専務、僕は死にたくないんです。いい方法を教えてください」 山口、懐から拳銃を取り出し、竹田に手渡す。 山口「竹田君、私が君に何を言わんとしているのか、わかるだろうね」 竹田「(拳銃を見て)トンカチだ!」 山口「(思わず、拳銃を取り返す)君、何を言っているんだ。この緊迫した状況で、よくそんな冗談が言えるね(と、ふたたび拳銃を手渡す)」 竹田「(拳銃を口にくわえ)パイプだ」 山口「違うだろ。一般教養があれば、これが何だかわかるでしょう。よく見たまえ」 竹田「(投げ飛ばそうとして)ブーメラン」 山口「(思わず突き飛ばす。竹田、司会の二人のところへ行って、挨拶して戻る)何を考えているんだ。拳銃だ、拳銃」 竹田「鉄砲!」 山口「お前が言うと火縄銃みたいだな。いいか、この引き金をひけば、君の将来は確実だ」 竹田「引き金をひけば……」と、拳銃の筒先を山口に向ける。思わずホールドアップする山口。あせる山口。 山口「危ない。危ない。向こうを向け、向こうを」 竹田、首を向こうに向ける。 山口「首を向けてどうする。拳銃を向こうに向けるんだ」 竹田「この引き金をひけば!」 山口「君も立派なヤクザになれるよ」 | |
(第3回オープントーナメントサバイバルシリーズ2回戦 100点〇 No.231 1984年10月6日放送) (五周年記念特別企画 傑作・名作特集パート1 No.257 1985年4月13日放送) 竹田「竹田高利、27歳。会社員。妻と元気な子供が一人います。グフフ。しかし、今うちの女房は、生死の境を彷徨っているんです。真知子~(絶叫)。お前にもしものことがあったら、おれはどうやって生きていったらいいんだ。頑張れよ。俺がついているからな。頑張れよ、真知子。真知子、頑張れ。頑張れ。頑張れ真知子。真知子頑張れ(絶叫)」 医者の山口登場。ネクタイをつかんで引きずり倒す。 山口「何考えてんですか。ここは病院ですよ。青春ドラマの舞台じゃないんです。何そんなでかい声出しているんです」 竹田「すみません」 山口「あんたね、病院ででかい声を出されたら、他の患者さんが迷惑がかかるでしょう。それぐらいのことがわからないんですか、え。常識がないんだ、常識が。最近のサラリーマンはな、モラルがない、モラルが。わかってんのか(どんどん声が大きくなる)」 竹田「先生」 山口「人の話を聞いているんか」 竹田「先生」 山口「なんだ」 竹田「先生の声の方が大きいです」 山口「私は医者だよ。医者にモラルは必要ない」 山口、去ろうとする。 竹田「先生、先生、竹田です」 山口、竹田の方を振り向いて 山口「山口です、どうも(礼をする)」 竹田、去ろうとする山口を連れ戻す。 竹田「竹田真知子の亭主です」 山口「ああ、山口美代子の亭主です」 竹田「先生、ここに入院している竹田真知子の亭主です」 山口「竹田真知子さんのご主人。あ、これはどうも失礼いたしました。そうだったんですか。(握手をしながら)これはどうも申し訳ありません(握手した手を離し、服でふき取る)。今日は何の用ですか」 竹田「先生、うちの女房、大丈夫ですよね」 山口「ええ、任しておいてください。うちの病院といたしましても、できる限りのことをしております。安心して下さい」 竹田「先生、うちの真知子をお願いしますよ」 山口「わかってます」 竹田「お願いしますよ」 山口「わかってます」 竹田「助けて下さいよ」 山口「わかってます」 竹田「先生だけが頼りなんです」 山口「わかってます」 竹田「先生」 山口「わかってます」 竹田「お願いします、お願いします」 竹田、すがりつく。 山口「竹田さん。私はあなたみたいな他力本願な人間が一番嫌いなんだ。なんかすべて神に祈ってるみたい、人に頼ってみて、そうやって自分の気持ちをごまかす。そのような人が一番嫌いなんだ」 竹田「先生、他力本願!」 山口「あなたが言いますと、ハルク・ホーガンみたいに聞こえますよ」 竹田「違いますよ~」 山口「そりゃ、アントニオ猪木よりもハルク・ホーガンの方が強いですよ」 竹田「先生」 山口「なんです」 竹田「私はプロレスの話をしているんじゃないんです。他力本願の話をしているんです」 山口「その通りです。体力的にはホーガンの方が上です。しかしアントニオ猪木が負けたら、あの新日本プロレスの存続ははどうなるんだ。あのUWFは……な、なんだ」 竹田、山口を転がす。山口、きれいに転がり、立ち上がってジャンプ。 山口「何するんですか」 竹田「先生、さっきから聞いていたらなんだ」 山口「何ですか」 竹田「猪木が弱そうに言ってるじゃないか」 山口「私は猪木が弱いと言っていない。ハルク・ホーガンが強いと言っているんだ」 竹田「何を言ってるんだ。テクニックを使えばな、猪木の方が強いんだ。真の世界チャンピョンというのはな、猪木なんだよ」 山口「竹田さん」 竹田「猪木がな」 山口「竹田さん。あなたね、奥さんが死のうとしているときによくプロレスの話に熱中できますね。私はあなたの本性を恐山でみた。ああ、おそれざん」 竹田「先生」 山口「何だ」 竹田「うちの真知子の病気はいったい何ですか」 山口「聞いてどうするんですか」 竹田「だって先生、入院してから一度も教えてくれないじゃないですか」 山口「わかりました。あなたがそこまで言うんですなら、今日は非常に気分が悪いです。はっきり申し上げましょう」 竹田「はい」 山口「奥さんの病気はがん」 竹田「が~~~~~ん」と崩れ去る。 山口「面神経痛」 竹田、こける。 竹田「え、顔面神経痛だったんですか」 山口「だったらいいなあ」 竹田「え」 山口「正直言いまして、非常に危険な状態です」 竹田「危険!」 山口「このままの状態が続きますと、もって今日1日でしょう」 竹田「たったの1日!」 山口「よくて2日。努力して3日、根性があって4日です。奥さんの最終学歴です」 竹田「はい?」 山口「奥さんの最終学歴によってはあと2週間、命を延ばすことが医学的にも可能なんです」 竹田「2週間も!」 山口「ご主人、奥さんの最終学歴は?」 竹田「中卒です」 山口「即死の状態です」 竹田「えっ」 山口「残念ながら、あなたの奥さんの学歴では、病気に対する知識が皆無と言っていいでしょう。ということは、一方的に病原体に責めまくられまして、このままの状態が続きますと、プロ野球開幕です。こういう何でもない状態になるんです」 竹田「先生、もうそれじゃ、うちの女房はダメなんでしょうか」 山口「まだ望みはありますよ」 竹田「望みがある!」 山口「望みがあります」 竹田「先生、それはいったい何ですか」 山口「ご主人、あなたの最終学歴です」 竹田「私の!」 山口「あなたの最終学歴によっては、なんと、奥さんの命すら助けることが可能なんです」 竹田「命も!」 山口「これは私たちの医学界にとっては、愛は病気に勝つ。私は糖尿に勝った。隆の里、ああ隆の里、隆の里。こういう結果になるんです」 竹田「あわわわ」 山口「ご主人。正直にお答え下さい。あなたの最終学歴は何ですか?」 竹田「小卒です」 山口「小卒? 小卒?(竹田踊りまくる)小卒? 小卒(竹田、もだえまくる)」 山口「おめでとうございます」 竹田、こける 山口「奥さんの命は助かります」 竹田「本当ですか?」 山口「うっそでーす」 竹田、こけてもだえまくり、最後には動きが止まる。 山口「ご臨終です」 | |
(第3回オープントーナメントサバイバルシリーズ準決勝 100点〇 No.235 1984年11月3日放送) 竹田「課長! ほ、ほ、北海道に行く! それじゃ左遷じゃないですか!」 山口「馬鹿者! 左遷なんかじゃない。ほら、頭に“え”が着く~」 竹田「え、え、永遠に、帰れない」 山口「馬鹿者! 何が永遠に帰れないだ! 栄転だよ、栄転!」 竹田「栄転ですか!」 山口「そうだ。営業部長に昇進したんだ」 竹田「そうですか、課長。おめでとうございます!」 山口「有り難う。で、まあ、何だ。一緒に飲みに行かないか?」 竹田「今日は忙しいので帰ります!」 山口「何だ、祝ってくれないのか」 竹田「今日、僕。彼女とデートなんです」 山口「何だ、冷たいやつだな」 竹田「どうぞ、勝手に行って下さい」 竹田、帰ろうとするが山口は無理矢理引き留める。 山口「なんだと」 竹田「だって、課長。北海道に行くんでしょう?」 山口「そうだ。栄転だ」 竹田「だって、北海道でしょう? だったらもう、本社にいないわけじゃないですか。上司でもなんでもないですね」 竹田、再び帰ろうとする。 山口「貴様、そういう冷たいことをいうのか」 竹田「へん、もう上司でも何でもないから、怖くないや」 帰ろうとする竹田と、怒りまくる山口がドタバタ。 山口「そうか、君の気持ちはよくわかった。」 竹田「そうですか」 山口「いや、実はな。君も北海道に栄転することが決まったから、一緒に飲みに行こうと思っていたんだが」 竹田「へ?」 山口「いやー、君の気持ちはよくわかった。社長に行っておくよ」 竹田「か、か、か、課長?」 山口「何だ?」 竹田「一生、ついていきます!」 山口「いいかげんにしろ」 | |
(第3回オープントーナメントサバイバルシリーズ決勝 97点優勝 No.236 1984年11月10日放送) 竹田「竹田高利、27歳。会社員。5年ぶりに地方勤務から、本社に戻ってまいりました。しかし、本社の連中は、みんな僕のことを忘れてしまっているんです。こんなことなら、本社なんかに戻ってくるんじゃなかった。畜生(と手に持っていたカバンをたたきつける)。あっ(客席を見て)、山本課長じゃないですか。僕です、竹田です。覚えてますか。覚えてます! やったー(とバンザイをして手に持っているカバンを振り回し、自分で頭をぶつけてよろける)。(また客席を見て)中島部長、中島部長じゃないですか。よく麻雀をやって、僕が負けてばかりいて、あっ、千円借りていましたよね(とポケットから本当に千円札を取り出す)。これ、返します(と客席の人に渡そうとすると、お客が立って本当に受け取ろうとする。竹田、慌てて引っ込めて、逃げ出す)。調子のいい人だ。(審査員席のガッツ石松に向かって)ガッツさん。ガッツさんじゃないですか。警備員の。覚えてますか。知らない。ワー~(と泣き出す)」 山口「(登場して竹田の方に指をさす)ああ。あー!」 竹田「ああ(と山口の方に駆け出す)」 山口「誰だっけ?」 竹田「(おもわずずっこける)」 山口「君、どこかで見たことあるよ!」 竹田「そうですか!」 山口「うちの会社の人間だよね」 竹田「そうです」 山口「名前なんて言ったけな」 竹田「5年間、地方勤務で頑張っていました」 山口「それはどうも、ご苦労様でした。では(と立ち去ろうとする)」 竹田「(慌てて引き留める)ちょっと待ってくださいよ。私ね、最初鳥取に行って、次新潟行って、最後佐渡島に流されたんです」 山口「海をずーと回ったんですな。出世しない人のエリートコースですよ。将来決まったようなもんじゃないですか。いいな、気楽で」 竹田「そのあたしです」 山口「あたしか」 竹田「違います」 山口「さっきね、名前思い出しそうな気がしたんですよ。(胸から喉に手を上げながら)ずーーーっと、面倒くさいや(と立ち去ろうとする)」 竹田「(慌てて引き留める)あなただけですよ、私の顔を見て、ああと言ってくれたのは」 山口「失敗したなと思っているんですよ。だからね、逆立ちできません?」 竹田「できます!(頭を支点に、逆立ちをする)」 山口「おおー(と拍手)。では(と立ち去ろうとする)」 竹田「(慌てて引き留める)逆立ちやったじゃないすか」 山口「僕の友達に、逆立ちできる奴いなかったんですよ。ブリッジでした、ブリッジ」 竹田「ブリッジ得意です!」 山口「できるんですか、ブリッジも」 竹田「できます」 山口「あいつかな」 竹田「(ブリッジをしようとするが、そのまま倒れて後頭部を打つ。思い切り痛がる)」 山口「あなた、そんな無理しないでくださいよ。そんなことされると、なんか思い出さなきゃいけないってプレッシャーを感じるでしょ」 竹田「思い出してくださいよ」 山口「なんだっけ」 竹田「そう、社内で一番じゃんけんが強かった!」 山口「一度も負けたことがない奴」 竹田「そうです!」 山口「じゃんけん、ポイ!(山口チョキ、竹田パー)。あ、勝っちゃった(と立ち去ろうとする)」 竹田「(慌てて引き留め)アワノキャッパー(何言っているかわからない)」 山口「(山口、逃げようとする)」 竹田「(竹田引き留め、そのまま投げ飛ばす)」 山口「(山口、一回転してジャンプして立ち上がり、そのまま去ろうとする)」 竹田「待ってくださいよ(と同じように投げ飛ばす)」 山口「(山口、一回転してジャンプして立ち上がり、客席の歓声に答えて手を振りながら、そのまま去ろうとする)」 竹田「待ってくださいよ(と同じように投げ飛ばす)」 山口「(山口、一回転してジャンプして立ち上がり、腰に手を当てながら、そのまま去ろうとする)」 竹田「(指差しながら)ああ、運動会!」 山口「ああ?」 竹田「運動会で走るのが早かった!」 山口「運動会で走るのが早かった? あれ、走り方見たら思い出すな」 竹田「走り方ですか(と舞台の右左を走り回る)」 山口「おお! おお、わかりました(と抱きつこうとする)瀬古さん!」 竹田「(おもわずずっこける)(舞台の中央に来て座り込む)」 山口「もしかして、”た”が付きません?」 竹田「(立ち上がり)付きます!」 山口「”た”が付いた!(竹田と握手)松本!」 竹田「(指追って数えるが、”た”は付かない)”た”が入ってないじゃないですか(と手を振りほどく)」 山口「だから、松本隆」 竹田「違います」 山口「河野武夫」 竹田「違いますよ」 山口「篠塚武久」 竹田「違うって!」 山口「(手を叩いて、握手しようと手を出す)クロマティ・武夫」 竹田「(握手をしたまま倒れこむ。起き上がって)名字の方に”た”があるんですよ」 山口「名字の方に”た”がある! なーんだ、た!(と握手をする)間違いない、た!(と肩を叩く)、元気だったか、た(と肩を叩く)」 竹田「”た”だけじゃないですよ(と手を振りほどく)。第一、”た”なんて名字、ないでしょう」 山口「そんなことないでしょう。国会議員で田(でん)という名字がいるんですよ(注:田英夫のこと)。”た”だっておかしくないでしょう。(握手をしながら)”た”!」 竹田「”た”はあってますけれど、それに続く言葉があるでしょう(と、自分の頭を指す)」 山口「たけ(竹田、手を叩いてうなづく)? たけ(と握手をする)。(竹田、目をきょとんとする)たけ! たけ!(体を震わせる) たけ~!」 竹田「(手を放して倒れこむ)」 山口「(立ち上がる竹田を見て)どうすんだこんなときに。まだ余裕があるな」 竹田「”たけ”だけじゃなくて」 山口「”たけ”だけじゃない?」 竹田「(武田薬品のCMのイントロで)タタタタタタ」 山口「タタタタタタ」 二人「タタタターターターーーーン」 竹田「(握手をしようと手を出す)」 山口「藤沢薬品」 竹田「(体を伸ばしたまま倒れこむ)」 山口「(心配そうにのぞき込む)」 竹田「(座ったまま、床を叩きながら)た、け、””」 山口「竹田さん?」 竹田「そうです」 山口「本当に竹田さん?」 竹田「はい」 山口「(握手をした後頭を下げながら)本当にすみませんでした」 竹田「いいんですよ、山田さん(と頭を下げる)」 山口「(山田康雄の方を指しながら)山田さんはあっち。“山”まで合っています」 竹田「あ、間違えちゃった」 山口「よくあるんです、そういうこと」 竹田「(握手しようとしながら)山下さん」 山口「(手を払う)わざと間違えてません?」 竹田「いや、私は本当に」 山口「口が震えてる」 竹田「そんなことないです」 山口「いいですか、や、ま、(足元を指差す)」 竹田「ぐつ」 山口「(呆れた顔をしながら)あなた、やまぐつなんて名字ありますか? ぐまでいけばだいたいわかるでしょう」 竹田「そうだ」 山口「や、ま、ぐ、」 竹田「そ」 山口「(思わずびんた)この野郎。何言ってんですか、あなた。やまぐそなんて名字があるわけないでしょ」 竹田「やまぐそじゃないですか」 山口「そんな名字あったらね、わたし、名字だけで一生××しちゃいますよ。何考えてんですか。や、ま、ぐ、ち」 竹田「山口さん!」 山口「そうですよ、竹田さんでしょう?」 竹田「そうです」 二人「いやーどうも(と握手)」 山口「お互い、赤の他人じゃないですか」 竹田「そうだったんですね」 山口「無駄な時間を過ごしましたですな」 竹田「はい」 二人「(手を広げながら)あぅ」 | |
「コント山口君と竹田君」のいちばん有名なコント ・山口君・・・課長 : ・竹田君・・・新入社員 (山口君がいろいろと条件をつけて 何とか竹田君を会社から追い出そうと企むが竹田君は辞めさせられないように 会社に必死にしがみついてゆくコント) 竹田君 「竹田高利 22歳 今日から僕はココの会社に勤めることになりました。今、僕は期待と不安で胸がいっぱいです。よ~~し 頑張るぞぉ~~!!・・・あっ課長が現れた。・・・・・・山口課長 おはようございます。」 山口君 「おはよう・・・・・あっ君かね。わが部署に入社してきたのは・・・」 竹田君 「(元気よく)ハイッ!! 竹田高利と申しますっ。 よろしくおね・・・」 山口君 「あー君君、 わが社は業界最大手の会社だという事はわかっておるねぇ?」 竹田君 「ハイッ!! 存じておりますっ。」 山口君 「わが社の社員は まずバイタリティーに溢れてて・・・」 (竹田君 その間汗をかきながら 必死で走り回ってアピールする。) 山口君 「ハキハキと物事を喋って・・・」 (竹田君 その間大声で叫んでアピールする。) 山口君 「体育会系の奴・・・」 (竹田君 何故か重量挙げの格好をして力強さをアピールする。) 山口君 「そういう奴がわが社に入ってもらっちゃ一番困るんだよ!!」 (竹田君 ズルッとこける。 「今までの僕のアピールは一体なんだったんだろうか?」という顔をする) 山口君 「うちの部署はデスクワークなんだよ。 君みたいな奴は要らん要らん。」 竹田君 「ヒェエェ~~~ェ~~(何故か奇声をあげる) お願いです係長ぉ~~~!!」 山口君 「私は課長だよ。・・・なに係長に「格下げ」してるんだね 君は・・・」 冷静に事をすすめていく山口君に対して いつも汗をかいて取り乱している竹田君であった。 | |
赤尾PD曰く「ストリップ劇場で修行していただけに伝統的な東京コントの王道を歩んでいた」 | |
古き良き伝統的な東京コントという感じ。面白かったですけれどね。 | |
1984年 第22回ゴールデンアロー賞芸能賞新人賞受賞「下積み時代に蓄えた芸とパワーが一気に爆発。独特のアクションとコントは幅広い層の笑いを誘った」 1985年 第18回テレビ大賞新人賞受賞 1985年 第5回花王名人大賞新人賞受賞(最優秀新人賞はたけし軍団) 1986年 第6回花王名人大賞名人賞受賞(最優秀名人賞は太平サブロー・シロー) 1986年 第14回日本放送演芸大賞最優秀ホープ賞受賞 1987年 第7回花王名人大賞名人賞受賞(大賞はオール阪神・巨人) | |
「東京ローカルもんじゃ焼き」(1987.6) どこにも名前はクレジットされていませんが、岡野源太「ハイハイ音頭」(1985)のジャケにコント山竹が登場。B面のタイトルが「山口部長にヨイショ」だからでしょうか。 | |
数々のテレビ番組に出演、人気者の地位を掴みとる。当時昼番組で一人勝ちだった『笑っていいとも』の裏番組でメイン(TBS系『おじゃまします』)を取るものの、視聴率勝負に負け、その後は徐々に表舞台への出演が減った。現在は役者としても活動。営業でもよく見かけます。竹田は旅番組のレポーターも多い。 かつてはプライムワンに所属し、山口は社長だった。2011年からは株式会社アルテフィーチェ プロモーションに所属。 2014年からはトム・プロダクションに所属。 | |
2013年10月に漫才協会へ入会し、11月より浅草東洋館に出演する。 |
コントらぶこ~る | |
1983年7月23日(第3期グランプリシリーズ) | |
3週勝ち抜き、銅賞獲得。 第1回オープントーナメントサバイバルシリーズ優勝。 第2回オープントーナメントサバイバルシリーズ準決勝進出。 第3回オープントーナメントサバイバルシリーズ準決勝進出。 第4回オープントーナメントサバイバルシリーズ2回戦進出。 第5回オープントーナメントサバイバルシリーズ準決勝進出。 第6回オープントーナメントサバイバルシリーズ2回戦進出。 第7回オープントーナメントサバイバルシリーズ準決勝進出。 | |
コント。 | |
森はじめ:1954年生まれ。 大上こうじ:本名大上隆二。1957年7月1日生。 森はレオナルド熊の弟子。大上は19歳の時、「橋達也と笑いの園」の結成メンバーに選ばれた。1981年、コンビ結成。 お笑いスタ誕出演前には、まぐろ丸って名前でテレビ演芸に出てました。ただし初戦負け。 | |
(1週目合格 No.169 1983年7月16日放送) 大上:刑事 森:泥棒 逃げる森。追いかける大上。 森(走ってくる) 大上「止まれ!止まらんと撃つぞ!!」 森「(ナイフを出し)撃つんだったら、自殺するぞ!」 大上「自殺するなら射殺する」 森「・・・よくわからない」 大上「うるせぇ、こっちは気が立っているんだ」 森「(中尾ミエにナイフを当て)撃つというならこいつを刺す」 大上「かまわん」 なんだかんだやりとりがあって……(このヘンは場当たりだったらしいです) 森「すみません。私は何もやっていません」 大上「じゃあ、なぜ逃げるんだ」 森「刑事さんが追いかけるからです」 大上「バカなことを言うんじゃねえ。そんなことを言っていると撃つぞ」 森「本当に知らないんです」 大上「じゃあ聞こう。昨日、お前、“東京特許許可局”に行っただろう」(と言って、拳銃を向ける。以下同様) 森「いいえ、私は“東京特許許可局”には行っていません」 大上「この野郎。まだしらを切る気か。ようし。お前は昨日、“東京特許許可局”の隣にある“竹垣に竹立て掛けた”家から竹を取っただろう」 森「いいえ、私は“東京特許許可局”の隣にある“竹垣に竹立て掛けた”家から竹なんか取っていません」 大上「ようし、それなら、“東京特許許可局”の隣にある“竹垣に竹立て掛けた”家から竹を取って武器にし、“少女新春シャンソン歌手”の家に押し込んだだろう」 森「いいえ、私は“東京特許許可局”の隣にある“竹垣に竹立て掛けた”家から竹を取って武器にし、“少女新春シャンソン歌手”の家になんか押し込んでいません」 大上「お前、俺よりうまいじゃないか」 森「ありがとうございます」 大上「この野郎。それなら“東京特許許可局”の隣にある“竹垣に竹立て掛けた”家から竹を取って武器にし、“少女新春シャンソン歌手”の家に押し込み、“坊主が屏風に上手に坊主の絵を描いた”屏風の裏から金を取っただろう」 森「いいえ、私は(指折りながら数えつつ)取っていません」 大上「始めから言うんだ」 森「いいえ、“東京特許許可局”の隣にある“竹垣に竹立て掛けた”家から竹を取って武器にし、“少女新春シャンソン歌手”の家に押し込み、“坊主が屏風に上手に坊主の絵を描いた”屏風の裏にある金庫から37万円なんか取っていません」 大上「この野郎、いつ37万円なんて言ったんだ。やっぱりお前が取ったんだろう」 森「だったら、証拠がありますか、証拠が」 大上「指紋が出たんだよ。指紋が!お前、“東京特許許可局”の隣にある“竹垣に竹立て掛けた”家から竹を取って武器にし、“少女新春シャンソン歌手”の家に押し込み、“坊主が屏風に上手に坊主の絵を描いた”屏風の裏にある金庫から37万円を取ったとき、隣にあった“青巻紙赤巻紙黄巻紙”に触っただろう」 森「いいえ、私は“東京特許許可局”の隣にある“竹垣に竹立て掛けた”家から竹を取って武器にし、“少女新春シャンソン歌手”の家に押し込み、“坊主が屏風に上手に坊主の絵を描いた”屏風の裏にある金庫から37万円を取ったとき、隣にあった“青まきゃぎゃみ・・・」 大上(拳銃、構える) 森「待ってください!私は“東京特許許可局”の隣にある“竹垣に竹立て掛けた”家から竹を取って武器にし、“少女新春シャンソン歌手”の家に押し込み、“坊主が屏風に上手に坊主の絵を描いた”屏風の裏にある金庫から37万円を取ったとき、隣にあった“青巻紙赤巻紙黄巻紙”になんか触っていません」 大上「まだしらを切る気か。しかもお前は、“東京特許許可局”の隣にある“竹垣に竹立て掛けた”家から竹を取って武器にし、“少女新春シャンソン歌手”の家に押し込み、“坊主が屏風に上手に坊主の絵を描いた”屏風の裏にある金庫から37万円を取ったとき、隣にあった“青巻紙赤巻紙黄巻紙”に触って指紋を残し、しかも冷蔵庫から“生麦生米生卵”を食べただろう」 森「ええと、ええと」 大上「言えないのか。お前は東京特許許可局”の隣にある“竹垣に竹立て掛けた”家から竹を取って武器にし、“少女新春シャンソン歌手”の家に押し込み、“坊主が屏風に上手に坊主の絵を描いた”屏風の裏にある金庫から37万円を取ったとき、隣にあった“青巻紙赤巻紙黄巻紙”に触って指紋を残し、しかも冷蔵庫から“生麦生米生卵”を食べ、そして“瓜売りが瓜売りに来て瓜売り残し 売り売り帰る瓜売りの声”に尋ねられて、“上茶畑に行くのですか下茶畑に行くのですかいいえ上茶畑でもなし下茶畑でもなし中茶畑に行く”と言ったでしょう」(息、絶え絶え) 森「ええと、ええと、知りません」 大上「バカ野郎。知らないですむか。撃つぞ」 森「撃てるものなら、撃ってみてくださいよ」 大上、いきなり拳銃を撃つ。きょとんとする森。 大上「お前、撃たれても大丈夫なのか」 森「いや、刑事さんがいきなり撃つなんて思わなかったので、思わずきょとんとしてしまいました」 大上「お前、ふざけやがって。もう1回言え」 森「うっ、くるしい」(倒れ込む) 大上「お前、大丈夫か」 森「はい、大丈夫です」(と元気に立ち上がる) 大上「お前、ふざけるのなら、弁明しろ」 森「私は……うっ」(再び、倒れ込み、動かなくなる) 大上「おい、どうした。あっ、舌咬んでる」 | |
(2週目合格 No.170 1983年7月23日放送) (第1回オープントーナメントサバイバルシリーズ2回戦 90点〇 No.201 1984年3月10日放送) (爆笑紅白大合戦 87点(紅) No.276 1985年8月24日放送) 大上:ヤクザの中堅 森:卒業前の高校生 森「ああ、どうしよう。高校卒業したら、就職どこへ行こう。全部蹴られたものな。そうだ、ここに頼んでみよう」 そこへヤクザの大上が通りかかる。 森「すみません」 大上「なんだ?」 森「ここの組へ就職させてください」 大上「おまえ、ここがどこだか知っているか。ヤクザだ」 森「ヤクザって何ですか?」 大上「お前、ヤクザを知らないのか」 森「何かを売っているんですか?」 大上「なら教えてやろう。ヤクだ」 森「ヤク?」 大上「薬だよ!」 森「なら、ヤクザじゃなくて薬剤師さんじゃないですか」(大上、こける) 大上「バカヤロー! ヤクっていったら麻薬だよ、麻薬」 森「ああ、そうですか」 大上「てめえ、そんな格好して、どこかの組のもんだな?」 森「組? 3年2組ですけど」(大上、こける) 大上「てめえ、人をおちょくりやがって。まあ、いい。ならテストしてやろう」 森「はい、一生懸命頑張ります。よろしくお願いします」 大上「子分になるからには、兄貴分のいうことを聞かなければならない。それに気が利かなきゃな。これをやろう」(と、ライターを手渡す) 森「はい、有り難うございます」(と、ライターをポケットに入れる) 大上、おもむろに煙草を口にくわえる。 森「ははは」 大上、大きな振りで煙草を指さす。森、きょとんとしたまま。 大上「バカヤロー! 兄貴分が煙草を出したら、さっと火を付けるもんだろう。何のためにライターを渡したんだ?」 森「ああ、そうですか(と火を付ける)。てっきり粗品かと思いました」 大上「おい、なんでお前に粗品なんかやらなきゃいけないんだ。まあ、いい。お前も吸うか?」と、煙草を手渡す。 森、いつまでも吸い続ける。だんだん顔が赤くなってくる。 大上「おい、いつまで吸っているんだ。吸ったら吐けよ」 森「吸えと言うから、いつまでも吸うものだと思っていました」 大上「バカか、お前は。まあ、いい。親分に口聞いてやろう」 森「本当ですか。有り難うございます」 大上「では、ヤクザの心得を教えよう。町中で見知らぬ人にぶつかったら」 森、通行人の役。大上、歩いている森にぶつかるといきなり、 大上「お前、なにガンつけてんだよ……とまあ、こうやるわけだ」 森「はい、わかりました」 大上「なら、お前やってみろ」 大上、森の方に歩いていき、森とぶつかる。森、そのまますたすたと歩き去っていこうとする。 大上「おい、なにやってんだ。ガン付けろって言っただろう」 森「いやあ、こういうことはよくないですよ」 大上「よくないことするのがヤクザなんだ」 森「だって……」 大上「わかった。次だ。ヤクザはいつ何時、出入りがあるかも知れない。そのためには、喧嘩が強くなければならない」 森「喧嘩……。僕、弱いです」 大上「いいから、ちょっとやってみよう」 森と大上、とっくみあいを始めるが、いきなり森が強くなり、大上をこてんぱんに叩きのめす。 大上「わかった、わかった。やめろ。お前をスカウトする」 森「本当ですか? 有り難うございます。帰って、さっそく親と相談してみます」 大上「ところで、お前の親は何をやっているんだ?」 森「はい、警察官です」 大上「いいかげんにしろ」 | |
(3週目合格 No.173 1983年8月13日放送) (第1回オープントーナメントサバイバルシリーズ決勝 91点優勝 No.206 1984年4月14日放送) 友人が暴走族に絡まれて、慌てて助けを求める会社員(大上)。ちょうど見かけた警察官(森)に助けを求めるが、この警察官、とっても弱気。 やり取りしている間に大上の友人は救急車へ。怒った大上は、警察官はこうあるべきだという姿を森にレクチャーする。 | |
(4週目不合格 No.174 1983年8月20日放送) 校内のさまざまな問題に悩む校長(大上)と、教師(森)のコント。設定はよかったが、小道具やセットの使い方が悪く、笑いが取れず不合格。 | |
(第1回オープントーナメントサバイバルシリーズ1回戦 1週目のネタの改訂版 83点〇 No.198 1984年2月18日放送) (五周年記念特別企画 傑作・名作特集パート2 No.258 1985年4月20日放送) (彼らの代表作となり、後に何度も披露) 取調室。刑事の大上と容疑者の森が入ってきて椅子に座る。 大上「(調書を見ながら)なになに、お前、名前はなんというんだ」 森「……」(黙っている) 大上「名前は?」 森「(外人風に)ワタシ、日本語、よくわかりません」 大上「まいったな、二世か。You Name?」 森「×××」 大上「You?(湯)」 森「もうあなた、早く寝ましょうよ」 大上「日本語わかるじゃないか。(ピストルを構えながら)嘘ばかり言うと撃つぞ」 森「申し訳ありません」 大上「名前は?」 森「田原俊彦です」 大上「うそを言うな、嘘を」 森「も、申し訳ありません」 大上「じゃあ聞く。名字はなんというんだ」 森「桃です」 大上「変わった名字だな。名前は」 森「太郎」 大上「桃、太郎。お前、刑事をバカにしているのか」 森「すみません。中国から来たばかりなので」 大上「中国人か。まいったな。名字は」 森「金です」 大上「名前は」 森「太郎」 大上「金、太郎。やはり俺をバカにしているだろう」 森「冗談です。許してください」 大上「もういい、お前の名前はわかった。浦島太郎と」 森「刑事さん、そんな名前はないでしょう。森です。森はじめといいます」 大上「最初からそういえばいいんだ。もりはどういう字を書くんだ」 森「こう横棒1本引っ張って、もう1本引っ張って、こういう風に」 大上「お前、平仮名じゃないか」 森「すみません。漢字を知らないもので」 大上「今時、珍しいやつだな。まあ、いい。お前が犯人だとわかっているんだ。さっさと白状しろ」 森「いったい、私がなにをやったというんですか。説明してくださいよ」 大上「じゃあ聞こう。昨日、お前、“東京特許許可局”に行っただろう」 以下、1週目の早口言葉ネタになる。 | |
(第1回オープントーナメントサバイバルシリーズ準決勝 点数不明〇 No.204 1984年3月31日放送) (サバイバルシリーズ優勝者! スペシャル No.295 1986年1月25日放送) 忍者ネタ | |
伝統ネタで、大坊・小坊の会社の休暇日ネタをやっていました。 | |
(第5回オープントーナメントサバイバルシリーズ1回戦 92点〇 No.264 1985年6月1日放送) 刑務所から出所する大上、看守の森。 娑婆は金がかかるところだ、と言って森は財布を出すが、渡したのはたったの10円。 森「お前と俺とは、一つ屋根の下、暮らしてきたんだよ~」 何とか引き留めよう、帰ってこいと言う森。 彼女がいると大上が言うが、男がいるに違いない、帰らない方がいいですよ、という森。 痴漢にあった彼女、しかしその痴漢と結婚した、と森が言う。 しかもその痴漢、刑務所の中で大上と仲の良かったやつ。 中へ入ろうとする大上だったが、さっきとは逆に追い出そうとする。 大上「中尾ミエさんのレコード買ってくるから」 森「売ってません」 大上「そうなんだよ」 最後はオチが今一つ。 | |
医者と患者のコント。 患者「ちょっとあんた、おかしかないか?」 医者「はい、私は『おかしかないか』ですが」 患者「えっ、何言ってんだ?」 医者「はい、私の名字は岡といいまして内科と歯科をやってるんです。だから岡歯科内科」 どこかのんびりとした感じのボケがよかったですね。 | |
(第5回オープントーナメントサバイバルシリーズ準決勝Aブロック 83点× No.270 1985年7月13日放送) 森、泣きながら登場。ずっと泣いている。白衣姿の大上、脇から登場。 大上「お、ご主人。何笑ってるんですか」 森「泣いているんです」 大上「いや、どうしました?」 森「どうしました? うちの女房がね、あんななっちゃったのはあなたのおかげじゃないですか」 大上「ちょっと待って。いいですか? 私もですね、やるべきことはすべてやったんですよ」 森「じゃあ、なんでうちの女房、元気になっちゃったんですか?」 大上「は?」 森「なんで元気になったかって、聞いてるんですよ」 大上「それは私が手術に成功したから」 森「よく、元気にしておいてそういうこと平気で言えるね、あんた」 大上「ちょっと待ってくださいよ。何が起こってるんですか? いいですか? 私はあなたの奥さんを助けたんですよ」 森「誰が助けてくれって言った」 大上「じゃあ、助けなかったほうがよかったんですか?」 森「当たり前でしょ。高い金払ってね、あんた助けられたんじゃ。元も子も無いでしょ。もうお墓だって買っちゃったのに」 大上「それは早すぎますよ」 森「医者なのにいい加減なことやめてくださいよ。あいつにいくら保険かけたと思ってます」 大上「じゃあ何ですか? あんた保険金が欲しいですか?」 森「だから、あれほど手術の前にお願いしますって言ったでしょ?」 大上「ちょっと待ってください。誰だってお願いします、って言われたら、助けてほしんだなと思うじゃないですか」 森「勘違いだ」 大上「あ?」 森「あれはお願いします。保険金が入りますように、って下の句がついたていたんです」 大上「(呆れて、顔をしかめる)」 森「あれは、上の句と下の句に分かれていたんです」 大上「下の句だったんですか」 森「はい」 大上「じゃ聞きますけどね。お金と命どっちが大切ですか?」 森「医者だったら金が大事だってことくらい分かってるでしょ」 大上「ひどい事言いますね? お金が大事。ああ、そうですか。(森の肩に手を当てながら)でしたらね。そんなにお金が大事だっていうんだったら、そんなことしなくたっていいじゃないですか。(森の肩から手を放す)いいですか? お金が大事。だったらわかりますか? (もう一度森の肩に手を当てる)」 森「おそらくセリフが忘れたんじゃないですか?」 大上「そうですよ。だからあなたのところ、ちょっと着いたでしょ? で、ちょっと助けを求めたんですけど。失敗に終わりました」 森「私も他人のセリフどころじゃないです」 大上「申し訳ない」 森「私の女房の病状はどうなんですか?」 大上「あなたの奥さんですか? あれは、盲腸です。盲腸というのは、成功するように失敗する方が、よっぽど難しいんですよ」 森「女房は盲腸なんかじゃありません。ガンです」 大上「ガンじゃありませんよ」 森「ガンですよ。昨日から始まったんですから」 大上「えっ、始まった?」 森「ええ、今月は早かったって」 大上「それ、ガンじゃありませんよ。ガンが毎月来るわけないでしょう」 森「ガンですよ。女房は、女はこれがあるからガンねって言ったんですよ」 大上「意味が違う意味が違いますよ、意味が違いますよ」 森「ガンじゃないんですか」 大上「あれは盲腸なんです。それも軽い。ですからね。まあ、奥さんがガスを出せば、明日にでも退院ですな」 森「(どこかへ駆け出そうとする)」 大上「(止めながら)ちょっと、どこ行くんですか」 森「ガスが出ないように栓をします」 大上「ちょっと、ホースじゃないんだからね。ご主人。さっきから聞いていたら、どうしてそんなことばかり言うんですか」 森「実を言うと、私貧乏だったんです。それも並の貧乏じゃありませんよ。茨の上を歩いて来たんです。あんまり、茨の上歩きすぎて、血だらけになっちゃったんです。それでもずっと頑張ってきた。仕事も苦労しました。それはね、綿菓子作ってたんです。近所の子供が寄ってきて、おじさんおじさん、老けてるね。おじさん、老けてるわけじゃないんだ、綿菓子が(口の周りに手を当てながら)くっついちゃって。クリスマスイブなんて、おじさんプレゼントちょうだいって、サンタクロースと勘違いされているんだ。そしてお前、あっち行けって石投げられ、それを避けながら仕事してきたんだ。それだけ苦労したんだ。それでも全部避けられればいいけれど、いくつか頭にコーンと当たっちゃって、て頭くらくらとした時に聞こえてくるのはあの声だ。立つんだジョー。立つんだジョー。その声しか、甦ってこない」 大上「用がないんだったら帰るよ、私」 森「待ってくださいよ。今の話、やめてください」 大上「あんたが言ったんでしょうが」 森「すみません」 大上「でもまあ。わけを聞くと、わかるような気がしますよ。あなたのその暗い過去が、今のあなたを作ったんですよ。でもね、本当はあなたは良い人なんです。そうでしょ。こうやって医者に連れてくるというのは、助けたいという気持ちがあるからなんですよ」 森「助けたかったら、もっと他の医者行きますよ」 大上「じゃあ、私がやぶだって言うんですか」 森「ピンポーン、正解です」 大上「冗談じゃないですよ。こう見えても私はね、国立大の医学部を出てるんです」 森「国がやってるものを信用置けるわけないでしょ。国鉄は赤字だし、警察官は悪いことするし」 大上「でもね、国があっての国民です。国を信用しないで、何を信用するんですか」 森「あんた国、国っていうけど、会ったことあるの、国さんと。あなた、国のファンか」 大上「でもですね。国民のためにあるのが国です」 森「国民のためにあるのは、国民健康保険です」 大上「じゃあ、国の○○は」 森「国民年金です」 大上「さっきから聞いてましたらね、あなたたち、夫婦でしょ。何で夫婦だったら、2人で力を合わせて生活を築こうとしないんですか?」 森「そのために金が要るんですよ」 大上「だったら、金があったって奥さんが居なかったらだめでしょ」 森「そう思って、明日違う女と結婚するようにしてるです。今日中にあの、死亡届出しとかないと私、重婚罪です」 大上「わかりました。私に任せてください。いいですか。まず、奥さんの籍を私に入れるんです。そうすれば、奥さんが亡くなっても、あなたは疑われない」 森「そうすると、女房が死んだとき、金はみんなあんたの物になるじゃないですか」 大上「それが狙いだ」 森「だめだ」 二人「ありがとうございました」 「今日のネタは面白かったが、完成するもっとといいものになる」「最初の出だしを見てやったと思ったのに」との評。設定は面白かったのに、練りきれていない感があった。らぶこーるは生煮えなネタが多かった気がする。 | |
(第3回紅白大合戦 94点 No.299 1986年2月22日放送) 『まんが日本昔ばなし』のテーマにのり、おじいさんが登場。 大上「枯れ木に花を咲かせましょう(と灰をまく)。咲かない。おかしいな。どうも調子が悪いなあ。肩がいけないのかな」 森「(脇から亀の着ぐるみで登場)もしもし」 大上「はいはい。(亀を見て)なんだ?」 森「こんちは」 大上「あんた、誰?」 森「私はあなたに助けていただいた、亀です」 大上「あたし、花咲か爺さんだよ」 森「どこで道間違えちゃったんだろうなあ」 大上「ちょいちょいちょい。あんた、どこ行きたいの?」 森「砂浜で浦島さんと、待ち合わせしてるんです。砂浜、知らない?」 大上「砂浜は知らないな。横浜だったら知ってる。東横線で一本だ」 森「横浜じゃ違うんですけれどねえ」 大上「これこれ。待ち合わせだったら、アルタ前とか、ハチ公前とかにしなさい」 森「アルタ前こんな格好で歩いていたら、また子供に虐められちゃうよ」 大上「砂浜だけじゃわからんじゃろ」 森「毎日毎日探し歩いているのに、浦島さんはいない」 大上「岸壁の母だね、まるで」 森「岸壁の亀です」 大上「そうじゃ。そなた、いっそこのことな、砂浜なんかに行かず、ここで一緒に暮らそう」 森「花咲か爺さんと亀で、うまくいくかな」 大上「いくともさあ。だからな、亀さんが木の根っこを見て、ワンと吠えるんだ。そこをわしが根っこを掘って、金銀小判がざっくざく。めでたしめでたしじゃ」 森「私亀だから、ワンと吠えられないんですよ」 大上「そうか、困ったな。ちょっと待ってくれるか。その相談はな、この木に花を咲かせてからにしよう」 森「花咲かないでしょ。咲かないんだ」 大上「そんなことないよ。咲くよ。枯れ木に花を咲かせましょう(と灰をまく)」 森「枯れ木に花が咲くわけないでしょ」 大上「咲くもん。枯れ木に花を咲かせましょう(と灰をまく)」 森「種まく前に咲く花なんてないでしょ」 大上「種じゃないもん。灰だもん」 森「灰で花咲かないでしょ」 大上「咲くの!」 森「灰で花が咲いたら、火災現場が花だらけになるでしょ」 大上「だからね、昔からこの灰で花が咲いたんだよ。よく見てろ、こんにゃろー。枯れ木に花を、枯れ木に花を、あああ(と灰をぶちまける)」 森「わかった!」 大上「あ?」 森「あんた、詐欺やってんな。言ってること、おかしいもん」 大上「おかしいのはそっちじゃないか」 森「私のどこが?」 大上「亀なのになんで、立って歩いているんだ?」 森「しんどかったんだもん」 大上「ふーん。じゃあなんで、日本語で話してんだ?」 森「日本の亀だもん」 大上「ふーん。(手を取って)博物館行こう」 森「話し合えばわかるでしょ、話し合いますから」 大上「じゃあ、誰から言葉を教わったんじゃ?」 森「海の中の竜宮城の乙姫様」 大上「その乙姫様は、どうやって呼吸してるんだ?」 森「えら呼吸」 大上「えら呼吸?」 森「そう」 大上「ふーん。(手を取って)病院行こう。一回、解剖してやる」 森「話せばわかる、話せばわかる」 大上「何が? どうわかるんじゃ?」 森「亀さん、ちょっと、出過ぎちゃったかな、てへ」 大上「じゃろ?」 森「すみません(と頭を下げる)」 大上「わかってくれればいい、な。」 森「じゃあ、お詫びの印に玉手箱を差し上げますから、竜宮城まで取りに来てください」 大上「馬鹿なことを! あんなもん開けたら、おじいちゃんになってしまうでしょうが」 森「腹立つなあ」 大上「だって、花坂爺さんだもん」 森「苗字は?」 大上「は?」 森「苗字は?」 大上「花咲か?」 森「名前が爺さん?」 大上「昔から花咲か爺さんと言われていた」 森「昔から爺さんだったんですか?」 大上「むーかし、昔から、うん」 森「産まれたときから?」 大上「産まれたときは赤ちゃん」 森「じゃあ花咲か赤ちゃん? そうなるでしょ?」 大上「そうなるねえ」 森「年取ってねえ、白いもの顔に出たらおしまいなんですよ。これからは、赤ちゃんの時代です」 大上「赤のなあ」 森「赤の時代です(二人は紅組)」 大上「でもなあ、わしは年取ってから売れたんだ」 森「ずいぶん遅くなってから、売れたんですねえ」 大上「だから若いときから、歌とか、ダンスとかやっていたら、ぱっと売れていたんだ。(踊りながら)こうやりながら、花咲かせてみたり」 森「でも、あなたはいいですよ。私なんか亀だから、何やってもだめなんです」 大上「じゃあ亀さん、今まで何やってきたんだ?」 森「業者をやってました。(売り子の声を上げる)」 脇から、子供が5人現れる(笑パーティー2人、キャラバン2人、ぶるうたす) 子供「おい、みんな来てみろよ。亀ののろまがいるぞ」 五人「やーい、馬鹿め」 子供「受けるねえ(叩かれる)」 森「これを買ってください」 子供「お前、まさかカメラ売ってんじゃないだろうな」 森「てへ?」 子供「帰ろうぜ」 森「待ってください。じゃあ、ダイヤモンド買ってください」 子供「ダイヤモンド?」 森「カメリア(かつての宝石ブランド)」 子供たち去っていく。 大上「さようなら」 森「ちょっと待ってください」 大上「ごめんなすって」 森「ちょっと待ってください。ホントに私、何をやってもだめでしょ」 大上「そうだな。可哀そうだな、亀さん」 森「私は本当に、ドジで間抜けな亀です(ドラマ『スチュワーデス物語』のセリフ」 大上「ちょっと話が古いんじゃないかい?」 森「その話は、むかーし、昔の話ですから」 | |
(紅白戦) 森がやっている寿司屋の所へ会社員の大上が昼飯を食べに来る。 最初は往年の早口言葉コントを思い出させるような掛け合いで笑わせる。 その後、大上が寿司定職を注文すると、アッという間に出てくる。ところが寿司は腐っているわ、石鹸の付いたままの包丁で切ったわ、しかも保健所に営業停止を食らっていたなど散々。大上が「訴えてやる!」と言った瞬間、出てきたのはミスター梅介。 大上が色々訴えるが、一つ一つの行為に「それは侮辱行為。民法×条で慰謝料を請求することができる」「(石鹸の付いた包丁を大上が手に取ると)それは凶器準備罪。刑法×条で×年の懲役」「(大上がカウンターを叩くと)それは器物破損。刑法×条で×年の懲役」「(大上がこんなものに金払えるかと言うと)お金を払わないのは詐欺。刑法×条で×年の懲役」「保健所に訴えるのは脅迫」「(こちとら江戸っ子でい。腹かっさばいてやるわ、と包丁を手に取ると)銃刀法違反」などとことごとく森の味方をする。 最後は大上がいくらかを梅介に手渡すと、アッという間に大上の味方へ。しかし蝙蝠のように態度を変えるから、最後は二人にやられてお終い。 審査員からは、「梅介さんが出るまでは面白かったのにねえ~」と言われまくった。 | |
(第7回オープントーナメントサバイバルシリーズ2回戦 89点×敗者復活 No.312 1986年5月31日放送) 腹痛で大上が病院に駆け込むと、全員出払っていたので、残っていた医者の森に見てもらう。 しかし森は小児科。子供をあやすように大上を見ようとすると呆れかえるが、大上が怒りだすと森は切れて帰ろうとする。 途中、あやそうと「可愛いベイビー」「ハイハイ、」と歌うも、大上は「古くてこの歌知らないんです」 ずっと子ども扱いをして、最後は大上が切れだす。 仕方がないので森はしっかりとした病院を紹介するが、そこは産婦人科。 | |
(第7回オープントーナメントサバイバルシリーズ準決勝 81点× No.316 1986年6月28日放送) テレビ公開捜査ネタ。司会は大上、家出した16歳の娘を公開捜査する父親の森。 ところが娘の名前を間違って色々な女の名前を出すわ、娘は夜の町で働かせていただとか、弟からの手紙はいなくてよかったと書かれるだと散々。 一本調子で盛り上がりに欠けたまま終わってしまった。 | |
1週目で、審査員初登場の内海好江曰く「あなたがた、絶対若い人にキャーキャー言われる人気者になる」。無責任にこういう発言をしてはいけないです。 | |
最初は面白かったです。この面白さが継続すれば、人気者になれたのにと思いました。 この人たちの欠点は、二人とも、やっている途中で笑っちゃう事があることでした。後半の方になると、いつもネタがない、ネタがないとぼやいていました。設定は面白いのに、練る時間が足りなくて生煮えみたいなコントが多かったです。 | |
その後もちょこちょこライブやテレビで見ました。現在は活動していませんが、明確な解散はしていない模様。 | |
1999年、大上こうじはめだちけん一とコンビを組んで、コント・フリーパーを結成。お笑い浅草21世紀に所属し、コントと喜劇の両方で活動中。 座長の橋達也が亡くなったことから、2012年より「お笑い浅草21世紀」の座長となる。 | |
森はじめはピン活動。札幌の道頓堀劇場でストリップの間にコントをしていた。2005年ごろからは、世界指揮者形態模写をやっている好田タクトと「東京ユニット」を結成し、ピン活動と並行して舞台に上がっていた。2009年からは、コントパロルの益田凡児とM2を結成し、コントを披露していた。東京演芸協会協会員。 |